煌びやかな衣装に壮大なスケールで私たちを魅了している韓国の時代劇ドラマ。
2007年の最初の放送から年月が経っていますが、「イ・サン」は今も人気のドラマですよね。
出演者たちは現在、どのような活躍をしているのでしょうか。
今回は、名作「イ・サン」の出演者の現在に迫っていきたいと思います。
「宮廷女官チャングムの誓い」「トンイ」を手がけた「韓国時代劇の巨匠」と言われているイ・ビョンフン監督の歴史ドラマ「イ・サン」は、朝鮮李王朝第22代王・正祖の半生を描いた歴史大河ドラマです。
正祖は名君としてだけでなく、波乱万丈の人生を歩んだ王としても有名な人物です。
イ・サンは幼い頃、王位継承者であった父が何者かに謀反の濡れ衣を着せられ、祖父の第21代王英王(ヨンジュ)に死に追いやられてしまう経験をします。
父を救えなかった無念と、父からの教えの「聖君になれ」を胸に抱き、国王の座を目指しますが、王妃を支持する老論派から命を狙われる日々。
それでもイ・サンは、祖父の厳しい教えを受けながら、図画署に仕えるソン・ソンヨンと護衛武官パク・テスという2人の幼馴染に支えられ、一緒に陰謀に立ち向かい、聖君として名を馳せるまでの成長を描いた物語です。
一方、イ・サンの父を陥れた黒幕とその一派は、イ・サンの廃位や暗殺を企みます。
父を死に至らしめた黒幕は誰なのか、幼い頃からの友人ソン・ソンヨンとの恋の行方はどうなるのか、最後まで結末が気になる見応えたっぷりのストーリーです。実は全60話構成で展開された物語でしたが、イ・サンとソン・ソンヨンのラブストーリーへの期待もあったため、放送途中で延長が決定し、全77話になりました。
韓国だけでなく、アジア全土で人気を誇った「イ・サン」は、多くの出演者にとって代表作にもなりました。
早速「イ・サン」に出演した俳優たちの現在の活動について紹介していきます。重要な3人の子役が大人になった姿も見どころです。
超有名な歴史上の人物・正祖を演じたのはイ・ソジンさんです。
イ・ビョンフン監督は、イ・ソジンさんの顔立ちに多様性を感じて、困難に直面する正祖のキャスティングを決めたそうです。監督の期待通り、役柄にハマったイ・ソジンさんは、この作品で更に知名度を上げることになり、主演俳優としての地位を確立しました。
イ・ソジンさんは高校から大学までをアメリカで過ごし、名門ニューヨーク大学を卒業している、高学歴俳優としても有名です。イケメンだけではなく、鍛え上げたマッチョな肉体の持ち主で、ハードなアクションからソフトなラブストーリーまでマルチに演じる事ができる演技派俳優ですよね。
2016年には、元AFTERSCHOOLのユイさんと「結婚契約」に出演し、17歳の年の差がある2人が送るラブストーリーは大ヒットし、視聴率20%を超えました。
また、俳優業だけではなくバラエティーも多く出演されています。「花よりおじいさん」「ユン食堂」などにも出演しているため、親しみやすい人柄も人気の一因です。
日本のファンの方から同じ名前のうがい薬【イソジン】が大量に送られてきたというおもしろいエピソードをいつかの番組で話していました。様々な姿を見せてくれ活躍するイ・ソジンさんから、今後も目が離せませんね。
イ・サンの幼馴染で、のちに側室となるソン・ソンヨンを演じたハン・ジミンさん。
正祖の深い寵愛を受ける役柄に、清楚で綺麗な容姿がぴったりということでキャスティングされたそうです。俳優のヒョンビンさんが「女優の中で一番綺麗」と語ったほど透明感がある女優さんですし、画面で観る以上に実物はより美しいのでしょうね。
見た目の美しさだけにとどまらず、共演者が口を揃えて、ハン・ジミンさんは気さくで性格がよいと言っており、幅広い層から支持を集める女優さんです。共働きの両親の代わりに祖父母に育てられたハン・ジミンさんは、幼い頃から医者になることを夢見ていたそうです。
学生時代の成績は常に上位の成績でしたが、中学校3年生の時に、体育の先生がハン・ジミンさんを芸能事務所に推薦したことから芸能活動をすることになりました。
学生時代から存在感があって、美しかったのでしょうね。
2003年のドラマ「オールイン~運命の愛~」から本格的に芸能活動を始め、実年齢1歳上のソン・ヘギョさんの学生時代役でテレビドラマ初出演を果たしました。
2003年にイ・ビョンフン監督の「宮廷女官チャングムの誓い」で端役として出演し、その4年後「イ・サン」では重要な役で出演したことで、スター女優として不動の地位を確立しました。
2022年5月には、パク・ヒョンシクさんと主演をつとめる短編映画「二つの光」が公開され、ますますの活躍が楽しみです。
イ・サンの生涯の友人役パク・テスを演じたイ・ジョンスさん。
イ・サンのためにソン・ソンヨンに心を寄せながらも、護衛艦を目指し奮闘する姿は、多くの視聴者の心に残ったのではないでしょうか。
数々の映画やドラマに出演し、大鐘映画賞で新人賞も受賞した演技派俳優のイ・ジョンスさんですが、現在俳優活動をされていません。その理由は、2018年に知人の結婚式の司会を務める報酬として85万ウォンを受け取ったにも関わらず、結婚式当日に姿を隠したとして、詐欺の疑いで告訴されてしまったのです。
この報酬金額は所属事務所が賠償し、その後のイ・ジョンスさんは、永住権を持つアメリカへ移住しているようです。アメリカでは、カジノで働いていたことがスポーツ東亜で報じられました。
所属事務所は「マネージメント業務を終了した状態」と明かしたことから完全に芸能界から引退をしているようです。
朝鮮王朝21代王・英祖の二番目の正室となった女性、貞純を演じたのは、キム・ヨジンさんです。
貞純王后は、英祖と思悼世子の親子仲が良くないことを見逃さず、思悼世子を排斥する動きをするという悪役を見事に演じました。『宮廷女官チャングムの誓い』では、チャングムの師匠役として出演していましたよね。
ベテラン女優のキム・ヨジンさんは、その後も検事や刑事役など多くの作品に出演。2020年の大ヒット作『梨泰院クラス』では、キム・ダミさん演じるイソの母親として登場しています。
様々な役を見事にこなすベテラン女優キム・ヨジンさんの次回作も楽しみです。
幼い頃に父を亡くし、傷を負いながらも祖父の厳しい教えを受けて成長していく、イ・サンの子供時代を演じたパク・チビンさん。「イ・サン」出演当時は12才で、韓国では天才子役として注目されていました。
「イ・サン」出演後も、「千秋太后」「善徳女王」など話題の時代劇に出演し、2009年には日本ドラマ「花より男子」の韓国版リメイク「花より男子~Boys Over Flowers」にも出演。
また、2012年には「天国の子どもたち」で主演映画も公開されました。
しかし、天才子役のイメージが強かっただけに、パク・チビンさんも子役出身というイメージをなかなか払拭できない時期が続きます。
2015年5月から2017年2月までは兵役のために芸能活動を休止していましたが、除隊後は芸能活動を再開させています。兵役から戻ってきて少しずつメディアに出始めたので、これからの本格活動が楽しみですね。
ソン・ソンヨンの子役時代を演じたイ・ハンナさんは、出演当時9才でした。
この年齢で大作ドラマのヒロインという重圧があったことと思います。台本読みの時には蚊の鳴くような声でしか台詞が言えなかったそうですが、アドバイスを受けて見事に役柄を演じ、立派な演技を披露してくれましたよね。
オープニングではストーリーテラーの役目もされていました。
目鼻立ちがはっきりした美少女のイ・ハンナさんは、「ありがとうございます」を皮切りに、「必殺!最強チル」「妻のリベンジ」「妻の資格」「隣人の妻」などに出演します。
中でも、注目を集めたのが2013年の映画「プランマン~恋のアラームが止まらない!」です。イ・ハンナさんは女子高校生として出演していましたが、何と「イ・サン」でソン・ソンヨンを演じたハン・ジミンさんと再び共演をしました。
19才以降は学業に専念をしているので、目立った芸能活動をしていないようです。
パク・テスの少年時代を演じたクォン・オミンさん。堂々とした見習い内侍役の演技と可愛らしい笑顔に癒された方も多いと思います。
デビュー作の「女人天下」のチョン・テウ扮する世子の子役の時には4歳でしたが、長い台詞をすらすらと読み上げ、表情も豊かでした。その愛らしい演技が好評で、当初の予定よりセリフが増えたそうです。
「イ・サン」では、見習い内侍ということで下半身ネタの恥ずかしい演技も多くて、思春期の入り口で大変だったろうと思いますが、見事に演じ切りました。
2009年の12才の時に芸能界を引退しているようで、2009年MBC毎日連続劇「その男が憎らしい~裏切りと屈辱の果てに~」(別名:メシくれ!、ご飯ちょうだい)への出演が最後のようです。
いかがでしたか。今回は、韓国時代劇の名作「イ・サン」に出演した主要キャストの現在の活動についてご紹介しました。このドラマをきっかけにトップ俳優として不動の地位を確立された方や、現在芸能活動をされていない方もいらっしゃいましたね。
甘酸っぱい初恋も描かれたドラマ序盤では、子役が大活躍しました。
現在芸能活動をしていない子役俳優もいらっしゃいましたが、今なお、名子役としての印象は色褪せません。
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