2024年KBS演技大賞(大賞・最優秀賞・人気賞)を紹介

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放送文化の発展に貢献した人や作品に与えられる賞として、例えば米国の「エミー賞」などが有名ですが、韓国でも毎年「演技大賞」という華やかな祭典が行われ、ドラマファンの注目を集めています。「演技大賞」は、KBS、MBC、SBSの地上波三局がそれぞれ、各年に放送されたドラマに対して、優秀な俳優、作品、制作スタッフなどに授与する栄誉ある賞です。毎年末に生放送されます。

今回は、2024年の「KBS演技大賞」のなかで、「大賞」、「最優秀賞」、「人気賞」を受賞した作品と俳優をご紹介します。

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【大賞】

「犬の声(原題)」イ・スンジェ

最初にご紹介するのは、2024年の「KBS演技大賞」で「大賞」を受賞したイ・スンジェさんです。2024年9月放送のドラマ「犬の声(原題)」で主役を演じました。

本作品は、犬の声が聞こえるシニア俳優と、警察犬出身のソフィーが事件解決に挑むミステリー・コメディです。

訳あって故郷の巨済島(コジェド)に逃げてきた、国民的俳優「イ・スンジェ」と、やっと自分の声が聞こえる人間を見つけた、元・警察犬の「ソフィー」が、思いがけずコンビを組んで巨済島で起こる様々な事件を解決していきます。

2000年代に一世を風靡したシットコム「ハイキック」シリーズのお父さん役、イ・スンジェさんのコメディワールドが再び帰ってきました。ミステリーとコメディが絶妙に調和した面白い作品に仕上がっています。

そして大賞を受賞したイ・スンジェさんは、70年近い芸歴を誇るまさに国民的俳優です。 1934年11月16日 北朝鮮 会寧市生まれの91歳(2025年現在)。

ソウル大学在学中、演劇部を復興すると、仲間と共に「実験劇場」を結成、芸能活動を開始します。そして1961年にKBSがテレビ放送を開始するとテレビ活動に進出し、数多くのドラマに出演しました。

特に、1991年「東医宝鑑」や、1999年「ホジュン 宮廷医官への道」など、ホ・ジュンを主人公にした作品と深い縁があります。演劇、映画、テレビでの活躍のほか、2010年からは世宗大学校などの教壇に立ち、後輩の育成に努めています。また、1992年には、国会議員も務めました。

2023年に、88歳でもリア王の舞台を演じるほどの、韓国で現役最高齢俳優の1人です。
最近、健康悪化が伝えられたイ・スンジェさんですが、この日は最高齢の大賞受賞者となり、観客に感動を与えていました。

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【最優秀賞】

男優:「タリミファミリー」キム・ジョンヒョン、「美女と純情男」 チ・ヒョヌ

 

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男性の一人目は、「愛の不時着」や「哲仁王后」などの出演で人気が高い俳優キム・ジョンヒョンさんです。1990年4月5日 プサン広域市生まれの35歳(2025年現在)。

2015年に、映画「超人」で俳優デビューすると、新人ながら高い演技力を見せ、一目置かれる存在となります。続く2016年、「嫉妬の化身」でドラマ初出演し、ヒロインの弟役を演じ注目を集めました。

2017年には、デビュー2年にして「恋するレモネード」で地上波ドラマの主演に抜擢。1年5ヶ月ほどの休業期間を経て、2019年の「愛の不時着」で復帰を果たしました。また、2020年の時代劇ドラマ「哲仁王后」で朝鮮の第25代王・哲宗を演じ主演を務めると、ドラマ歴代5位となる高い視聴率を記録しています。

そんなキム・ジョンヒョンさんは、2024年9月から放送のドラマ「タリミファミリー」で主演を務めて最優秀賞を受賞しました。

本作は、「清廉クリーニング」で、家族が服の代わりにお金にアイロンをかけることで繰り広げられるロマンチック・ブラックコメディです。キム・ジョンヒョンさんは、清廉洞最高のお金持ちの息子であるガンジュ役を演じています。

家族が直面する葛藤や絆、近所の人々との交流を通じて成長していく様子が温かみのあるタッチで描かれている作品ですが、特にキム・ジョンヒョンさん演じるソ・ガンジュのキャラクターは、コミカルとシリアスのバランスが絶妙で、物語のテンポをしっかりと支えています。

男性の二人目は、歌手と俳優の二つの顔を持つエンターテイナー、チ・ヒョヌさんです。 1984年11月29日 ソウル特別市生まれの41歳(2025年現在)。

 

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5人組バンド「The Nuts」のメンバーとして活動していましたが、2003年、KBS公採タレントに合格すると、同年のドラマ「回転木馬」でデビュー。俳優活動だけでなく、ラジオDJやバラエティ番組でも活躍しています。

そんなチ・ヒョヌさんは、2024年3月放送の「美女と純情男」で主役を演じ最優秀賞受賞となりました。

本作は、トップの座からどん底に落ちた女優と、未熟ながら彼女の再起のために奮闘する新人プロデューサーの人生逆転劇を描いた波乱万丈ロマンスドラマです。

新人プロデューサー役のチ・ヒョヌさんは、2021年の「紳士とお嬢さん」の会長役で注目を集めた「癒し系俳優」ですが、今回は、撮影前に放送局でスタッフの仕事ぶりを観察したり、実際に体験したりして役作りしたそうで、タイトルそのままの純粋な男を演じました。

女優:「タリミファミリー」パク・ジヨン、「美女と純情男」イム・スヒャン

 

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一方、女性側で最優秀賞を受賞した一人目は、凛とした美貌と高い演技力で、数多くのドラマに出演しているパク・ジヨンさんです。1969年1月25日 全州市生まれの56歳(2025年現在)。

1989年に、MBC公採タレントとしてデビューすると、ドラマを中心に様々な作品に出演を重ね、多くの賞賛を集めました。整った美貌と独特な雰囲気で、緊張感漂うミステリーから威厳ある歴史もの、そしてラブコメディーまで、振り幅のある役を見事に演じ分けています。

そんなパク・ジヨンさんも、ドラマ「タリミファミリー」では、ヒロインの母として、夫の死亡後、年老いた舅・姑と1男2女を抱え、先細りのクリーニング店を切り盛りする役を演じ、物語に深みを与えるベテランらしい名演技で受賞となりました。

女性の二人目は、「新妓生伝」の出演でブレイクし、スター女優となったイム・スヒャンさんです。1990年4月19日 プサン広域市生まれの35歳(2025年現在)。

2009年の映画「40minutes」で女優デビューすると、2011年の「パラダイス牧場」でヒロインの妹役を演じドラマデビュー。そして同年のドラマ「芙蓉閣の女たち~新妓生伝」で主人公を演じブレイクしました。

ブレイク後はバラエティ番組に多数出演するなど活動の幅を広げ、2013年の「IRIS2」や2014年「感激時代~闘神の誕生」ではアクションにも挑戦。以降、主演クラス女優としての地位を確立し多くの話題作で活躍しています。

そんなイム・スヒャンさんは、ドラマ「美女と純情男」で、トップ女優からいきなり底辺まで落ちぶれたドラ役を演じ、最優秀賞を受賞しました。

【人気賞】

最後に、2024年の「人気賞」を受賞した、男性と女性各一人をご紹介します。

男優「むやみに接してくれ」キム・ミョンス(INFINITE エル)

 

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まず男性は、韓国芸能界きってのイケメンと言われる、「INFINITE」のエルことキム・ミョンスさんです。1992年3月13日 ソウル特別市生まれの33歳(2025年現在)。

2010年に、ダンスボーカルグループ「INFINITE」のメンバーとしてデビューすると、 2011年には日本デビューも果たします。グループのビジュアル担当でもあり、「ビジュエル」との愛称で呼ばれました。

音楽活動とともに俳優活動にも力を入れ、 2018年「仮面の王 イ・ソン」や、2018年「ハンムラビ法廷」、2020年「暗行御史:朝鮮秘密捜査団」など、 話題作に多数出演しています。

そんなキム・ミョンスさんは、2024年5月放送の「むやみに接してくれ」に主演して、「人気賞」を受賞しました。

本作は、骨の髄まで儒教を身につけた鉄壁男子弟子と猪突猛進的現代女性師匠のロマンチックコメディーです。韓服を着て、朝鮮時代の儒教精神を持っている、キム・ミョンスさん演じるシン・ユンボクという青年が、現代の韓国に来て体験する事柄が面白く、観れば観るほど夢中になる魅力があります。

女優「タリミファミリー」クム・セロク

 

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女性の受賞者は、「熱血司祭」で新人賞を受賞し勢いに乗るクム・セロクさんです。 1992年9月6日 大邱広域市生まれの33歳(2025年現在)。

2015年の映画「京城学校 消えた少女たち」でデビューすると、独立映画などの脇役で経験を積んでいきます。そして2018年の映画「毒戦」や、2019年のドラマ「熱血司祭」などを通じて、SBS演技大賞の新人女優演技賞を獲得するなど、女優としての可能性を証明しました。

また、バラエティ番組「ペク・ジョンウォンの路地裏食堂」でも活躍し、2021年のSBS芸能大賞で新人賞を受賞しています。

そんなクム・セロクさんは、ドラマ「タリミファミリー」で、清廉クリーニングの末娘イ・ダリム役を演じ「人気賞」の受賞となりました。彼女の演技には、キャラクターの痛みや葛藤をリアルに感じさせる力があり、視聴者に強い印象を残しました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

KBSの他にも、MBCやSBSに百想演技大賞など、2024年に活躍した俳優や魅力的なドラマの発表が続々されています。
是非チェックして、2025年の韓国ドラマの視聴の参考にしてみてください。

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