ドラマや映画など作品が溢れる韓国。その分個性的なキャラクターも多く存在し、見ていて飽きないですよね。
その中でも韓国の役者達が言語が一番難しいと言われる日本語のセリフをこなし日本人役を演じている作品があります。
今回は、日本人役を演じたことのある韓流俳優5人を紹介します。
日本人役を演じたことのある韓流俳優5人を紹介
韓国では実在する人物にスポットを当てた映画やドラマが多くあります。
歴史となると日本人が密に関係する話もありますよね。
そんな中で、日本人役を演じた韓流俳優は一体誰だったのでしょうか。
また、その人達が日本語を上手く扱えた理由とは。さっそく1人目から詳しくご紹介していきます。
イ・ジョンヒョン
最初にご紹介するのは、イ・ジョンヒョンさんです。
イ・ジョンヒョンさんは、2014年のCM「ギャッツビー」でデビューし、2015年ドラマ「愛するウンドン」で俳優デビューしました。
2016年ドラマ「壬辰倭乱(じんしんわらん)1592」で豊臣秀吉の幼少期を演じました。
この映画は日本、韓国、中国の3カ国の主な人物と事件に光を当て、当時の情勢のバランスをとって再現し、百想(ペクサン)芸術大賞テレビ部門で教養作品賞にノミネートされました。
イ・ジョンヒョンさんはこの映画で多くの注目を集めました。
イ・ジョンヒョンさんを一躍有名にし、「日本人役専門俳優」と言われるようになった作品が2018年ドラマ「ミスター・サンシャイン」です。
イ・ビョンホンさんが主演の作品で、イ・ジョンヒョンさんは日本軍・津田軍曹役として出演しました。
日本語のセリフを見事にこなしている姿から強い印象を残し、「日本人なのでは?」という誤解も招くほどでした。
イ・ジョンヒョンさんが日本語が上手い理由は、大学時代に1年間ほど日本に留学していた事にありました。
しかし「ミスター・サンシャイン」は1871年という明治時代を舞台にされた実話を描いており、今では馴染みのない言葉も多くかなり苦戦したようです。
そのため日本語に長けた共演者の言葉を録音し、何度も聞いてイントネーションを研究したのだとか。
最近では、Netflixでも人気の作品となった2020年ドラマ「Sweet Home−俺と世界の絶望−」で敵役として出演していましたね。
ドラマの中では怪物よりも強い人間として活躍し圧倒的な存在感を残しました。
2022年にもドラマ「禁婚令」に出演する事が決まっています。
イ・ジョンヒョンさんがどのような演技をみせてくれるか楽しみですよね。
キム・インウ(イヌ)
2人目はキム・インウさんです。
キム・インウさんは、元々は日本で活動しており日本名は田村仁人(たむらひろと)さんです。
10代から演劇界で活動していましたが、2008年頃に韓国に拠点を移しました。
韓国での初作品は2009年映画「グッドモーニングプレジデント」で、
同年「アイリス」でドラマデビューも果たしました。
キム・インウさんは在日コリアン3世ということもあり、日本語が堪能だったため日本を背景にする作品にとっては欠かせない俳優でした。
2015年映画「暗殺」では独立軍を助けた木村役を、2016年映画「空と風と詩人〜尹東柱(ユン・ドンジュ)の生涯〜」ではカン・ハヌルさんが演じる韓国で愛された実在する詩人ユン・ドンジュを追い詰めた刑事役を務めました。
特にキム・インウさんの名前を広めた作品は2017年映画「金子文子と朴烈」と2008年ドラマ「ミスター・サンシャイン」です。
「金子文子と朴烈」は、朝鮮と日本で活動したアナキスト(無政府主義者)の朴烈と、朴に共鳴した日本人女性アナキスト金子文子を描いた物語で、キム・インウさんは日本の内務大臣の水野錬太郎役を演じました。
「ミスター・サンシャイン」では、最終の黒幕となる伊藤博文の役を演じながらも、裏ではシナリオの翻訳や監修、韓国俳優たちの日本語指導を行うなどをしていたようです。
キム・インウさんの演技は少し恐怖を感じるような演技で圧倒され、解説者や日本大使など幅の広い演技もできる俳優として高い評価を得ています。
最近では2020年ドラマ「RUGAL/ルーガル」で
チェ・ジニョクさん演じるカン・ギボムと敵対する組織のチェ・ヨンを演じました。
2022年にはドラマ「パチンコ」にも出演していましたね。
この作品の主演はイ・ミンホさんで、日本の女優の南果歩さんも出演しており、在日コリアン一家苦悩を描いた作品です。
韓国では、日本を背景にする作品が多く作られており、反響もたくさんあります。
キム・インウさんの作品を通じて、日韓の歴史を学んでいけたらいいですね。
シム・ウンギョン
3人目はシム・ウンギョンさんです。
シム・ウンギョンさんは、2004年ドラマ「恋愛マニュアル〜まだ結婚したい女〜」でパク・ジニさん演じるイ・シニョンの幼少時代でデビューし、このドラマから2010年までは子役として活動していました。
主人公の子ども時代を演じる事が多く、子役スターという立場でもあったそうです。
2011年映画「サニー 永遠の仲間たち」でナミの高校時代を演じました。
この演技が高く評価され話題になりました。
その年の第48回大鐘賞映画祭で女優助演賞に輝きました。
この映画は日本でもリメイク版として、広瀬すずさんや篠原涼子さんが出演しヒットしましたよね。
そして2014年韓国版「のだめカンタービレ」で主人公のソン・ネイル役に大抜擢されました。
実はこのソン・ネイル役として少女時代のユナさんも候補にあり、競合があったそうですよ。
同年の映画「怪しい彼女」に出演し、主人公のオ・ドゥリ役を演じたことで百想芸術大賞で最優秀主演賞を受賞しました。
この映画は韓国だけではなく中国、ベトナム、日本でもリメイクされた人気の作品なんですよ。
シム・ウンギョンさんが中学生の頃、韓国でも人気が高い「Love Letter」の映画監督 岩井俊二さんや2022年に公開された「ベイビー・ブローカー」の監督、是枝裕和さんの映画に影響され、いつか日本でも仕事がしたいと思っていたようです。
そして夢が叶い、初めて日本人役として出演したのは韓国の作品ではなく、日本の映画でした。
2019年「新聞記者」で松坂桃李さんと共演し、日本と韓国のハーフである新聞記者、吉岡エリカ役を演じました。
この映画は政府関係のスキャンダルを描いた作品のため、難しい専門用語がたくさんありました。
そのセリフ全てを日本語で行ったのです。
第43回の日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞に選ばれ、韓国女優で初の快挙を残しました。
2020年にはテレビ朝日ドラマ「七人の秘書」で主要キャストのパク・サラン役として出演しましたよね。
放送されていた時は「イモトアヤコさん?」と思われる事が多くシム・ウンギョンさんの検索する人が多かったようです。
同年映画「ブルーアワーにぶっ飛ばす」で新聞記者以来の2度目となる日本人役を演じ、夏帆さんとも共演しています。
そして2021年にはドラマ「群青領域」で日本ドラマで初主演を務めました。
韓国だけではなく日本でも主演級の役を貰えるシム・ウンギョンさん、これからがとても楽しみですね。
キム・ジュンハン(ジュナン)
4人目はキム・ジュンハンさんです。
キム・ジュンハンさんは、izi(イージー)というバンドでドラム担当をしており、
ドラマ「快傑春香(かいけつチュンヒャン)」の主題歌「ウングプシル(応急室)」で人気になりました。
2017年ドラマ「刑務所のルールブック」で同性愛者である受刑者の恋人役や
2019年ドラマ「ある春の夜に」でハン・ジミンさん演じるイ・ジョンインの恋人役として出演し知名度を上げました。
映画デビューは30歳と遅咲きで2017年映画「金子文子と朴烈」で判事の立松懐清という日本人役を演じました。
バンド時代に日本でも活動していたことを強みに、ネイティブな日本語を披露しました。
見た人たちは「日本人では?」と思う人も多かったようですね。
2018年映画「ハーストーリー」で在日弁護士のイ・ソンイル役として出演しました。
元慰安婦被害者と山口県、韓国釜山を行き来して裁判を行った実話の映画です。
この2つの作品で日本人役を演じたことからキム・ジュンハンさんの活動の幅を広げたものでもありますね。
2020年には人気作品「賢い医師生活」にチョン・ミドさん演じるチェ・ソンファに片思いする医師アン・チホン役を演じたことでも話題になりましたね。
しかしシーズン2は視聴者の立場に戻り応援をするという事で降板しました。
またキム・ジュンハンさんの流暢な日本語が聞ける作品が増えるといいですよね。
チェ・ヒソ
最後はチェ・ヒソさんです。
チェ・ヒソさんは、2009年映画「重量☆ガールズ 」でデビューしましたが、
ここから8年間は無名時代が続きました。
しかし2016年映画「空と風と詩人〜尹東柱の生涯〜」で日本人大学生クミ役に抜擢。
電車の中で舞台のセリフを小さな声で読んでいたところ監督のイ・ジュニクさんに声を掛けられ出演する事になったそうですよ。
チェ・ヒソさんは小学2年生から5年間は大阪で暮らしており、中学生と高校生ではアメリカで生活するというトリリンガル女優です。
そのためイ・ジュニク監督の2017年映画作品「金子文子と朴烈」では
主人公の金子文子で初主演となりました。
この映画では、日本人が喋る韓国語に聞こえるようにセリフを全部ひらがなに書き換えたのだとか。作品に対する熱い思いで演じたところ新人賞を総なめするだけではなく、2017年の大鐘賞映画祭で新人女優賞、主演女優賞のW受賞する快挙。
無名時代から地道に頑張ってきたからこそですよね。2021年には映画「アジアの天使」で日本映画デビュー。
チェ・ソル役を演じ、池松壮亮さん、オダギリジョーさんと共演しました。
監督の石井裕也さんとはほぼ日本語でコミュニケーションを取っていました。
オール韓国ロケという事もあり日本のキャストやスタッフのコミュニケーションを助けていたそうですよ。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、日本人役を演じたことがある韓流俳優を5人ご紹介しました。
難しい言語の日本語で演じている韓国俳優のハイスペックさを感じましたよね。
反対に、韓国人役を演じる日本の俳優も出てくると面白いですよね。
これからの作品に期待したいですね。
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