皆さんは、韓国に徴兵制度があるのをご存じですか?韓国俳優やアイドル達が入隊したと報道されることもあるので一度は耳にしたことがあるかもしれません。
韓国軍の部隊の中でも「海兵隊」という最も過酷な部隊へ志願し、入隊した芸能人がいます。
この海兵隊とはどんな部隊なのでしょうか。またどのような思いで志願し、入隊していったのでしょう。
今回は、海兵隊を志願した6人の韓国芸能人をご紹介します。
それは海兵隊が創設された当時、隊よりもはるかに大きい敵軍に勝利したことから始まります。海外メディアでも「無敵の海兵隊」と紹介されました。後に海兵隊は解体されますが、また復活を遂げ、国内最精鋭部隊として現在まで訓練され続けています。
海兵隊の1番の役目は、海上から敵地に真っ先に乗り込むことです。待ち構える敵からの激しい攻撃を受けるため、日頃より厳しい訓練で鍛えておかなければなりません。
それほど過酷な部隊であるにも関わらず、志願する人はとても多いと聞きます。志の高い人が集まっているからこそ厳しい訓練がさらに厳しく、より過酷になっていくのでしょうね。
入隊後は厳しい上下関係の中、体力の限界を超えるほど過酷な訓練が続けられます。海兵隊の服務期間は、7週間の新兵訓練などと合わせて約18ヶ月。また除隊後も一定期間は予備軍として、また満40歳までは民防衛隊として服務義務があるそうです。国民一人一人が自国を守るための兵役義務、それも一つの韓国の文化ですね。
以上のように、基本的には韓国人男性は全員兵役義務を果たさなければなりません。それは芸能人も同じです。中には厳しい海兵隊へ自ら志願し、入隊した方もいます。どんな芸能人が海兵隊へ入隊したのか、なぜ志願したのか、気になりますよね。
ここからは、海兵隊への入隊を自ら志願した6人の芸能人をご紹介します。
「シークレットガーデン」や「愛の不時着」など数々の大ヒット作に出演し人気となった俳優のヒョンビンさん。最近ではソン・イェジンさんと結婚され話題になりましたね。
人気絶頂の中、2011年3月に海兵隊へ入隊しました。芸能人であるヒョンビンさんが海兵隊に入隊したとの報道は、当時かなり衝撃的だったようです。
ヒョンビンさんといえば、優しく謙虚で自他共に認める完璧主義者。入隊時の体力試験では30点満点中29点を獲得し、全志願者のうち5位に入る好成績だったそうです。また歴代最高齢の満28歳で海兵隊へ入隊したこともあり「元々人気なのにさらに人気になりそう」「男の中の男だ」と称賛されました。
海兵隊を志願した理由として「自身の限界に挑みたい。ここでの経験はこの先きっと活きてくる」と語っており、その真面目でひたむきな姿勢も大変話題となります。
除隊時のインタビューでは涙ぐみながら「とても演技がしたかった」と話し、兵役中にも変わらず応援し続けてくれたファンへ感謝を述べました。その後はCMや映画、ドラマなどに出演し、これまで以上の人気と演技力で韓国トップスターとして活躍中です。
ヒョンビンさんの素晴らしい演技力は、海兵隊での厳しい訓練から得た経験が活かされているのだなと改めてその凄さを感じました。
続いてはドラマ「明日に向かってハイキック」でデビューし、2010年最高視聴率50%を記録した人気ドラマ「製パン王キム・タック」で主役として人気を博した俳優のユン・シユンさん。
ユン・シユンさんの入隊は2014年4月。「一般の韓国人男性と同じように義務を果たしたい」という本人の希望や、当時セウォル号沈没事故が起こった直後だったこともあり、ファンにも入隊のニュースは知らされていませんでした。そのため兵役中の様子などもほとんど情報は出ていません。
約2年後の除隊式では「私のことを忘れずに来てくださってありがとう。仲間やファンに支えられて2年間過ごすことが出来、とても感謝している」と涙ながらに語り、無事俳優業への復帰を果たします。
除隊後のユン・シユンさんは海兵隊での経験を基に、それまでの「好青年」なイメージを払拭し様々な役柄を演じています。彼の挑戦はまだまだ続くことでしょう。活躍が楽しみですね!
次に紹介するのは、兄妹ポップス・デュオとして爆発的人気の楽童ミュージシャン(Akdong Musician=AKMU)の兄、イ・チャンヒョクさんです。
イ・チャンヒョクさんが入隊したのは2017年9月、21歳の頃です。「しばらく音楽と仕事から離れ、新たな環境を経験してみたい」と、芸能人としては早くに入隊する決断をしました。
入隊後には、訓練を受ける様子や軍服でご両親や妹のイ・スヒョンさんと撮った家族写真など度々その姿が公開され、元気な姿を見たファンからは「安心した」との声が多く寄せられることとなります。
また服務中には、海兵隊司令部創設70周年を記念してイ・チャンヒョクさんが作詞作曲した「海兵戦勝歌」が軍歌として起用されました。公募により選ばれたものであり、その才能が評価されたことに「海兵隊員として名を残せて嬉しい」とイ・チャンヒョクさんもコメントを残しています。
除隊式では「この生活が終わることにまだ実感が沸かない。ほっとしたようで少し寂しい」としながらも、今まで当たり前のように愛してくれていたご両親や妹のイ・スヒョンさんに改めて感謝の言葉を贈っていました。
家族へ感謝する気持ちや何事も当たり前に思わない心がけはとても素晴らしいですね。
「海兵隊での経験や人との出会いを大切にし、さらに音楽活動に励みたい」と語っていたイ・チャンヒョクさん。その言葉通り数々の楽曲を生み出し、透き通るような美しい歌声と抜群の才能で再び人気ミュージシャンへと昇り詰めました。今後もさらに素晴らしい歌を届けて欲しいと思います!
4人目は大人気グループSHINeeのメンバー、ミンホさん。
アイドルとしてだけでなく俳優として人気だった最中、2019年4月に海兵隊へ入隊します。
入隊時にはメディアで報道され、その凛々しい姿はとても印象的でした。
海兵隊への志願については「今の仕事から離れた所で最善を尽くせば、自ら変化できるのではないか」と述べ、「悔いのない軍生活を送ることで自身の真心を表現したい」と意欲的な姿勢を見られました。
ミンホさんの正義感の強さや真面目さは兵役中にも見られ、かなり称賛されたようです。その功績を称えてか、韓国の行政機関が発行する雑誌にも特集され話題となりました。
また兵役中最後の休暇も取得せず任務に努めていたようで、まさにミンホさんの勤勉さがよく現れていますよね。
除隊時には軍服姿のままSHINeeメンバーらの所へ駆け付け、またSNSを通してファン達にも再会しました。SHINeeとしての活動も再開し、歌とダンスに磨きがかかった新曲を披露するなど大活躍中です。入隊時に語っていた自身の真心をしっかりと伝えることが出来たのではないでしょうか。ますますファンも多くなりそうですね!
次にご紹介するのは、シンガーソングライターのロイ・キムさんです。
オーディション番組「SUPER STAR K 4」で優勝し、その伸びやかで優しい歌声に癒され魅了される人が続出しました。
ロイ・キムさんが海兵隊へ入隊したのは2020年6月。コロナが流行し、世界中が閉ざされ始めた頃です。
兵役中には自身のSNSで旧正月を祝う様子が見られました。マスクに軍服姿の写真も一緒に載せており「マスクをしていてもかっこいい」「旧正月に最高の贈り物だ」とファンからたくさんのコメントが寄せられます。
コロナ渦ということもあり、最後の休暇を取得した後は部隊へは戻らず2021年12月に除隊しました。除隊の報告と共に、海兵隊での思い出や出会った人々への感謝と兵役中の写真を公開します。写真にはたくさんの賞状が写っていたことから、輝かしい功績を残しながら充実した軍生活を送っていたのではないかと感じました。
除隊後はまだメディアに復帰していませんが、その日を楽しみに待ちたいと思います!
最後にご紹介するのは、INFINITEのメンバーであり俳優キム・ミョンスとしても活躍するエルさんです。
クールな雰囲気と優しい笑顔で大人気のエルさんが入隊したのは2021年2月。入隊直前まで仕事をこなし、しばらく離れてしまうファンへ思いを届け続けました。
入隊前のインタビューでは「淡々と入隊準備をしている。より良い姿で再会出来るように頑張りたい」と答え、少しの不安と新境地への期待を感じていたエルさん。
除隊は2022年夏頃を予定しており、その後の活躍もすでに待ち望まれています。残りの兵役期間も無事に過ごして元気に戻ってきてほしいですね!
さて今回は、韓国軍の中でも特に過酷な海兵隊に自ら志願した6人の芸能人をご紹介しました。
皆さん、入隊前からとても謙虚で真面目な方が多かった印象です。そして志も高く、その姿は見習うべきところばかりでした。
海兵隊での過酷な経験は必ず人生において糧になりますし、芸能界という場所でもきっと活かせることでしょう。それぞれのさらなる活躍を期待したいですね。
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