高学歴社会の韓国では教育熱が高く、学歴がその後の人生を左右するといわれています。
そのため芸能人でも大学進学は当たり前で、高学歴芸能人が数多く存在します。
今回は、演劇学科の創設が1956年と韓国で一番古く、名門と言われる中央大学について、第二弾として追加7名の出身芸能人をご紹介します。
1916年設立の「中央大学」は、ソウル特別市と京畿道安城市に二つのキャンパスを持つ私立総合大学です。韓国の財閥「斗山」が学校経営に参加し、日本の中央大学とは協定校の関係にあります。
芸術、体育系、新聞放送、広告宣伝系などに強い大学でしたが、現在ではソフトウェアの人材育成に力を入れており、理工系とIT系で多くの人材を輩出しています。特に政府主導事業では、IT分野で多数選定されるなどの成果を出しています。また経営経済系では、毎年多数の公認会計士合格者を輩出していることでも有名です。
更に、演劇科、演劇映画科、声楽科などがあり、将来芸能関係の仕事を目指す学生たちが多く通い、「芸能関係に強い大学」と言われています。
卒業生には、俳優のヒョンビンさん、カン・ハヌルさん 、ハ・ジョンウさん、ヨ・ジングさん、また女優のキム・ヒエさん、チャン・ナラさん、パク・シネさんなど多くのスターがおり、俳優にとっては憧れの大学と言えます。
最初にご紹介するのは、ラブコメのヒーローから北朝鮮軍人まで幅広くこなし、メガヒット作を次々に生み出す長身イケメン俳優のヒョンビンさんです。1982年9月25日 ソウル特別市生まれの42歳(2024年現在)。
2003年に、ドラマ「ボディガード」でデビューすると、翌年のドラマ「アイルランド」では、MBC演技大賞・男性新人賞を受賞。また、最高視聴率50%を記録した2005年のドラマ「私の名前はキム・サムスン」では、MBC演技大賞・男性最優秀演技賞に輝き、一躍韓流トップスターになりました。
そんなヒョンビンさんが俳優を志した時は、高校教師だった父に猛反対されたそうです。しかし意志を曲げなかったため、父に条件として、名門の中央大学・演劇映画学部への進学を提示されました。
そして猛勉強の末一般入試で合格し、2001年に19歳で入学しました。その後、2009年2月に卒業後、引き続き修士課程に進学しています。在学中は中央大学の情報誌に学生モデルとして選ばれたり、小劇場の建設や国際交流基金・奨学金などのため、母校に1億ウォンを寄付したこともニュースになりました。
続いてご紹介するのは、映画監督や脚本家にプロデューサーまで務める、多彩な能力を持つ演技派の二代目俳優ハ・ジョンウさんです。1978年3月11日 ソウル特別市生まれの46歳(2024年現在)。
1998年にCMで商業デビュー。大学卒業後は「カルメン」や「オセロ」など、20作余りの舞台演劇に出演してキャリアを積み、2003年公開の「マドレーヌ」で映画デビューを果たします。同時にドラマにも進出し、「プラハの恋人」で注目されました。
そして2006年「絶対の愛」、2007年「ブレス」を経て、2008年「チェイサー」で一躍脚光を浴びます。また2010年と2011年に、百想芸術大賞映画部門の男性最優秀演技賞を二年連続で受賞しました。
その後、2013年には「ローラーコースター」で映画監督デビューも果たします。
そして2017年公開の主演映画「神と共に 第一章:罪と罰」が、観客動員数1,441万人を突破する大ヒットを記録すると、翌2018年公開の続編も観客動員数1,227万人を突破し、歴代4番目の「1億俳優」となりました。
そんなハ・ジョンウさんは、1997年に中央大学演劇学科に入学しました。学生会の会長などもつとめ、2001年に入学したヒョンビンさんとは、一時的に同じキャンパスに通っていたことが明かされています。
三番目にご紹介するのは、子役から女優へと華麗な変身を遂げたと言われるパク・シネさんです。1990年2月18日 光州生まれの34歳(2024年現在)。
2003年にMV「花」でデビューすると、同年のドラマ「天国の階段」で、チェ・ジウさんの子供時代を演じて注目を集めます。そして、2009年のドラマ「美男ですね」では、チャン・グンソクさんらとともに出演し、一躍ブレイクを果たすと、日本でもリメイク版が人気を集めました。
その後も、2013年のドラマ「相続者たち」や、2014年のドラマ「ピノキオ」で、SBS演技大賞の最優秀演技賞や10大スター賞にベストカップル賞を受賞し、国民的女優に成長しました。
また、モード界でも「シャネル」や「コーチ」に「ヴァレンティノ」など、名だたるブランドから海外コレクションに招待されたこともあります。
そんなパク・シネさんは、女優のコ・アラさんやイ・テランさんと共に、2008年度に中央大学メディア公演映像学部・演劇映画学科に入学します。そして、8年ぶりの2016年に、少女時代のユリさんやスヨンさんと共に卒業式に出席し、芸能人広報大使として活動した功績が認められ、奉仕功労賞を受けています。
四番目にご紹介するのは、子役から活躍し、抜群の容姿とスタイルを誇るイケメン俳優チェ・テジュンさんです。1991年7月7日 ソウル特別市生まれの33歳(2024年現在)。
2001年のドラマ「ピアノ」で子役デビューを果たすと、2002年のドラマ「マジックキッズ・マスリ」に出演しますが、その後学業のため活動を一時中断。そして高校時代に再び演技に目覚めます。
アイドルでもモデル出身でもありませんが、その抜群の容姿と演技力で注目を浴びました。
その後、2017年「ミッシングナイン」や「あやしいパートナー」、2018年「恋のトリセツ」に、2021年「だから俺はアンチと結婚した」など、ジャンルを問わず、キャラクターを完璧に表現しながら安定的な演技力を証明してきました。
そんなチェ・テジュンさんは、パク・シネさんと中央大学演劇学科で同じ入学年度の先輩と後輩の関係であり、在学中に知り合うと、その後恋愛関係に発展し、2021年に結婚に至ります。
五番目にご紹介するのは、長身、細身で清純そうな笑顔が魅力の女優イ・ヨニさんです。 1988年1月9日 ヘナム郡サムサンミョン生まれの36歳(2024年現在)。
2001年に大手芸能事務所主催のオーディションで大賞を受賞し芸能界入りしますが、演技に興味をもったため、ガールズグループではなく女優の道に進みます。そして、2004年のドラマ「海神」で注目を浴び、2006年の「ある素敵な日」では準主役に抜てきされます。
その後、2008年の「エデンの東」や、2010年の初主演作「パラダイス牧場」のヒロイン役などで活躍しました。
そんなイ・ヨニ さんも、中央大学メディア公演映像学部・演劇映画学科の出身です。
六番目にご紹介するのは、「100万ドルの笑顔」で誰をも魅了する人気俳優キム・レウォンさんです。1981年3月19日 江原道江陵市生まれの43歳(2024年現在)。
1996年のドラマ「私」でデビューすると、2003年のドラマ「屋根部屋のネコ」で人気俳優の仲間入りを果たします。そして2004年の映画「マイ・リトル・ブライド」や、同年のドラマ「ラブストーリー・イン・ハーバード」のヒットで、日本でも人気を博しました。
その後、2016年のドラマ「ドクターズ」や、2022年の「ファースト・レスポンダーズ」など数々のドラマや映画で主演を務め、甘いロマンチックな演技から激しいアクションまでこなす、韓国を代表する俳優に成長しました。
そんなキム・レウォンさんも、2000年に中央大学・安城キャンパス・ 演劇映画科に入学しています。卒業後も、本大学出身の俳優らとともに学校の演劇活動支援のために演劇指導したり、寄付をしたりと、後輩に慕われている俳優です。
最後にご紹介するのは、「韓国の北川景子」と言われるビジュアルと、確かな演技力で大人気の女優シン・セギョンさんです。1990年7月29日 ソウル特別市生まれの34歳(2024年現在)。
小学生の頃から子供向け番組などに出演していましたが、2004年の映画「マイ・リトル・ブライド」で俳優デビューし、2006年の主演映画「シンデレラ」では、落ち着いた演技で注目を浴びました。
その後はしばらく女優業を休業しましたが、2009年に「善徳女王」でカムバックすると知名度が上がり、2009年の「明日に向かってハイキック」で人気を博しました。以降、数多くの作品で主演やヒロイン役を演じる人気女優として活躍しています。
そんなシン・セギョンさんも、2009年に中央大学の演劇映画学部に入学しており、同期生にはキム・スヒョンさんがいます。
いかがでしたでしょうか。
今回も第二弾として、中央大学の演劇・映像系卒業の芸能人をご紹介しました。第一弾に比べると年配で大物クラスが多く、この人もそうなのかと驚きましたね。
韓国では4年制の一般大学だけでも、約6割に演劇・映画学科があるそうです。韓国俳優の演技力のレベルの高さは、このあたりに理由があるのかもしれませんね。