ハリウッドと言えば、世界の映画界の中心地で、各国から名俳優が集ってきます。
日本でいえば、真田広之さんや浅野忠信さんに、菊地凛子さんなどの名前が思い浮かびますが、韓国からも錚々たる顔ぶれがハリウッド進出を果たしています。
今回は、そんなハリウッドでも活躍している韓国俳優を6人選んでご紹介します。
最初にご紹介するのは、「アクション職人」や「史劇の王子」など、様々な異名を持つ俳優イ・ジュンギさん、1982年4月17日 プサン広域市生まれの42歳(2024年現在)です。
2001年から広告モデルとして活動を始め、いくつかのドラマに端役で出演。
そして2004年に、草なぎ剛さん主演の日韓合作映画「ホテルビーナス」でスクリーンデビューを果たします。
続く2005年の映画「王の男」のオーディションでは、約2000人の中から主役に抜てきされ、美しい女形の演技で一躍注目を浴びました。
また、2008年「My Jun My Style」で歌手デビューも果たすと、同年、視聴率30%を超えた「イルジメ〜一枝梅」で主人公を演じ、SBS演技大賞・最優秀男優演技賞を受賞。
続く2009年「ヒーロー」でもMBC演技大賞人気賞を受賞するなど、韓国を代表するスター俳優に成長しました。
その後兵役を経て2016年、人気アクションシリーズ「バイオハザード ザ・ファイナル」で、ハリウッドに進出し、主人公アリスを演じるミラ・ジョボビッチさんとのアクション対決を繰り広げました。
イ・ジュンギさんと言えば、鍛え抜かれたしなやかな肉体や、鋭い目線、華麗な身のこなしで女性のハートを掴んで離さない俳優ですが、そんな彼のアクションに目をつけ、惚れ込んだ「バイオハザード」の監督が、直々に出演をオファーしたそうです。
イ・ジュンギさんはスケジュールの都合上一度は断りましたが、監督の熱い再オファーに心動かされ、最終的に出演を決定。これがハリウッドデビュー作となりました。
続いてご紹介するのは、韓国で活動する韓国系カナダ人俳優チェ・ウシクさん、1990年3月26日 ソウル特別市生まれの34歳(2024年現在)です。
11歳の時、家族でカナダのバンクーバーに移住し、大学で舞台演出を勉強するも、演技を学ぶため韓国へ単身帰国します。
端役から経験を積み、2011年のドラマ「チャクペ 相棒」で主人公の少年時代を演じて正式に俳優デビュー。
2012年に中央大学校に入学すると、2013年のドラマ「君を守る恋」や、2014年の「運命のように君を愛してる」などの人気作に出演し、勉学と俳優業を両立させながら、2014年の映画「巨人」で主演を務め、青龍映画賞新人男優賞など数々の賞を受賞。また翌年には、ドラマ「ホグの愛」でドラマ初主演を飾ってます。
その後、日本でも大ヒットした2016年の「新感染ファイナル・エクスプレス」や、2017年の「オクジャ」などに出演。そしてカンヌ映画祭パルムドール賞やアカデミー賞も受賞した2019年「パラサイト半地下の家族」では、半地下に住む家族の長男キム・ギウを演じました。
ソウル生まれのカナダ育ちでバイリンガルのチェ・ウシクさんは、国際的な活躍が期待されていましたが、この出演をきっかけに、ハリウッド映画の「Past Lives」にキャスティングされ、夢のハリウッドデビューが決定しています。
三番目にご紹介するのは、出演作品が立て続けにヒットすることから「メガヒット保証俳優」とも呼ばれるパク・ソジュンさん、1988年12月16日 ソウル特別市生まれの36歳(2024年現在)です。
2011年にミュージック・ビデオへの出演でデビューすると、2011年の「パーフェクト・ゲーム」でスクリーンデビューを果たし、2012年のドラマ「ドリームハイ2」で本格的な演技活動を始めます。
そして2014年には、「魔女の恋愛」で、ヒロインに一途に思いを寄せる年下男子を演じブレイク。
以降、主演するラブコメドラマがヒットし続け「ラブコメの神」と呼ばれるようになります。韓国ではその親しみやすさから「国民の男友達」とも呼ばれています。
その後、2020年の「梨泰院クラス」では、ラブコメのイメージから一新、絶望の淵に立たされながらも仲間たちと奮闘し正義感を貫く主人公を演じました。
そんなパク・ソジュンさんもハリウッドデビューを果たしています。
2023年の「マーベルズ」では、愛らしくカリスマ性のあるヤン王子を演じました。
ヤン王子は歌と踊りで会話する惑星アラドナの王子ですが、パク・ソジュンさんは作中で、自身の歌声とダンスを披露し観客を魅了しました。
四番目にご紹介するのは、韓流四天王として、韓流ブーム初期から20年以上にわたり愛されているイ・ビョンホンさん、1970年7月12日 京畿道城南市生まれの54歳(2024年現在)です。
大学在学中から、多数のCMでモデル活動してましたが、1991年にドラマ「アスファルト、我が故郷」で俳優デビューします。
1990年代は主にテレビドラマで活躍しますが、1995年の「誰が俺を狂わせるのか」と二作目の「ラン・アウェイ」で映画デビューも果たし、各映画賞の新人賞を受賞しました。
その後、2000年の映画「JSA」で、釜山映画評論家協会賞・主演男優賞を受賞すると、2005年には、ハリウッド進出のきっかけとなった「甘い人生」で映画評論家協会賞をはじめ三つの主演男優賞を受賞します。
演技力に加え、作品ごとにあらゆるキャラクターを演じられることから、「千の顔を持つ俳優」と称されました。
そして2009年、6年ぶりとなるドラマ「IRIS-アイリス-」に主演。
KBS演技大賞の大賞や、百想芸術大賞・テレビ部門最優秀演技賞など、テレビドラマ関連の賞を多数受賞しました。
更に同年、「G.I.ジョー」のストームシャドー役でハリウッドデビューを果たします。
それ以降、活動の場をハリウッドに広げ、2015年の「ターミネーター:新起動/ジェニシス」などのハリウッド大作にも多く出演しています。
このようにイ・ビョンホンさんは、数々のハリウッド映画に参加していますが、韓国人俳優がハリウッド進出というレベルではなく、もはや国際的スターとして活躍しており、アジア人俳優では初めてチャイニーズシアターに手足型を刻みました。
五番目にご紹介するのは、主に韓国で活動している韓国系アメリカ人の俳優マ・ドンソクさん、1971年3月1日 ソウル特別市生まれの53歳(2024年現在)です。
18歳で家族とともに米国に移住し、米国籍を取得。
パーソナルトレーナーやボディビルダーとして活動した後、1994年に米国でミュージカル俳優としてデビュー。
そして2005年の韓国映画「天軍」のオーディションに合格したことをきっかけに、韓国へ戻り本格的に俳優活動をスタートさせました。
その後、2012年の映画「隣人」で、百想芸術大賞・最優秀助演男優賞を受賞し、韓国国内で知名度を上げます。
また、2016年の「新感染ファイナル・エクスプレス」で国際的にブレイクすると、2017年「犯罪都市」、2019年「無双の鉄拳」、「悪人伝」などのアクション作品に立て続けに出演しました。
韓国では「マブリー」の愛称で親しまれ、ラブコメなど、アクションに限らない幅広いジャンルで活躍しています。
そんな彼のエネルギッシュな魅力が認められ、2021年のマーベル・スタジオ作品「エターナルズ」の主演キャラクターのひとりに抜擢され、ハリウッドデビュー作となりました。
その後も、ハリウッドでの活躍が決まっており、米国でブームを巻き起こしたSF小説の実写映画「Hell Divers」では主演、制作として参加します。
このように、米国籍を持つマドンソクさんは、マーベル映画史上初めて主要キャストに選ばれた韓国系俳優となりました。
最後にご紹介するのは、韓国人俳優で初めてオスカー像を手にした、国民的女優 ユン・ヨジョンさん、1947年6月19日 北朝鮮開城市生まれの77歳(2024年現在)です。
1966年にTBCタレントとして活動を始め、1971年「火女」で映画デビューするも、翌1972年の結婚と渡米を機に引退。
しかし、1985年の離婚後に復帰し、2003年の「浮気な家族」をはじめ、映画やドラマに多数出演します。
その後、2010年の官能サスペンス「ハウスメイド」で国際的な注目を集め、2012年の「蜜の味」や、2015〜2017年のウォシャウスキー姉妹のTVシリーズ「センス8」などに出演。
以降、2016年の主演作「バッカス・レディ」や、2018年「それだけが、僕の世界」などで活躍しました。
そして2020年公開の、リー・アイザック・チョン監督作「ミナリ」では、米国に渡った韓国人一家の祖母役を演じ、第93回アカデミー助演女優賞を受賞。韓国人俳優で初めてオスカー像を手にする快挙となりました。
いかがでしたでしょうか。
今回は、韓国から飛び出して、夢のハリウッドで活躍する俳優を6名ご紹介しました。
世界から注目されている俳優さんがこんなにもたくさんいるのかと驚きましたね。
これからもどんな人達がハリウッドデビューするのか、注目してみたいですね。