面白くて続編された人気の韓国ドラマ
面白いドラマは、その放送が終了するや否や、強烈な「ロス」がおき、すぐに「続き」が見たいという衝動にかられます。
即ちシリーズ化されるような作品は、間違いなく面白いと言えます。
一方制作側からすると、ドラマのシリーズ化は、ヒットした前作の威光に頼るところが大きいものの、キャストや制作陣の変動に、タイトな撮影スケジュールなど困難なことが多く、シリーズ化は難しいものになります。
こうした中、韓国人の要望に応え、近年、続編が実際に制作された面白ドラマ8作品をご紹介します。
最初にご紹介するのは、2021年にシーズン1、2023年にシーズン2が放送された「脱走兵追跡官」。
脱走兵問題や悪質ないじめなど、韓国の軍隊制度が抱える実情をリアルに描いた社会派ドラマです。
原作者の実体験に基づくウェブ漫画を実写化し、チョン・ヘインさんが主演を務め、百想芸術大賞では作品賞を受賞しました。
今までは、なかなか描かれてこなかった、軍隊生活での闇がかなりリアルに描かれており、大変話題になった作品。「シーズン1」がとても好評だったことと、終わり方が意味深だったこともあり、待望の「シーズン2」が制作されました。
本作ならではの、シリアスな雰囲気や疾走感、感情の空気の描かれ方がとても上手いので、是非味わってみてください。
続いてご紹介するのは、2022年にシーズン1、2023年にシーズン2が放送された「ザ・グローリー〜輝かしき復讐」。
高校時代に絶望的ないじめを受けた女性が十数年を経て、自分を苦しめた者へ復讐する衝撃のヒューマンスリラーです。
「シーズン1」では、壮絶な半生を過ごした主人公ムン・ドンウンの物語が話題となり、「シーズン2」は、復讐の結末がどうなるのかと再び注目の的になりました。
二編にわたり、主人公の輝かしくも計画的な復讐劇を描いた作品で、百想芸術大賞で9部門にノミネートされています。
「シーズン1」で未完だった復讐が、「シーズン2」でついに完結しますので、是非一気見することをお薦めします。
主人公とその協力者や、いじめ加害者のリーダー共に、役柄へ徹底的に入り込んだ演技が必見モノです。
三番目にご紹介するのは、2022年にシーズン1、2023年にシーズン2が放送された「ファースト・レスポンダーズ 緊急出動チーム」。
緊急事態の最前線で、消防隊や警察官、救急隊員らが、人々を救うために奮闘する姿を描いたヒューマンドラマです。
人々を救うチームプレーが視聴者の心を打ち、最高視聴率は12%を超えました。
「シーズン1」は、連続放火犯との死闘を経て、息を呑む衝撃的なラストで、惜しまれながら幕を閉じただけに、続編への期待が高まってました。
そして「シーズン2」では、事件の証拠をつかむ「国科捜」が加わり、さらにスケールアップして、主人公のチン・ホゲが完全犯罪の首謀者デックスと対決することになります。
実際に警察官や消防士への取材を重ね、緊急現場での対応や専門用語、装備の使用方法まで徹底的に研究したそうで、臨場感あふれる描写と共に、現場で働く人々の緊張感や使命感が伝わってきます。
四番目にご紹介するのは、2019年にシーズン1、2023年にシーズン2が放送された「アラムンの剣(アスダル年代記2)」。
太古の土地「アス」で、それぞれの伝説を紡いでいく英雄たちの運命を描いたファンタジードラマです。
「シーズン1」では、凄絶な闘争の末、タゴンがアスダル初の王となったところまでを描き、また「シーズン2」では、そこから約8年後の世界を舞台に「アス」で始まる新たな物語を描いてます。
イ・ジュンギさんやシン・セギョンさんが新たなキャストとして加わり、史上最大規模の制作費を投入し、壮大なスケールの撮影を行ったことでも話題となりました。
見どころは何と言ってもアクションシーンで、多くの戦争や戦いのシーンが描かれています。
また主演のイ・ジュンギさんも、アクションシーンでは感情を込めることを意識したそうです。
五番目にご紹介するのは、2020年にシーズン1、2023年にシーズン2、2024年にシーズン3が放送された「Sweet Home」。
人間が残忍な怪物に変身するという恐ろしい世界で、ひと握りの生存者たちが生き残りをかけて、過酷な戦いに挑むサバイバル・ホラードラマです。
「シリーズ1」では、ソン・ガンさん演じる主人公が、モンスターに変身するも、自我をコントロールし、感染で蝕まれていく体に耐えながら生きようとするストーリーがみどころです。
また「シーズン2、3」では、新たなキャストが加わり、舞台もマンションから外の世界へと広がる、レベルアップしたスケールのサバイバルが見どころです。
ハイクオリティな怪物たちの登場から、凄惨な描写、怪物と人々が対峙するスリリングな展開などに目が奪われる本作品ですが、登場人物たちの心理描写や生き様といった「ヒューマンドラマ的要素」が丁寧に描かれていることも、大きな魅力と言えます。
六番目にご紹介するのは、2023年にシーズン1、2024年にシーズン2が放送された「京城クリーチャー」。
植民地時代の韓国を舞台に、ふたりの若者が人間の欲によって生まれた怪物に立ち向かう姿を描いたスリラーです。
1945年の京城を舞台にした「シーズン1」とは異なり、「シーズン2」では2024年のソウルを舞台に、シーズン1で築かれたストーリーの基盤の上に新たな要素を加え、シリーズの深みを増しています。
緊迫感あふれる脱出劇や、モンスターパニック、恋愛、重厚な人間ドラマなど、いろいろな要素が絡み合ったストーリーが魅力です。
特に「シーズン2」では、屋外での撮影も多くなり、よりスタイリッシュで激しくなったアクションシーンなど迫力を増しています。
七番目にご紹介するのは、2021年にシーズン1、2024年にシーズン2が放送された「地獄が呼んでいる」。
ある日突然「死の宣告」を受けた人々が、地獄の使者によって残酷な死を迎える超自然的現象と、それを巡る新興宗教団体や警察など人々の混乱を描いたダークスリラーです。
あの社会現象になった「イカゲーム」を凌駕する視聴率を記録し、世界中から熱い注目を集めました。
「シーズン1」では、突如出現した超自然的な状況で慌てる人間を描いており、「シーズン2」では、復活という新たな状況に直面した人々と、原則を作ろうとする人々の戦いの物語を描いています。
本作品の面白さは、単なるモンスターパニックホラーとしての側面だけでなく、地獄行きの告知を受けた人を軸に、その家族や宗教団体、警察官など、複雑に絡みあう極限状態の人間ドラマが見どころです。
特に新真理会が動画配信サービスを使って、一般の人々を扇動していく様子は、SNS社会の恐ろしさなど現代社会の問題をリアルに描き出しています。
最後にご紹介するのは、2022年にシーズン1、2023年にシーズン2が放送された「アイランド」。世界を滅ぼそうとする悪に立ち向かう運命を持つ三人の人物が、済州島を舞台に繰り広げる壮大な戦いを描いたファンタジーアクションドラマです。
原作漫画の世界観を踏襲しつつ、済州島の歴史や文化を取り入れた独自のストーリーが展開されます。
また登場する妖怪の造形や特殊効果は非常にリアルで迫力があります。
また、主人公らの戦闘スタイルもそれぞれ異なり、素手や剣、十字架に聖水で妖怪を退治する様子は、息をのむほどスピーディでスタイリッシュです。
いかがでしたでしょうか。
シリーズ化される人気作品には、共通する特徴があるようです。
即ち、Netflixからの配信作品が多い。
人気漫画が原作、ジャンルとしては大半が、ファンタジー、アクション、スリラー、モンスターパニックといった要素を備えている点などです。
貴方が気になった作品があったなら、是非チェックしてみてください。