韓国芸能界でも、大人顔負けの演技をする名子役が居ますが、大人になってからも活躍し続けられる俳優は数えるほどしか居ません。
今回は、そんな厳しい芸能界で、「子役のジンクス」を自ら解き、大人になっても輝き続けている韓国の美人女優、キム・ソヒョンさんのプロフィールやおすすめ作品と恋愛事情など、深堀してご紹介します。
キム・ソヒョンさんは、1999年6月4日 オーストラリア生まれの25歳(2024年現在)。
名子役から演技派に華麗に転身した話題の女優です。
2008年、9歳のときにドラマ「伝説の故郷」に出演して本格デビューすると、2012年に放送されたドラマ「太陽を抱く月」で、悪役ユン・ボギョンの子役を演じ、キム・ユジョンさんとのライバル対決が注目を集め、子役としての知名度を上げました。
その後も、数多くの人気ドラマで主人公の少女時代などを演じ、2012年頃には「国民の妹」と呼ばれ、子役らしからぬ大人びた演技で「子役の女王」といわれていました。成人女優になった現在も人気は高く、若者向けの恋愛ドラマを中心に主演女優として活躍しています。
長いストレートヘアに華奢な体、そして大きな瞳と人形のような目鼻立ちが特徴のキム・ソヒョンさんは、清純なルックスと素晴らしい演技で、子役時代から視聴者に強い印象を残してきました。
一時は「リトルソン・イェジン」というニックネームもついた彼女は、ほとんどの子役が経験するスランプもなく成長し、自然に子役という肩書きを外して人気女優になっていきます。
これまで数十本の作品に出演し、主演したものだけでも10作以上になります。デビュー13周年を迎えた2021年には、「王女ピョンガン」で主演を務め、原石から宝石へとその真価を発揮しました。キム・ソヒョンパワーを追い風に、二桁の視聴率を記録し、KBS演技大賞で、最優秀賞、ベストカップル賞を手にしました。
キム・ソヒョンさんが出演した人気ドラマから、おすすめの3作品を選びご紹介します。
1作目は、2019年公開の「恋するアプリ Love Alarm」です。
好きな人が近づくとアラームがなるアプリが開発され、様変わりした世の恋愛事情を描いた物語です。女子高校生から大学生までを演じる、キム・ソヒョンさんを楽しめるドラマです。
好きな人が半径10メートル以内に入って来ると、アラームが鳴るアプリ「ラブアラーム」が発売されて1週間で、学生たちの間で瞬く間にブームになります。そのアプリを使って恋の告白をするのが日常になっていましたが、幼少期に親を亡くして叔母の家で暮らす高2の、キム・ソヒョンさん演じるジョジョは例外でした。
アプリに興味を示さず、恋愛にも夢中になれずに過ごしていましたが、ある日、政治家の父と人気女優を母にもつ、モデル出身の、ソン・ガンさん演じるソノが海外留学から帰国。
友人、チョン・ガラムさん演じるヘヨンに会うために、彼のバイト先にやって来て、彼がジョジョという少女に恋しているのを知ります。翌日、ソノは転校したヨルリム高校でジョジョと出会い、彼女と急速に距離を縮めていきます。
自分の意思をしっかりと持ち、曲がらずに生きてきたジョジョが、二人の男性から想いを寄せられ大きく揺れ動いていく心情を、キム・ソヒョンさんが表情や眼差しで繊細に表現しています。ベテランの貫禄すら感じる演技力です。
また、実際に近未来で起こりそうな舞台設定と、そこから生まれる社会や人々の変化を描くという着眼点がとても興味深く、恋愛要素以外の部分でも考えさせられる作品です。
2作目は、2021年公開の「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」です。
三国時代の高句麗を舞台に、国を守るために戦う王女と純朴な青年の真実の愛の物語です。アクションのできる女優として名乗りを上げたキム・ソヒョンさんは、韓国放送大賞で、女性演技者賞と人気演技者賞の二冠を獲得しました。
高句麗、第25代国王平原(ピョンウォン)王には、最愛のヨン王妃との間にピョンガン王女とウォン太子がいました。ピョンガンは、将来王となり国を守る夢を抱き武芸の修練に励んでいました。
しかし、実権を握る重臣で、王妃を疎ましく思うコ・ウォンピョは、ヨン王妃の命を奪い、ピョンガンは行方不明となります。のちに王はそれが罠だったことを知り、精神を病み疑心暗鬼に陥ってしまいました。
8年後、ピョンガンは記憶を失い、刺客カジンとして生きていました。
一方、ナ・イヌさん演じるオン・ダルは、「バカとなって生きろ」という父オン・ヒョプ将軍の遺志に従い、武術とは無縁のまま、山奥で薬草採りをして穏やかに暮らしていました。そんなカジンとオン・ダルが宿命のように出会い、惹かれあっていきます。
本作は、大河のKBSが8年ぶりの高句麗を舞台にした作品だけに、ラブ史劇でありながらも三国時代らしく戦いも多く、規模も大きいです。序盤の部族間の迫力のある戦いや、終盤の大規模な戦争はアクション好きも納得できます。
時代劇アクションに初挑戦したキム・ソヒョンさんも、姫の身分だが刺客として育てられた女戦士として、剣術アクションを加え、これまでとは違う荒くて強い姿を披露してます。
3作目は、2019年公開の「ノクドゥ伝〜花に降る月明り〜」です。
朝鮮王朝・光海君の時代に、出自に秘密を持つ女装男子チョン・ノクドゥと妓生見習いのヒロインの運命的な恋を描いた物語です。
KBS演技大賞で、チャン・ドンユンさんとキム・ソヒョンさんがベストカップル賞を、またチャン・ドンユンさんが男性優秀賞を獲得するなど、合計4冠に輝く快挙を成し遂げました。
文武に長けた青年、チャン・ドンユンさん演じるチョン・ノクドゥは、離島で暮らしていましたが、ある日何者かに襲撃されます。真相を暴くため、刺客を追ってたどり着いたのは女だけが住める寡婦村でした。
未亡人になりすまし潜入したノクドゥは、そこで男勝りな妓生見習い、キム・ソヒョンさん演じるトン・ドンジュと同じ部屋で暮らすことに。正体を知られないよう振る舞うも、ひょんな事で男だとバレてしまいます。ドンジュは彼をすぐさま追い出そうとしますが、やむなく同居生活を続けることに。何かと衝突するふたりは、やがて互いに惹かれ合うようになります。
キム・ソヒョンさんが、男勝りな妓生見習いを好演。
それまでは比較的大人しい役柄を演じていたので、よい意味で裏切られます。彼女の演技の可能性を感じさせる作品です。
また、チャン・ドンユンさんが、細マッチョな体でしなやかにアクションをこなし、ヒロインを守り戦うイケメンぶりと、「女性以上に美しい」と称賛された美女姿を披露。真逆のふたつの魅力で視聴者を魅了します。
結論から言いますと、キム・ソヒョンさんは2024年4月時点では未婚で、これまで熱愛が報道されたこともありません。
しかし番組やインタビューで、「まだ恋愛経験がない」ことを明らかにし、また「20代になったら一度は恋愛をしなければならない。演技のためにも、恋愛を必ずする」とも伝えていました。
続けて、今まで恋愛が出来なかった理由については、「恋愛をするようなことがなかった」とし「子役生活で学校にも多く行けなかった」と説明していました。
そして、一緒に多くのドラマで共演した、俳優ユ・スンホさんについては、「ユ・スンホお兄さんは同年代の友達のようなもの。相対的に年の差が少なくて、いたずらもたくさんするし、演技する時も率直に意見を交わす。お互いに信頼できる関係」と話しています。
その他ドラマで共演した、ヨ・ジングさん、テギョン(2PM)さん、チャン・ドンユンさんについても、噂になることはあっても、仲のよい同僚止まりで終わっている様子です。
最近の出演活動を見てみますと、一つには、2023年7月からU-NEXTで配信がスタートした「無駄なウソ」が挙げられます。キム・ソヒョンさんは、人の嘘を見抜くライアーハンターのモク・ソルヒを演じています。隣に住む正体不明の作曲家キム・ドハとの関係がどうなるのかに注目です。
もう一つは、公開時期は未定ですが、同名ウェブ漫画が原作のドラマ「偶然かな」で、恋愛に臆病な主人公のイ・ホンジュ役を演じる予定です。今後もキム・ソヒョンさんの活躍から目が離せません。
いかがでしたでしょうか。
子役時代から地道に努力を重ねてきたキム・ソヒョンさん。
その努力は今、様々な場面で評価され、花開いていると言えます。
これからも韓国を代表する唯一無二の女優として成長し、私たちを楽しませてくれることを期待しましょう。