面白いドラマは、その放送が終了するや否や、強烈な「ロス」がおき、すぐに「続き」が見たいという衝動にかられます。
即ちシリーズ化されるような作品は、間違いなく面白いと言えます。
一方制作側からすると、ドラマのシリーズ化は、ヒットした前作の威光に頼るところが大きいものの、キャストや制作陣の変動に、タイトな撮影スケジュールなど困難なことが多く、シリーズ化は難しいものになります。
こうした中、韓国人の要望に応え、2025年までに続編の制作・公開が決定した人気ドラマ4作品をご紹介します。
殺し屋たちの店
最初にご紹介するのは、2024年にシーズン1が放送された「殺し屋たちの店」。
叔父から殺し屋御用達の武器販売店を譲り受けた大学生が、謎の殺し屋たちから店と命を守るために戦うクライムスリラーです。
本作は、本格アクションに加えて、予想できない展開やどんでん返しの連続に、視聴者からは「次第に謎が明かされていく感じがゾクゾクする」、「息もつかせぬ展開の早さとテンポの良さ、キャラ立ちした登場人物、すべてが最高」など、賛美の声が数多く寄せられました。
特に注目されたのが、それぞれの武器を使いこなし、激しいアクションシーンを披露するキャスト陣の奮闘です。
またオープニングを飾った銃撃戦から、キム・ヘジュンさん演じるジアンと、イ・ドンウクさん演じる叔父ジンマンの胸に響く事情まで、圧倒的な没入感を与えるしっかりとしたストーリーテリングに、高い評価が集まりました。
本作はシリーズ化が決定し、シーズン2は2026年の公開が予定されており、より激しい「マーダーヘルプ」と「バビロン」の対決が描かれるとのことです。
シーズン1では、ジアンが叔父の過去や殺し屋たちの正体を解き明かしていく物語が描かれましたが、シーズン2では、新たに岡田将生さんが演じる「バビロン」東アジア支部傭兵共同チーム長「J」と、玄理さんが演じる「Q」が登場し、物語に深みを増すことが期待されています。特に岡田将生さんは、本作が初の海外作品出演となります。
シグナル
続いてご紹介するのは、2016年にシーズン1が放送された「シグナル」。
過去からかかってきた切実な信号(無電)で繋がった現在と過去の刑事たちが、未解決事件に挑む刑事サスペンスです。
本作は、百想芸術大賞を筆頭に、2016年の各アワードで9冠を受賞。
未解決事件を追う刑事たちの熱い思いに心を撃ちぬかれた多くの視聴者が熱狂し、ケーブルテレビ史上歴代第3位の視聴率を獲得しています。
日本でも、2018年、関西テレビにて、「シグナル 長期未解決事件捜査班」のタイトルでリメイクされました。
過去と現在を繋ぐ無線機を通じて、長期未解決事件を解決していくというユニークな題材、そして過去の刑事と現在の刑事の緊迫感が未解決事件を解決するという強烈なストーリーで好評を博しました。
「過去は変えられます。諦めないでください」など、印象的な名セリフも当時話題になっています。
また、実際に韓国で起きた事件をもとに製作されているだけあって、リアルに感じられ、ドキドキ、ハラハラの連続です。
そんな本作の続編(シーズン2)が制作され、2026年上半期に韓国で放送される予定です。
キム・ヘスさん、チョ・ジヌンさん、イ・ジェフンさんが再び出演し、新たなキャストとして、ソン・ヒョンジュさんとアン・ジェホンさんが加わります。
シーズン1では、15年間の長期失踪者である、チョ・ジヌンさん演じるイ・ジェハンの生存が描かれたエンディングで幕を閉じただけに、シーズン2では、どのようなストーリーが展開されるのか、早くも期待が高まっています。
復讐代行人〜模範タクシー~
三番目にご紹介するのは、2021年にシーズン1、2023年にシーズン2が放送された「復讐代行人〜模範タクシー〜」。
法律では裁けない悪を倒し、被害者の無念を晴らす痛快アクションドラマです。
シーズン1は、最高視聴率16%を獲得し、カリスマ性あふれる演技で圧倒的な存在感を見せつけた、イ・ジェフンさんが最優秀演技賞を獲得、また復讐代行の正当性を追求する検事を演じたイ・ソムさんが優秀演技賞を獲得するなど、SBS演技大賞で6冠を獲得しました。
さらにシーズン2では、最高視聴率を26%までに伸ばしました。
常に冷静でクールな印象が強い、イ・ジェフンさん演じるドギですが、復讐のための潜入先ではクセの強い中国人から、ひ弱な教師、ハイテンションな会社員など、幅広いキャラクターをコミカルで魅力たっぷりに演じています。
さらにはカーチェイスをはじめとした本格アクションにも挑戦。初挑戦とは思えないほどスリリングで華麗なアクションシーンを披露しました。
そんな本作品のシーズン3が、2025年下半期に放送されることが決定しました。
舞台を日本へ移し、イ・ジェフンさんをはじめとするムジゲ運輸の実力派キャストたちに加え、日本からは竹中直人さんの出演も予定、撮影は主に福岡県福岡市にて行う予定。
シーズン1と2で視聴者を魅了した派手なアクションシーンや、サスペンス満載のストーリー展開はさらに強化されると予想され、「模範タクシー」のチームが繰り広げる独自の復讐方法や、それに対抗する新たな敵の登場が見どころとなります。
京城クリーチャー
最後にご紹介するのは、2023年にシーズン1、2024年にシーズン2が放送された「京城クリーチャー」。
人間の貪欲さによって生み出された怪物の脅威にさらされながら、二人の若者が生き残るために奮闘する姿を描くクリーチャースリラーです。
パク・ソジュンさんとハン・ソヒさんが初共演し、シーズン1,2併せて700億ウォンの制作費を投じたとされ、公開前から話題を集めました。
また、1940年代の京城を再現するために、4500坪規模のセットを建て、40年代に撮影された写真を参考にし、現実味を出すために街灯、看板、電柱などをすべて実物大にしたそうです。
1945年の京城と2024年のソウルという異なる時代で、人間の貪欲さが生み出した怪物に立ち向かう二人による過酷な戦いや生き残りへの挑戦を描いてますが、緊迫感あふれる脱出劇や、モンスターパニック、恋愛要素、重厚な人間ドラマなど、さまざまな要素が絡み合ったストーリーで見どころ満載です。
シーズン2では、よりスタイリッシュで激しくなったアクションシーンが、屋外での撮影も多くなり、迫力のある映像で表現されています。
さてシーズン2のラストが、続編を匂わせる描写であったり、何といってもパク・ソジュンさんとハン・ソヒさんという人気俳優による主人公二人のハッピーエンドを見たいという視聴者の気持ちも考え、シーズン3の制作が期待されましたが、残念ながら、今のところその予定は無いようです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
シリーズ化される人気作品には、共通する特徴があるようです。
すなわち比較的Netflixからの配信作品が多かったり、人気漫画が原作であることなどです。
またジャンルとしては大半が、ファンタジー、アクション、スリラー、モンスターパニックといった要素を備えているようです。
皆さんが気になった作品があったなら、是非チェックしてみてください。
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