韓国には「兵役制度」というものがあります。男性は、満20歳から28歳の誕生日を迎えるまでに入隊しなければなりません。芸能界で活動する俳優やアイドル達も国防の義務を果たす必要があります。
今回は、ある理由から兵役に行っていない韓国俳優8人を調査します。
韓国の男性は、19歳になる年に兵役判定の検査を受けます。これは芸能界で活動する俳優やアイドル達も一緒で、国防の義務を果たすために必要となります。
判定が1~3級の場合は現役兵となり、4~7級の場合は社会服務要員等を含め事実上免除となるのです。
免除は、心身的障害がある場合の他、生計維持困難など理由は様々です。
では早速、兵役を免除となった韓国俳優と理由を見ていきましょう。
1人目はチャン・ドンゴンさんです。
チャン・ドンゴンさんといえば、ペ・ヨンジュンさん、イ・ビョンホンさん、ウォンビンさん達と日本に韓流ブームを巻き起こしたと言われる「元祖・韓流四天王」の1人として有名ですよね。
デビュー作の「われらの天国」で注目を浴び、端正な甘いマスクで人気を集めました。
2002年の「ロスト・メモリーズ」では中村トオルさんと共演し話題となりましたよね。
そして、2018年の「SUITS」では「花郎」で注目を浴びたパク・ヒョンシクさんとも共演し、6年振りのドラマ出演ということでも注目を浴びました。
アクション系から恋愛ドラマまで何でもこなすチャン・ドンゴンさん。兵役は免除されていました。
理由は、肺気胸という病気です。
高校3年の時に発症し、何度も手術を繰り返してきたようです。
それにより学業にも支障がでてしまい浪人する理由にもなりました。
症状としては、胸の痛みや呼吸困難という重たい症状がでます。
肺気胸を患いながらもアクションに挑めるイ・ドンゴンさんは俳優魂がすごい方ですよね。
2人目はペ・ヨンジュンさんです。
ペ・ヨンジュンさんもチャン・ドンゴンさんと同じく「元祖・韓流四天王」の1人です。
ドラマ「愛の挨拶」はデビュー作ですが、初主演作品としても有名となり、10代の若者を中心に注目を集めました。
日本では「冬のソナタ」の爆発的ヒットにより、一躍「ヨン様ブーム」が巻き起こりましたね。
そんなペ・ヨンジュンさんの兵役免除の理由は、子どもの頃に習っていたテコンドーが原因と言われています。
試合中に相手の脚が目に当たってしまい、そこから視力が段々低下してしまい兵役は免除されたようです。
現在は、俳優と実業家として活動し、人気アイドル元Sugarのパク・スジンさんと結婚して幸せな生活を送っています。
低視力でも兵役免除になるということは、それだけ厳しい訓練ということですよね。
3人目はイ・ヒジュンさんです。ドラマ「ケ・セラ・セラ」でデビューしました。
2016年「青い海の伝説」にも出演しており、イ・ミンホさんと同じ詐欺グループにいるチョ・ナムドゥ役を演じました。
色々なドラマで、刑事や詐欺師などたくさんの名脇役を演じているイ・ヒジュンさん。
下積み時代が14年と長く、遅咲きの俳優として有名ですね。
そんなイ・ヒジュンさんの兵役免除の理由は、交通事故です。
兵役に行く前の送迎会の帰りに交通事故にあい、甲状腺破裂の大怪我をしてしまったのです。療養中に演技に興味を持ち、その後俳優を志したそうです。
大怪我から復帰をして名脇役になるのはすごいですよね。
4人目はキム・ウビンさんです。
モデル出身のイ・ジョンソクさん、ホン・ジョンヒョンさん、イ・スヒョクさん、キム・ヨングクさん、ソンジュンさん達と仲がいいことで有名ですよね。
2008年からモデル活動をはじめ、2011年「ホワイトクリスマス」でデビューしました。
「花ざかりの君たちへ」や「相続者たち」などの人気ドラマにも出演しましたよね。
「相続者たち」はキム・ウビンさんの名前が日本で知れ渡った作品でもあります。
演技派俳優として活躍中のキム・ウビンさんの兵役免除の理由は、上咽頭ガンです。
上咽頭ガンは喉の奥にできるガンで、首に転移してしまうことも。
症状としては、鼻水に血が混ざったり、耳が聞こえにくい、目が見えにくくなるなどの症状があります。
キム・ウビンさんは、2017年5月に上咽頭がんと診断されました。抗ガン治療後に身体検査を受けたところ免除ということになりました。
現在は闘病生活を乗り越え、映画やドラマにも出演しています。
抗ガン治療後に身体検査に行くキム・ウビンさんは兵役義務を果たそうという思いが強いのですね。
5人目はソ・イングクさんです。
2009年にMnetの歌唱コンテスト「スーパースターK」で優勝し、歌手デビュー。
そして、2012年に俳優デビューをし学園ドラマ「応答せよ1997」で初主演を務めました。
たくさんのドラマに出演し、「韓国で1番美しいキス顔」と表現されています。
日本では、ファンミーティングを行うほどたくさんのファンに愛されているソ・イングクさん。兵役免除の理由は、右足の怪我です。
2017年に1度入隊をしていましたが、入隊3日目に右足の怪我により帰宅命令を出されました。そこから3回の検査をしましたが、結局免除となりました。
免除と言っても5級に分類され、5級は戦争になった際には軍に編成されるというところです。
一部の国民からは「怪我のことを既に知っていたのでは?」と疑われてしまいました。
しかし、帰宅命令から4ヶ月後に「胸を張って入隊したかった」と免除になった経緯と心境を語っています。
6人目はチョ・ジョンソクさんです。
2004年に「くるみ割り人形ミュージカル」で舞台デビュー。
2008年、2009年に韓国ミュージカル大賞で「男優新人賞」を受賞するなどミュージカル界のスターとして定着しました。
2011年にドラマ「What’s up 」で音楽学生役としてデビューし、その後は順調に活動の幅を広げていきました。
2020年に放送された「賢い医師生活」では主要キャストのイ・イクジュン役として抜擢され、ドラマのOSTにも参加しています。
そんなチョ・ジョンソクさんの兵役免除の理由は、生計維持困難者と判定されたからです。
大学入学前の2000年頃に父親が急死し、母親も還暦を過ぎていることからチョ・ジョンソクさんが家族を養うことになりました。一人っ子や家計を支える人、孤児なども免除の条件として入るようです。
デビュー前に免除申請を行っていたため、あまり知られてはいなかったのだとか。
しかし、2012年に韓国で兵役問題が浮上し、チョ・ジョンソクさんが免除を受けていたことが世間に知れ渡ってしまいました。芸能人の方の中では、かなり特殊なケースのため有名となっています。
7人目はユ・アインさんです。
本名はオム・ホンシクさんと言います。
ユ・アインさんは、2003年のドラマ「四捨五入」でコ・アラさんの恋人役としてデビューし、注目を集めました。
2008年の映画「アンティーク~西洋骨董洋菓子店~」でチェ・ジフンさんと共演しました。大人気コミック原作の作品なので日本でも注目されましたよね。
個性派俳優ユ・アインさんの兵役免除の理由は、骨肉種です。
骨肉腫の症状は痛みや腫れが多く、スポーツ障害にも出やすいため診断が難しいのだとか。
2013年の映画「カンチョリ」の撮影途中に肩の筋肉が破裂しました。
2015年の最初の身体検査で「骨肉腫」と診断され、5回も身体検査を受け免除となりました。
ユ・アインさんは、入隊する積極的な意思表示をしていたのですが、免除という形は韓国国民に非難されてしまったのでした。
2年間も痛みに耐えていたことはすごくつらいことですよね。
病気だとしても、世間に隠していたことが非難される原因だったのかもしれませんね。
最後にご紹介するのは、パク・ヘジンさんです。
2006年の「噂のチル姫」でデビューし、ドラマでは年下の恋人役を演じて注目を集めました。韓国では「国民の年下の男」と呼ばれ、その後2013年「星から来たあなた」や2014年の「ドクター異邦人」などの注目作に出演しています。
ヒット作に出演してきたパク・へジンさんの兵役免除の理由は、うつ病です。
2002年に身体検査を受けたところ元々の肺疾患の為再検査を要請されました。
しかし、その後2004年の3月にうつ病で兵役免除となりました。
2003年6月から2005年11月まで治療を続けていましたが、国民からは「兵役から免れたかったのでは?」「賄賂で不正したのでは?」などと疑惑が上がりました。そのため、警察に不正がなかったことを証明してもらう為に捜査を依頼しましたが、時効が過ぎており警察が動くことはなかったそうです。
いかがでしたか。
今回は、兵役に行っていない韓国俳優とその理由について調べてみました。
韓国では、兵役義務を果たしていないと非難される原因となります。芸能人として活躍する俳優達に対しても厳しい意見が寄せられます。これは、実際に兵役逃れをした人がいたことから、正当な免除理由があっても疑われてしまうという現状があるようです。
兵役については常に様々な意見がありますが、応援している韓国芸能人が心身ともに健康である事が1番ですよね。これからも8人の活躍に期待していきたいですね。
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