韓国ドラマ「ピノキオ」は、2014年に放送された大ヒットピュアラブストーリーです。
「君の声が聞こえる」でブレイクしたイ・ジョンソクさんと、「美男ですね」で日本でも高い人気を集めたパク・シネさん主演によりその年の賞レースを席巻し、今なお二人の代表作に数えられる名作として知られています。
今回は、「ピノキオ」のみどころや出演者について紹介します。
「ピノキオ」は、大切な人たちのために自分を偽りながら生きてきた主人公と、架空の病気“ピノキオ症候群”により嘘をつくとしゃっくりが出るヒロインが放送局を舞台に真実を伝えることの意味と、誤った報道がもたらす悲劇という社会の闇を描き出す作品です。
情報操作の恐ろしさやマスメディアの報道のあり方についても考えさせられる内容で、誰かの保身のための嘘が大きな被害をもたらすことがあり、真実を報道することで被害を生んでしまうこともあるのだと知らされるメッセージ性の高いドラマとなっています。
それでいて“同い年の叔父と姪”という奇妙な関係の主人公とヒロインのロマンスが主軸としてあり、過去に因縁のある2人が、それをどう乗り越えていくのかを見守ることとなります。
今やトップ俳優となった方たちが新鋭として何人も出演している点にも注目ですが、以降はそんなドラマ「ピノキオ」の出演者について紹介していきたいと思います!
主人公ダルポ役を演じるのはイ・ジョンソクさん。
2010年にデビューし、本作と同じ脚本家による「君の声が聞こえる」で大ブレイクし、以降は若手トップ俳優の1人として「W-君と僕の世界-」「あなたが眠っている間に」「ロマンスは別冊付録」「ビッグマウス」などの人気作に出演しています。
ダルポは、抜群の記憶力と洞察力を兼ね備えた有能な青年です。しかし、歪曲報道がきっかけで家族を失ったという過去があり、ある島で老人ゴンピルと出会ったことで彼の亡き息子として生きることになります。姪に当たるイナには幼い頃から恋心を抱いてきましたが、ある因縁からその想いを隠して生活しています。
高校時代のダルポはボサボサ頭のダサ男を演じていましたが、それは周りを騙すための偽りの姿であり、実は有能で家族を奪った因縁の相手を見返すべく報道記者となります。
このイ・ジョンソクさんの変貌ぶりも本作の見どころの1つです!
ヒロイン・イナ役を演じるのはパク・シネさん。
子役としてデビューし、ドラマ「美男ですね」「相続者たち」「ドクターズ」「ドクタースランプ」、映画「7番房の奇跡」といった作品で主演を務めてきた人気女優です。
本作で演じたイナは、両親の離婚により父と共に祖父が暮らす島に引っ越してきました。
ところがある日、祖父の元にはイナと同い年のダルポが暮らしており、違和感を覚えながらもダルポとイナは叔父と姪として共に暮らすようになります。
イナは明るく正義感が強い性格ですが、嘘をつくとしゃっくりが出るという疾患のせいで嘘をつくことができません。そんなイナの母親は優秀な報道記者であり、イナも同じ道を目指し、やがて研修記者としてダルポとライバル関係となるのです。
イナと同じ報道局の研修記者ボムジョ役を演じるのはキム・ヨングァンさん。
モデルとしてデビューし、「ラブレイン」や「グッド・ドクター」で知名度を高め、本作出演により人気俳優となります。以降は、「ウチに住むオトコ」「番人!〜もう一度、君を守る〜」「初対面だけど愛してます」「愛だと言って」などで主演を務めています。
イナと共に報道局の研修記者として過酷な日々を送るボムジョですが、実はデパートを経営する財閥の御曹司です。母親から溺愛され、時に財閥の力も利用するボムジョは、イナが母親だと思って送り続けていたメールを13年間受け取っていた人物で、このことからイナを好きになりイナを追いかけて報道記者となりました。
イナを巡ってのダルポとの三角関係も見どころですね!
ダルポと同じ報道局の研修記者ユレ役を演じるのはイ・ユビさん。
母親は女優のキョン・ミリさん、妹も女優のイ・ダインさんという芸能一家育ちのイ・ユビさんは、「優しい男」「九家(クガ)の書~千年に一度の恋~」「夜を歩く士〈ソンビ〉」「ユミの細胞たち」「7人の脱出」などで知られる童顔女優です。
ユレはアイドルグループの熱狂的なファンで、その追っかけ経験を活かして報道記者を目指したという変わった経歴の持ち主です。持ち前の情報収集能力により様々なところから情報を入手してくる有能な人物ですが、ボムジョの嘘からダルポから好かれていると勘違いするという可愛らしい一面もあります。
ダルポを見守る報道局キャップ、ファン・ギョドン役を演じるのはイ・ピルモさんです。
代表作に「ソル薬局の息子たち」「鉄の王キム・スロ」「エマージェンシー・カップル」などがある実力派俳優で、妻のソ・スヨンさんとはリアリティ番組での共演をきっかけに結ばれたことで知られています。
ファン・ギョドンは13年前の事件後、報道の第一線から退いていましたが、あることをきっかけに記者として復帰し、ダルポの過去の事情を知りながらも近くで見守ることを選択します。
イナの母親で有名報道記者のソン・チャオク役を演じるのはチン・ギョンさん。
数多くの作品で名バイプレーヤーとして活躍し、悪女から大人のロマンス、コミカルな役まで演じられるヒット作にこの人ありと言われる名女優です。近年は「浪漫ドクターキム・サブ」シリーズの看護主任役として知られています。
ソン・チャオクは、イナが入社した報道局のアンカーであり、社会部長という報道部の顔的存在です。
幼いころにイナの父親と離婚し、それ以来イナとは会わずに仕事に邁進してきた人物です。
過去の情報操作が原因である家族を追い込むきっかけを作り、今もなお大げさに報道を脚色し視聴者にインパクトを与えるニュース作りをしています。
ダルポにとって因縁の相手であるのですが、その事をイナは知らずにいます。
ハミョンの兄ジェミョン役を演じるのはユン・ギュンサンさんです。
今やいくつもの作品で主演を務める人気俳優となったユン・ギュンサンさんですが、本作出演により注目されることとなります。
ある報道をきっかけに父は失踪し、母と弟ハミョンは心中したことで1人遺されてしまったジェミョンは、水運びの仕事で生計を立てていましたが、ある日偶然報道の発端となった火災事故の真相を知ってしまいます。
弟ハミョンがダルポとして生きていたことを知った時には時すでに遅しで、この切ない兄と弟のドラマも見どころの1つとなります!
イナの祖父でダルポの養父であるゴンピル役を演じたのは、ポン・ジュノ監督作品の常連俳優として知られ、「ほえる犬は噛まない」「殺人の追憶」「グエムル -漢江の怪物-」などの名作で素晴らしい演技を披露し、2023年に死去された名優ピョン・ヒボンさんです。
主人公ダルポの大恩人であり、本当の祖父であり父親でもあるゴンピルは、本作においての家族ドラマの中心人物です。
最初ダルポを自分の息子だと紹介した時は、記憶が混濁しているのかボケはじめているのかと誤解しましたが、本当のところは亡くなったはずの息子では無いことは分かっていながらも、嘘を突き通すことで大切な家族の一員としてダルポを迎い入れたとても優しい人物です。
このおじいさんが居てこその感動作であることは間違いありませんね!
いかがでしたでしょうか?
ロマンス、サスペンス、家族ドラマのバランスが秀逸な作品ですよね!
それぞれの要素が過剰すぎることがないので、今見ても古臭く感じない名作だと思います。