韓国ドラマの魅力の要素は、よく練られた脚本や奇抜な演出に、豪華キャスト陣などたくさんありますが、忘れてならないのが子役陣の演技力です。
子役ながら大人顔負けの卓越した演技力は、ドラマを支える重要なファクターです。
しかし優れた子役も、大人になっても活躍し続けることは容易ではありません。
今回は、子役出身で今もなお活躍している女優から7人を選んでご紹介します。
最初にご紹介するのは、日本アカデミー賞・優秀主演女優賞の獲得経験もあるシム・ウンギョンさんです。
1994年5月31日 ソウル特別市生まれの29歳(2023年現在)です。
2004年に、ドラマ「張吉山」で子役デビューすると、以降、ヒロインの幼少期役の常連となります。
2006年のドラマ「ファン・ジニ」では主人公ファン・ジニの幼少期役を演じて、KBS演技大賞・青少年演技賞を受賞。その後は「子役スター」と称されるなど韓国の人気子役となりました。
そして2011年の大ヒット映画「サニー 永遠の仲間たち」での印象的な演技が話題となり、大鐘賞映画祭の女優助演賞を受賞すると、2014年に主演した映画「怪しい彼女」は観客動員数860万人を超えるヒットとなり、百想芸術大賞・最優秀主演女優賞など8つの賞を受賞し注目を集めました。
また日本との縁も深く、2019年に「良い子はみんなご褒美がもらえる」にサーシャ役で出演し、日本で初舞台を踏むと同年、松坂桃李さんとダブル主演を務めた映画「新聞記者」で、日本アカデミー賞・最優秀主演女優賞を始め数々の賞を獲得しました。
一方母国でも、2020年にドラマ「マネーゲーム」に出演し、6年ぶりに韓国のドラマ復帰を果たすと、同年、ドラマ「七人の秘書」で日本ドラマにも初出演するなど、韓国と日本両方で活躍を続けています。
続いてご紹介するのは、9歳から子役として活躍し、二人の妹もまた子役として活動しているキム・セロンさんです。2000年7月31日 ソウル特別市生まれの23歳(2023年現在)。現在、中央大学校・演劇映画科に在学中です。
映画初出演にして主演も務めた2009年の映画「冬の小鳥」では、孤児院に捨てられた少女を見事に演じ切り、カンヌ国際映画祭で韓国女優史上最年少として招待されました。
続く2010年の映画「アジョシ」では、ウォンビンさんとの共演で、大韓民国映画大賞・新人女優賞を、これもまた史上最年少で受賞してます。
更に2014年の映画「私の少女」では、青龍映画賞・新人女優賞を受賞します。
ドラマでも、2011年「私の心が聞こえる?」でデビューを果たし、その涙の名演技が話題となりました。
キム・セロンさんは、このように数々の賞を受賞しており、しかも史上最年少であるため、韓国でもその高い演技力が認められている女優さんです。
現在も変わらぬ美貌を誇っており、ドラマや映画にWEBドラマなど多方面で活躍しています。
最近では、2023年公開のファンタジードラマ「優秀巫女 カ・ドゥシム」に、ナム・ダルムさんとの天才子役コンビで出演しています。
三人目にご紹介するのは、6歳の頃から子役として活躍し、「国民の妹」や「子役の女王」の異名を持つキム・ソヒョンさんです。
1999年6月4日 オーストラリア生まれの24歳(2023年現在)ですが、2003年 満3歳で韓国に帰国しました。
2006年にドラマ「十分間、あなたの些細な」に脇役でデビューすると、数多くの人気ドラマで主人公の少女時代などを演じます。
2012年前半には、「太陽を抱く月」や「会いたい」など6作品に出演する大車輪の活躍をします。
当時は目がクリクリとしていて、お人形のように可愛い女優として知られていましたが、顔だけでなく演技力も高いことでも有名で、小さい頃から数々の賞を受賞しました。
そして成人女優になった現在も、その美貌は変わらず人気が高く、若者向けの恋愛ドラマを中心に主演女優として活躍しています。
最近主演したドラマでは、2019年「ノクドゥ伝〜花に降る月明り」や2021年「恋するアプリ」に2021年「王女ピョンガン」などが代表作と言えましょう。
四人目にご紹介するのは、8歳で芸能界デビューし、「韓国国民の憧れ」「韓国の北川景子」と言われる、綺麗で可愛い演技派女優のシン・セギョンさんです。
1990年7月29日 ソウル市生まれの33歳(2023年現在)です。
小学校2年の時に有名歌手のポスターで芸能界デビューすると、子供向け長寿番組で子供MCを務めるなど、活動の幅を広げていきました。
そして2004年の映画「マイ・リトル・ブライド」で主人公の友達役を務め、俳優デビューすると、2006年には、怪奇映画「シンデレラ」で主演を務め、その落ち着いた演技が注目を集めます。
しかしこれを最後に一時女優活動を停止します。
その後2009年に、日本でも有名になった「善徳女王」で復帰すると快進撃が始まります。
ドラマはもちろん、化粧品の広告モデルやアルバムへの参加など、各方面から出演依頼が殺到しました。
2011年には、映画「青い塩」と「リターン・トゥ・ベース」に出演し、ドラマでは「根の深い木」や「ファッション王」で、いずれも主演をつとめました。
最近では、コメディでの独特な演技や映画での大胆な演技が注目され、「ポスト キム・ヘス」の名を手に入れ、また、2020年には「それでも僕らは走り続ける」に出演し、韓国のみならず日本でも多くの話題を呼びました。
五人目にご紹介するのは、韓国での人気が高く、大学入試では各大学が争奪戦を繰り広げたというムン・グニョンさんです。
1987年5月6日 クァンジュ広域市生まれの36歳(2023年現在)。
ムン・グニョンさんは、1999年、12歳の時に映画「路上にて」でデビューし、「秋の童話」や「明成皇后」の出演で「国民の妹」と呼ばれる人気子役として活躍しました。
2003年のドラマ「明成皇后」では可愛い子役として注目を浴びましたが、2008年のドラマ「風の絵師」では、男装をした女性役を見事に演じ、 史上最年少でSBS演技大賞を受賞しています。
その後、2013年の時代劇ドラマ「火の女神」で主演を務めました。
2021年の「記憶の海角(ヘガク)」などで主演を務め、元気なところを見せています。
しかし2017年に病気のため芸能活動を休止し、何度かの手術を経て完治しました。
復帰後は、2019年のドラマ「幽霊を捕まえろ」等で復帰しています。
六人目にご紹介するのは、3歳でCMデビューし「アイスクリーム少女」の異名を持つチョン・ダビンさんです。2000年4月25日 ソウル特別市生まれの23歳(2023年現在)。
2003年に出演した、サーティーワン・アイスクリームの広告が大きな話題となり、長らく「アイスクリーム少女」と呼ばれ、そのイメージが定着していましたが、2015年のドラマ「彼女はキレイだった」や、2016年の時代劇「オクニョ 運命の女(ひと)」などで主要キャストの少女時代を演じて、一躍実力派子役の仲間入りを果たしました。
そんなチョン・ダビンさんは、現在、現代風刺ドラマ「人間レッスン」で、彼氏に貢ぐため裏で売春をする女子高生という、ダークな役柄を見事に演じ、イメージを一新させています。
また、2020年には学園ドラマ「LIVE ON」で主演を務めており、今後のさらなる活躍が期待されています。
最後に紹介するのは、祖母がロシア人の売れっ子女優で、将来が楽しみなキム・スジョンさんです。
2004年4月9日 仁川 広域市生まれの19歳(2023年現在)。
2008年のドラマ「愛しの金枝玉葉」で、主人公の娘役でデビューすると、あまりの可愛さに人気が爆発します。
以降、ドラマや映画にバラエティ番組と引っ張りだこの売れっ子子役として活躍するようになりました。
韓国出身ですが祖母がロシア人のため、目鼻立ちがくっきりとした、お人形のような可愛い顔立ちで、ベビーモデルとして活動したこともあります。
また可愛いだけでなく、感情表現も上手く、2009年には子役賞を受賞するほどの実力者でもあります。
またロシア人の血を引くためか、2012年には、9歳にしてロシア・ヤクトゥ・マンモス発掘大探険展の広報大使を務めています。
いかがでしたでしょうか?
可愛らしさと大人顔負けの演技力で一世を風靡した名子役たちが、そのイメージを払拭しながら、人気ドラマの主演を担える美人女優に成長した姿を見るのはうれしいものですね。
併せて、今現在活躍している名子役達が、今後どう成長していくかも楽しみに見守りたいものです。