【韓国時代劇】トンイこと淑嬪崔氏を演じた韓国女優7人を紹介
韓国時代劇の中で、韓国人が最も好きな物語といえば、張禧嬪(チャン・ヒビン)と仁顕(イニョン)王后のバトルをテーマにしたものと言われ、1970年代からこれまで数回にわたりドラマ化されるほど根強い人気を誇っています。
一方、今回の主役である、淑嬪崔氏(スクピン・チェシ)は、これらのドラマの中盤から登場する脇役でしかありませんでした。
そんな彼女が、初めて主人公として登場したドラマが、あの有名なイ・ビョンフン監督による「トンイ」でした。
今回は、トンイこと淑嬪崔氏について、また、淑嬪崔氏を演じた韓国女優7人をご紹介したいと思います。
淑嬪崔氏は、一般的に、朝鮮第19代国王・粛宗の側室で、第21代国王・英祖の生母として知られています。
貧しい身分の出身でありながら、我が子が庶民のための政治を行なえるように、幼少の頃から厳しく教育したと言われています。
彼女は「ムスリ」という宮女の雑用を行う仕事をしていましたが、粛宗の目に止まり、側室の一人となり、粛宗の子を授かりました。
淑嬪崔氏は「名君を育てた母」として後世でも高く評価されています。
彼女は、張禧嬪と対立したことから「悪女」と呼ばれることもありますが、賢い女性であり、王妃になろうとしたことはありません。王妃候補にすらなっていません。
実際、王妃の座が空席となった時も、粛宗は淑嬪崔氏を王妃に昇格させず、新たに仁元(イヌォン)王后を迎えています。
一方、淑嬪崔氏は王宮の外で暮らすことになり、48歳で世を去り、英祖が即位したのは、その6年後でした。
最初にご紹介するのは、独特の美貌で悪役もこなすベテラン女優、キョン・ミリさんです。
1964年9月19日 ソウル特別市生まれの61歳(2025年現在)。
1984年に、MBCの公採俳優としてデビューすると、日本でも愛されている韓国時代劇、2003年の「宮廷女官チャングムの誓い」をはじめ、2006年「朱蒙 -チュモン」や、2007年「イ・サン」にも出演し、優れた演技力を披露。
インパクトのある悪役から母性あふれる母親役までを演じ、特有のカリスマとイメージでただならぬオーラを漂わせて話題になりました。
そんなキョン・ミリさんのブレイクのきっかけとなったのが、1988年のドラマ「朝鮮王朝五百年 仁顕王后」で、淑嬪崔氏役を好演し、MBC演技大賞・新人演技賞を受賞しています。
この役は彼女のキャリアにおいて重要な位置を占めており、彼女の演技力と魅力が多くの視聴者に受け止められました。
また本作で、しとやかで善良な淑嬪崔氏像が確立されました。
続いてご紹介するのは、子役出身の俳優で、その演技力と人柄から人気の高いナム・ジュヒさんです。
1969年 8月3日 ソウル特別市生まれの56歳(2025年現在)。
1981年に子役俳優としてデビューすると、1990年代までは演技活動を続けます。
しかし、1996年の結婚後は、特別な活動はしていません。
そんなナム・ジュヒさんは、三大妖婦の一人として知られる、韓国史上稀代の悪女・張禧嬪の栄光と挫折を描いた、1995年の傑作時代劇「妖婦 張禧嬪」で、淑嬪崔氏を演じました。
三番目にご紹介するのは、「太陽を抱く月」で、悪役の大王大妃を演じたことで知られる女優、キム・ヨンエさんです。
1951年5月26日 釜山広域市で生まれ、2017年4月9日没。享年65歳。
1970年に、MBC公採タレントとしてデビューすると、徐々にドラマや映画の出演が増えますが、一方で、化粧品会社の社長も務めています。
その後、2012年のドラマ「太陽を抱く月」の撮影最中に膵癌を宣告され、闘病しながら、撮影を続けました。
そして、2016年「月桂樹洋服店の紳士たち」で病状が悪化し、途中降板。同作は遺作となりました。
そんなキム・ヨンエさんは、1998年の「大王の道」で、淑嬪崔氏を演じています。
本作は英祖が即位した後の物語なので、キム・ヨンエさんは、英祖の回想シーンに登場しています。
四番目にご紹介するのは、数々の歴史ドラマで、品格と強さを兼ね備え、圧倒的存在感を発揮するパク・イェジンさんです。
1981年4月1日 ソウル特別市生まれの44歳(2025年現在)
1999年の映画「少女たちの遺言」でデビューすると、百想芸術大賞・新人演技賞と映画評論家協会賞・新人女優賞を受賞。
新人ながら確かな演技力を評価され、女優としての華々しいスタートを切りました。
その後、2009年のドラマ「善徳女王」の天明公主役で人気を集めました。
近年では、2021年の「ジョゼと虎と魚たち」にも出演し、恋愛映画でその存在感を示しています。彼女の魅力は、どんな役柄でも自然体で演じる親しみやすさと、深い感情表現ができる演技力にあります。
そんなパク・イェジンさんは、2002年のドラマ「張禧嬪」で、淑嬪崔氏役を演じ、朝鮮王朝の複雑な宮中政治の中で生きる女性の心情を繊細に描きました。
また本作を機に、本格的に張禧嬪に立ち向かい、仁顕王后の復位のために力を尽くす、積極的な淑嬪崔氏像が確立されました。
五番目にご紹介するのは、圧倒的透明感と高い演技力で人気の女優、ハン・ヒョジュさんです。
1987年2月22日 忠清北道清州市生まれの38歳(2025年現在)。
2006年のドラマ「春のワルツ」の主役に抜擢され、シンデレラと呼ばれると、2009年に出演した「華麗なる遺産」が高視聴率をとり、さらに2010年の「トンイ」で主演を務めました。
2011年以降は軸足を映画に移し、様々な作品で主演やヒロインを務めています。2013年の映画「監視者たち」で、青龍映画賞・主演女優賞を受賞。
2014年には、「MIRACLE デビクロくんの恋と魔法」で、日本映画初出演も果たしています。
また2019年には、米テレビドラマ「トレッドストーン」に出演し、ハリウッド進出を果たしています。
そんなハン・ヒョジュさんが主演した2010年のドラマ「トンイ」では、ついに淑嬪崔氏が、主人公として登場。
溌溂で正義感の強い淑嬪崔氏を、ハン・ヒョジュさんが持ち前のさわやかなイメージを生かして好演し、はまり役となりました。
序盤では天真爛漫なトンイを、息子を生んでからは激しい権力争いの中で、息子を守るため奮闘する母親としての淑嬪崔氏を見事に演じ切り、MBC演技大賞・大賞を、また百想芸術大賞では、ドラマ部門最優秀演技賞を獲得しました。
六番目にご紹介するのは、「KARA」のリードボーカル担当で、「最強の童顔」と言われるハン・スンヨンさんです。
1988年7月24日 ソウル特別市生まれの37歳(2025年現在)。
2007年に、ガールズグループ「KARA」のメンバーとしてデビューすると、2013年に本格的な女優デビュー作となった「チャン・オクチョン-張禧嬪-」で時代劇に挑戦しました。
また、2014年のドラマ「女子漫画 靴」で、ドラマ初主演を果たすと、2018年には「恋する十二夜〜キミとボクの8年間〜」に出演し、主演女優としての地位を確立しました。
「最強の童顔と可愛らしさ」が武器で、「KARA」でリードボーカルを務めるほか、ドラマOSTにも多数参加し、歌唱力に優れています。
また日本語も堪能で、日本デビュー後に日本の番組で積極的にトークを展開し、愛嬌ある姿に人気が集まりました。
そんなハン・スンヨンさんは、2013年の「チャン・オクチョン愛に生きる」で、淑嬪崔氏を演じました。
本作では、従来の淑嬪崔氏のイメージを覆し、立身出世のためなら手段を選ばない、野望に満ちた悪女として描かれています。
最後にご紹介するのは、美しい演技で注目を浴びる魅力的な若手女優、ユン・ジンソさんです。
1983年8月5日 ソウル特別市生まれの42歳(2025年現在)。
2003年の大ヒット映画「オールド・ボーイ」では、ユ・ジテさん演じるウジンの姉役を好演し注目を集め、百想芸術大賞・映画部門女子新人演技賞を受賞。
また、2007年のヒット作「浮気日和」では人妻を演じ、「二人だ」では女子高生役を演じました。
さまざまな役柄を起用にこなす、映画界で大注目の若手演技派女優です。
そんなユン・ジンソさんは、2016年の「テバク 運命の瞬間」で、新たな淑嬪崔氏像を打ち立てました。
本作は、嬪崔氏がムスリだった時、実は既婚者だったという説を取り入れたものです。
記録によるとムスリは、他の女官と違い通勤や婚姻も可能だったそうで、英祖は粛宗の実の息子ではない可能性もあると言われています。
いかがでしたでしょうか。
こうしてみると、実に多くの女優が、様々なタイプの淑嬪崔氏を演じてるのがわかります。
結局、淑嬪崔氏は善人なのか、悪人なのか、あるいは野心があったのかなかったのか、挙句の果てに、英祖は粛宗の実の息子なのか違うのか、いろいろ疑問が湧いてきて興味深いですね。
今後の時代劇ドラマで、どんな新たな淑嬪崔氏像が出てくるか、楽しみですね。