ドラマを観る視聴者の目が肥えていると言われる韓国では、近年配信ドラマ数も多くなったことから、なかなか高視聴率が出にくい状況にあります。
そんな中今回は、日本同時配信を条件に、2025年上半期に高視聴率を獲得したドラマ、トップ8作品を昇順のランキング形式でご紹介します。
8位 君は天国でも美しい 最高視聴率 8.3%

最初にご紹介するのは、韓国JTBCで、2025年4月から放送され、日本でもNETFLIXで独占配信中の「君は天国でも美しい」です。
80歳で天国へ旅立った主人公が、若返った姿の夫と再会し、生きていた頃よりもはるかに大きな愛を見つけていくヒューマンファンタジー。
死後の世界をテーマにした感動的なストーリーが支持を集め、最終回では最高視聴率8.3%を獲得し、ランキング8位となりました。

キム・ヘジャさん演じるイ・ヘスクは、金貸し業で苦労しながらも、事故で下半身不随となった夫を養ってきました。
そんなヘスクと共に暮らすのは、子どもの頃に引き取り家族同然のイ・ジョンウンさん演じるヨンエと、猫のソニャです。

ある日、ソニャと長年介護をしてきた夫が亡くなり、その少し後にヘスクも息を引き取ります。
死んだヘスクはあの世行きの地下鉄に乗り、天国へ到着。夫に再会できたヘスクでしたが、80歳の姿のヘスクに対し、ソン・ソックさん演じる夫は30代の姿でした。

本作は、夫婦愛や家族愛が色濃く描かれています。
繰り返す人生の中で縁は繋がっていき、来世でもどこかで出会うという設定が、多くの視聴者に感動を与えます。
7位 未知のソウル 最高視聴率 8.4%

続いてご紹介するのは、韓国tvNで、2025年5月から放送され、日本でもNETFLIXで独占配信中の「未知のソウル」です。
見た目以外は正反対の双子の姉妹が、人生を入れ替えて生きるロマンチック成長ドラマ。
最終回では最高視聴率8.4%を獲得し、ランキング7位となりました。

陸上の有望選手でしたが、現在はアルバイトで暮らす妹の、パク・ボヨンさん演じるユ・ミジと、エリートのキャリアウーマンである姉の、パク・ボヨンさん二役のユ・ミレは、顔だけがそっくりな双子の姉妹です。
ある日、ミレの会社で大きなトラブルが発生し、その危機を乗り越えるため、姉妹は互いの人生を交換して生きることを決意します。

入れ替わって生活を始めた二人は、それぞれの人生のなかで挫折やトラウマと向き合い、他人の人生を背負うことの痛みや優しさを感じながら、本当の自分とは何か、そして生きる意味を問い直していきます。

「力の強い女 ト・ボンスン」などで有名な、パク・ボヨンさんが、卓越した演技力で、明るく奔放な妹とクールで内省的な姉をそれぞれ演じ分け、感情のうねりや心の変化を見事に表現しています。
また、都市と田舎、現実と理想、夢と責任といったテーマを、静かなテンポと繊細な演技で丁寧に描き、人が人生で直面する「選択」や「感情のもつれ」をリアルに描いています。
6位 その電話が鳴るとき 最高視聴率 8.6%

三番目にご紹介するのは、韓国MBCで、2024年11月から放送され、日本でもNETFLIXで独占配信された「その電話が鳴るとき」です。
ある脅迫電話から始まる、政略結婚三年目の仮面夫婦のシークレットロマンス・スリラー。
最終回では最高視聴率8.6%を獲得し、ランキング6位となりました。

大統領室のエリート報道官である、ユ・ヨンソクさん演じるペク・サオンは、政略結婚した妻、チョン・スビンさん演じるホン・ヒジュと三年もの間、仮面夫婦を続けています。

手話通訳士であり、口がきけないヒジュを、サオンは世間から隠し続けていました。
そんなある日、サオンのもとに正体不明の人物から、「お前の妻を拉致した。これから殺す。」という脅迫電話が入ります。嘘だと思ったサオンは「殺すなら殺せ」と返しますが、実はヒジュは本当に拉致されていたのです。

「会話だけでこれほどの緊迫感を演出できるのはすごい」という視聴者の声が示すように、電話を通じた心理的駆け引きが物語のスリルを引き立てています。
また、この電話をきっかけに仮面夫婦だったサオンとヒジュの関係が次第に変化していく点も、見どころの一つです。
5位 交渉の技術 最高視聴率 10.3%

四番目にご紹介するのは、韓国JTBCで、2025年3月から放送され、日本でもLeminoで配信中の「交渉の技術」です。
「伝説の交渉人」と呼ばれる大企業のM&A専門家と、そのチームの活躍を描いた社会派サスペンスドラマ。
最終回では最高視聴率10.3%を獲得し、ランキング5位となりました。

経営危機に陥ったサンイングループの再建を託されたのは、「伝説の交渉人」、イ・ジェフンさん演じるユン・ジュノでした。

11兆ウォンという莫大な資金調達を目指し、ジュノは弁護士、キム・デミョンさん演じるオ・スニョンらと共に大胆な戦略を打ち出していきます。

その一方で、次期会長の座を狙う、チャン・ヒョンソンさん演じるハ・テス専務は、ジュノの復帰を快く思わず、あらゆる手段で行く手を阻もうとします。

ビジネスドラマとして、緻密な描写が期待される作品です。
企業間の買収合併を現実的に描き、激しい交渉過程や人間関係を通じて視聴者を物語に引き込みます。
M&Aというテーマを通じて、人間の葛藤や駆け引きがどのように表現されるのか、注目です。
また、「シグナル」や「模範タクシー」で話題のイ・ジェフンさんが、今回は銀髪スタイルで登場。
これまでに見たことのない新たな魅力を披露しています。
4位 鬼宮 最高視聴率 11.0%

五番目にご紹介するのは、韓国SBSで、2025年4月から放送され、日本でもLeminoで配信中の「鬼宮」です。
霊媒の運命を拒む巫女と、王家に恨みを抱く八尺鬼、そして伝説の動物イムギが複雑に絡み合う宮廷ファンタジーロマンス。
最終回では最高視聴率11.0%を獲得し、ランキング4位となりました。

時は朝鮮王朝時代。人間のせいで龍になり損ねて悪神となった大蛇の、ユク・ソンジェさん演じるカンチョリ。

一方、子供の頃から巫女としての将来を期待されていた、キム・ジヨンさん演じるヨリは、巫堂(ムーダン)としての運命を拒否し、メガネ職人として生きていました。
カンチョリはヨリに近づき憑依しようとするが失敗。
ヨリの初恋相手で王の検書官、ユク・ソンジェさん二役のユン・ガプの体に閉じ込められてしまいます。
ユン・ガプの体を使い、傍若無人に振る舞うカンチョリと、なんとしてもユン・ガプを救おうとするヨリは、互いに憎しみ合いながらも、王家に恨みを持つ八尺鬼の呪いを解くために力を合わせ、次第に二人の間には新たな感情が芽生え始めます。

本作は、退魔ファンタジーと政治時代劇、そしてロマンスを結合した独特なストーリーで、視聴者は多様な感情とスリルが味わえます。

またユン・ガプの体を、悪神カンチョリとガプの魂が占有権を取り合うシーンは、まさにユク・ソンジェさんの演技の最大の見せどころで、一人の俳優が全く異なる二つの人格を表情と声だけで完璧に演じ分ける技術に感嘆します。
3位 私の完璧な秘書 最高視聴率 12.0%

六番目にご紹介するのは、韓国SBSで、2025年1月から放送され、日本でもLeminoで配信中の「私の完璧な秘書」です。
仕事だけは完璧なCEOと、仕事も家事も完璧にこなす秘書のロマンスを描いたヒーリングラブストーリー。
最終回では最高視聴率12.0%を獲得し、ランキング3位となりました。

ヘッドハンティング会社のCEO、ハン・ジミンさん演じるカン・ジユンは、有能だが仕事以外はまるで無頓着。
そんなジユンが、ある日、重要な案件でヘッドハントに失敗します。

ジユンが引き抜こうとした技術者は、イ・ジュニョクさん演じるユ・ウノの説得により他社への移籍をやめてしまったのです。
ところが、その後ウノは会社を解雇され、知人の紹介でジユンの秘書として働くことに。
ウノは気遣いができて有能ではあるが、ジユンはウノをなかなか受け入れることができません。
やがて二人は互いを意識するようになります。

本作は、単なるラブコメではなく、話が進むにつれて次々と予想外の展開が待ち受けています。
登場人物たちの過去や、隠された秘密が少しずつ明らかになっていく中で、サスペンス要素も加わり、一時も目が離せません。

伏線回収が見事で、後から気づいてもう一度見返したくなるほどです。深みのある人間ドラマに引き込まれます。
2位 オク氏夫人伝 最高視聴率 13.6%

七番目にご紹介するのは、韓国JTBCで、2024年11月から放送され、日本でもU-NEXT独占配信中の「オク氏夫人伝」です。
朝鮮王朝時代、奴婢から両班へ、偽りの身分で生きることを決意した女性の、愛と裏切り、そして成長の物語。
最終回では最高視聴率13.6%を獲得し、ランキング2位となりました。

イム・ジヨンさん演じる、奴婢のクドクは、仕えている両班キム家の主人や令嬢ソヘに虐げられながらも、町に出ては逃亡資金を稼ぎ、必死に生きていました。

ある日、町でソン家の長男、チュ・ヨンウさん演じるソインと出会います。
聡明でハツラツとしたクドクに心を奪われたソインは、彼女のことが頭から離れなくなります。
しかしソインは、すでにソヘとの縁談が決まっていました。

二人の縁談を祝う日に、クドクとソインは偶然再会を果たし、二人が密会していると勘違いしたソヘは、クドクを拷問。命の危険を感じたクドクは、父親とともに逃亡することを決意します。

本作は、過去と現在が交錯する構成で、視聴者を引き込むストーリー展開が魅力です。
また、当時の朝鮮社会の根強い男女差別の中で、女性が外知部(弁護士)として活躍する姿や、性的マイノリティの登場人物の描写など、時代劇でありながら現代的なテーマに果敢に挑戦している点も見どころです。
1位 埋もれた心 最高視聴率 15.4%

最後にご紹介するのは、韓国SBSで、2025年2月から放送され、日本でもディズニープラスで配信中の「埋もれた心」です。
2兆ウォンの巨額資金を巡り、人間の欲望と復讐が渦巻く壮絶な戦いが繰り広げられるリベンジ・サスペンス。
最終回では最高視聴率15.4%を獲得し、ランキングトップとなりました。

パク・ヒョンシクさん演じるソ・ドンジュは、大企業デサングループの秘書室で働く、忠実な部下を装った野心家です。

彼は、グループの頂点に立つことを渇望しており、ある日、偶然にも2兆ウォンという巨額の裏金を手に入れる機会を得ました。
この金を使って運命を変えようとしますが、その思惑とは裏腹に命を脅かされる危険な状況に陥ります。

これまで爽やかな役柄が多かったパク・ヒョンシクさんが、野心と復讐に燃える主人公を熱演。
この複雑な役柄を通して「愛される男」から「恐れられる男」へと見事に変貌を遂げました。

また本作では、信じていた仲間が裏切り、敵だと思っていた人物が味方になる、そんな二転三転する展開により、一瞬たりとも気が抜けません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、韓国で放送開始になるや、日本でも同時配信された高視聴率作品をご紹介しました。
韓国の人気作品が、日本でもほぼ同時に視聴できるなんてうれしいことですね。
興味を引いた作品があったらチェックしてみてください。







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