イ・ビョンフン監督作品の主役というと「宮廷女官チャングムの誓い」、「トンイ」、「オクニョ運命の女(ひと)」などのヒロインを演じブレイクした女優たちが印象的ですが、そんなヒロインたちをフォローする脇役にも名女優たちが揃っているんです!
というわけで今回は、イ・ビョンフン監督作品常連の名脇役女優5選と題して紹介していこうと思います。
キム・ヘソン
最初に紹介するのはチャングムの母役としてお馴染みのキム・ヘソンさんです。
1969年9月28日生まれのキム・ヘソンさんは、イ・ビョンフン監督作品だけでなく多数のドラマや映画に出演してきたベテラン女優です。
時代劇のみならず現代劇でも活躍するキム・ヘソンさんですが、やはり「チャングムの誓い」でのチャングム母パク・ミョンイ役のイメージが強いかと思います。
このキャラクターは物語の序盤で亡くなってしまうのですが、娘のチャングムは母親に濡れ衣を着せた人物を探し、宮廷の陰謀について知ってしまうというのがドラマの軸となっているため、ドラマのキーマンとも呼べる重要な人物なんです。
この母親役は優しさと賢さを兼ね備えた理想の母親として人気となり、続く「トンイ」でもトンイを温かく見守る監察府のチョン尚宮役という理想の上司役として出演することに。
このチョン尚宮(サングン)は早くからトンイの才能に気づき、トンイに厳しく指導しながらも成長の手助けをするという良き理解者であり、最後には監察府の最高尚宮(チェゴサングン)にまで出世します。
さらに「馬医」には仁宣(インソン)大妃役として出演しています。
この仁宣大妃は夫の王・孝宗(ヒョジョン)と共に清国の人質となった人物です。
清国で次の王・顕宗(ヒョンジョン)を産みますが、権力闘争から息子を守るため保守的な考えになります。
キョン・ミリ
キョン・ミリさんといえば女優のイ・ユビさんと、イ・ダインさん姉妹の母親として知られています。
2023年にイ・ダインさんが俳優のイ・スンギさんと結婚したことで芸能一家の母親となり話題を集めました。
1964年9月19日生まれのキョン・ミリさんは奇跡の50代女優としても有名で、イ・ビョンフン監督も参加した1988年より放送された長編歴史ドラマ「朝鮮王朝五百年 仁顕王后」で淑嬪崔(スクピンチェ)氏役を演じ新人賞を受賞しています。
以降も、「チャングムの誓い」と「トンイ」に出演し重要な役を演じています。
「チャングムの誓い」ではチェ尚宮役を演じています。
このチェ尚宮は一族繁栄のためなら手段を選ばないという人物であり、友人であったチャングムの母親やライバルの女官たちを失客させただけでなく、チャングムの追放も企む悪女です。
この悪女イメージは相当強かったようで、その後のCM出演が激減するほどだったと言われています。
当初キョン・ミリさんはチャングムの師匠ハン尚宮という優しい人物役を演じる予定だったそうですが、チェ尚宮役がなかなか決まらなかったことで正反対の悪女チェ尚宮役を急遽演じることになったんだとか。
次に出演した「イ・サン」では、イ・サンの生母恵慶宮(ヘギョングン)役を演じています。
このヘギョングンは悪女ではなく、子供思いの優しい母親で、“米びつ事件”により夫の思悼世子(サドセジャ)を失ったことからイ・サンのことを常に気にかけている人物です。
息子のイ・サンもまた、周りは敵だらけというつらい状況に置かれ、次期王の母親でありながら周りを信用できないという難しい役どころです。
イ・スク
1956年3月27日生まれのイ・スクさんは、韓国ドラマ好きなら一度は見たことがある“おばさん役“女優として知られている方です。
数多くの作品に脇役として出演しているイ・スクさんも、イ・ビョンフン監督作品には欠かせない常連脇役で、「ホジュン」から「オクニョ」までの全てのイ・ビョンフン監督作品出演しているレギュラー女優なんです。
イ・ビョンフン監督作品以外と同様に役名もないおばさん役やお母さん役として出演しているのがほとんどですが、「オクニョ」ではメインキャストたちと度々絡む酒場の女将役として出演しています。
肝っ玉母さん的なキャラクターとしてほぼ前編に登場するレギュラーキャラクターであり、現在も多くの映画やドラマを支える名脇役として活躍しています。
キム・ソイ
「チャングム」「イ・サン」「トンイ」に尚宮役で出演しているキム・ソイさんは、1971年2月23日生まれの女優です。
現代劇にも出演されていますが、出演作の多くは時代作品であり、その中でもイ・ビョンフン監督作品が代表作となります。
イ・ビョンフン監督作品で尚宮役といえばキム・ソイさんと言われるほど印象的で、「チャングムの誓い」でミン尚宮役を演じたことにより人気を獲得しました。
ミン尚宮は序盤から登場するチャングムの先輩であり、おしゃべりで優しいお姉さん的立ち位置となります。
続く「イ・サン」では、嬪宮(ピングン)付きのキム尚宮役を演じています。
キム尚宮は王妃に対してもハッキリとモノを言うキャラクターで、当初はヒロイン・ソンヨンのことが気にいらず、邪険に扱うイヤなタイプでした。
しかし、徐々にソンヨンを認めるようになるのですが、口の悪さから問題を起こすことも。
さらに「トンイ」では、コミカルなポン尚宮役を演じています。
最初は出世欲の強いキャラクターとして登場しますが、トンイが承恩(スンウン)尚宮となると自らトンイ付きの尚宮となり、その後トンイと行動を共にすることとなります。
トンイが王宮から追放された際にも付き従った義理堅い人物で、最後までトンイを支え続けた名脇役です。
登場は中盤からですが、活躍場面は多くメインキャストの一人にも数えられる重要なキャラクターですね。
イ・ドウン
元々イ・イプセという名前で活動していたイ・ドウンさんは、「ホジュン」「チャングムの誓い」「イ・サン」「オクニョ 」といった作品に出演している1979年5月4日生まれの女優です。
時代劇作品の出演が多い方で、イ・ビョンフン監督作品の「ホジュン」「チャングムの誓い」「イ・サン」ではヒロインに意地悪をするキャラクターとして登場しています。
先の2作品ではただのイジメっ子といった印象でしたが、「イ・サン」のヤン・チョビはヒロのソンヨンと同居する幼なじみテスのことが好きになるとソンヨンに対して優しくなるという調子の良いキャラクターであり、やがてソンヨン付きの尚宮となり出世する要領の良いタイプです。
このどこか憎みきれないキャラクターは、「オクニョ 」のチョングムも同様で、誰もが恐れる朝鮮三大悪女の1人チョン・ナンジョンの使用人でありながら、主人のユン・ウォニョンの愛人になろうとする抜け目のない人物であり、それでいて仕事をサボってつまみ食いしたり、他の使用人に威張り散らしながらも怖がられていないというコミカルなキャラクターでもあります。
このチャングムは物語の鍵を握るような重要な人物ではないのですが、なんやかんやと最初から最後まで登場し笑いを振りまく印象的なキャラクターとなっています。
このキャラクターが面白いとしてイ・イプセさんも人気となりました!
まとめ
以上、イ・ビョンフン監督作品常連の名脇役女優5選の紹介をしてきましたがいかがでしたでしょうか?
男性の名脇役と比べると活躍シーンも多く、主人公やヒロインと共に行動するキャラクターが多かったですね!
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