昨今の韓国ドラマのイメージといえば、ラブロマンスやラブコメディに、世界的なヒット作も多いサスペンス、映画ばりのスケールが魅力的なエンタメアクションなどが思い浮かびます。
しかつながらかつての韓国といえば時代劇やドロドロの愛憎劇、家族ドラマというジャンルが定番でした。そして家族ィドラマといえば姑の嫁いびりであり、必ずと言っていいほど強烈な姑キャラが登場していました。
ということで今回は、強烈な姑役を演じた韓国女優について作品と共に紹介していきたいと思います!
最初に紹介するのは、2021年放送の愛憎劇「工作都市〜欲望のワルツ〜」です。
大ヒット時代劇「海神(ヘシン)」や、チュ・ジフンさんとダブル主演した「仮面」などの代表作で知られるスエさんの5年ぶりとなる主演ドラマであり、強烈な権力欲と熾烈な嫁姑問題を描いた財閥を舞台とした作品となっています。
日本で「涙の女王」といえばチェ・ジウさんをイメージするかと思いますが、韓国ではスエさんのことを指し、そんなスエさんが今回演じているのは大統領夫人になるという野望を叶えるために財閥の嫁となる欲望深い人物です。
スエさん演じる主人公は、貧しい家庭で育ちながらも容姿端麗で頭脳明晰な人物で、自分が持っていない財力を手にするためにキム・ガンウさん演じる財閥の息子と結婚し、財閥が運営する美術館の館長となります。
おはようございます予報自分の欲望を満たすために人を利用していく主人公ですが、最終的な目標は夫を大統領夫にするという壮大なもので、そんな大きな目標を叶える過程での様々な人間ドラマが描かれていきます。
財閥一族のみならず政財界も巻き込んだ人間ドラマは、裏切りとやられたらやり返すの連続で、その中でも特に際立っているのは財閥の実権を握っているキム・ミスクさん演じる姑と、周囲の人々を出し抜こうと画策する嫁とのバトルとなります。
このドラマの特徴ともいえるのが男性よりも強い女性たちの存在であり、不倫ばかりの夫や常に母の顔色ばかり伺う後継者、元恋人の為に職権を乱用する検事と、そんな男性たちを上手く利用する欲深き女性たちという関係性が見どころとなります。
かつての韓国ドラマで見る嫁いびりといえば、息子を甘やかし嫁をいびる姑と、それにひたすら耐える嫁という関係が多かったですが、本作では嫁が姑ンにただいびられるのではなく、やられたらやり返す展開が繰り広げられます。
加引本作で女帝役を演じた存在感抜群のキム・ミスクさんと、そんな女帝の座を狙うスエさんの嫁姑バトルの結末やいかに!?
次に紹介するのは、2007年放送のメロドラマ「冬鳥」です。
このドラマは1992年にもドラマ化され大ヒットした大御所脚本家による同名小説を再びドラマ化したもので、「夫婦の世界」などのパク・ソニョンさん、「結婚作詞 離婚作曲」などのイ・テゴンさん、そして「シークレット・ガーデン」で大ブレイクする以前のユン・サンヒョンさんや数多くのヒット作を持つファン・ジョンウムさん共演の作品です。
その内容は王道の嫁姑問題を描きつつ、愛する男性ではなく別の男性と結婚したヒロインと2人の男性のラブストーリーといもので、愛する相手の母親から結婚を反対されたヒロインは、息子を愛しすぎる母親を持つ男性と結婚を受け入れたことで、壮絶な嫁いびりの餌食となってしまいます。
この嫁をいびる姑役を演じたのは悪い姑役をいくつも演じてきたパク・ウォンスクさんです。
近年はそのイメージとは正反対の役を演じたり、バラエティ番組のMCをつとめたり、YouTubeチャンネルも開設していますが、本作で連発される「アイゴー」というセリフは印象的で、見るものを確実にイライラさせるインパクト抜群のキャラクターを演じています。
ユン・サンヒョンさんのマザコンぶりは、日本のドラマ「ずっとあなたが好きだった」の冬彦さんと重なる部分も多く、このドラマ出演によりユン・サンヒョンさんは人気を獲得しました!
続いて紹介するのは、2011年放送の「ロイヤルファミリー」です。
このドラマは日本のベストセラー小説「人間の証明」を原作とした家族ドラマであり、「SKYキャッスル」などのヨム・ジョンアさんと、数多くのドラマ出演で知られる人気俳優チソンさん主演により、エリート検事と財閥に嫁いだ女性の数奇な運命を描いた作品となります。
財閥の妻であるにもかかわらず、名前ではなくKと呼ばれひっそりと生きてきたヒロインは、ある事件の容疑者とされた孤児の少年を救い長年支援してきました。
そして大人となった少年はスター検事となるのですが、恩人であるヒロインの窮地を知り、検事を辞めて弁護士となるのです。
そんな中、ある殺人事件が起きたことから、ヒロインの隠していた過去と自分が孤児となった理由が明らかになっていきます。
財閥のドロドロとした人間関係と、その中でもがくヒロインにスポットを当てた本作は、ドロドロ愛憎劇を描きつつ、財閥への復讐劇という2つのテーマがある作品です。
キム・ヨンエさん演じる財閥の会長は、全てを財閥を守ることだけに費す鉄の女性であり、ヒロインのことが気に入らないだけでなく息子が亡くなると子供まで奪おうとしてくる悪女です。
2人の激しい対立はもはや嫁いびりの域を超えたものとなっており、どちらが悪役か分からないほどの演技合戦が見どころとなります!
次に紹介するのは、2008年放送の大ヒット復讐劇「妻の誘惑」です。
貞淑な妻役のチャン・ソヒさんと、夫の愛人役のキム・ソヒョンさんの壮絶な闘いを描いたドロドロ愛憎劇であり、夫と愛人に復讐するために悪女となるヒロインの変貌を描いたドラマです。
登場人物のほとんどが最低というとんでも作品であり、夫は父親の金と権力を傘にやりたい放題ですし、無理やりヒロインを妻にしたのに子供を流産するとヒロインの親友と浮気するというやばい男。
親友も親友で、さんざん世話になった育ての親をあっさりと見切り、ヒロインに嫉妬し夫を奪い利用するという最低悪女。
しかも、嫁ではなく愛人をなぜか応援するのがクム・ボラさん演じる姑なんです。
ヒロインのことが気に入らないからと、わざわざ家政婦をクビにして家事全てをヒロインに押し付けたり、完全に息子が悪いのに愛人の味方をするなんて、これはもう嫁いびりという範疇を超えています。
そんな最低悪役3人に復讐するため、魔性の女に変身し夫を誘惑し返すというストーリーは大人気となり、視聴率40%超えという大ヒットドラマとなりました!
次に紹介するのは、30歳にして老人役の姑役を見事に演じたことで有名なチョン・ヘソンさんです。
1942年生まれ、1961年デビューのチョン・ヘソンさんは、60年以上も女優として活躍し続けている大ベテランです。数多くの作品に出演されているため、韓国ドラマ好きなら一度は見かけたことのある方かと思いますが、今回紹介するのは姑役を演じ嫁いびりをした3作についてです。
「製パン王キム・タック」は、ユン・シユンさんとチュウォンさん主演により最高視聴率50%超えの大ヒット作となった2010年放送の作品です。
その内容は、70〜80年代のパン業界を舞台に、主人公キム・タックがパン職人として成長していく過程を描いたヒューマンドラマですが、出生の秘密や行方不明の母を探す物語です。
このドラマでチョン・ヘソンさんが演じたのは、後継者である息子を産むことが出来ないと息子の嫁をいびるホン女史役です。
しかも息子が看護師に手を出しても見て見ぬふりをし、嫁にはムスコを産めといびり倒す…時代を反映したかのような姑キャラですね。
次に紹介する「福寿草」は、悪女役イメージが強いイ・ユリさん主演の復讐劇です。
親の再婚で姉妹となった2人の女性の執拗な争いを描き、韓国マクチャンドラマ要素をこれでもかと詰め込んだ人気作で、ヒロインと義理の姉妹となるユラの祖母役を演じたのがチョン・ヘソンさんです。
本作でのチョン・ヘソンさんは、正確には嫁いびりというものではないのですが、自分の孫とヒロインの恋人を結婚させるために、ヒロインを家から追い出すという悪女なんです。
最後に紹介するのは、2017年放送のオム・ジョンファさん主演作「あなたはひどいです」です。
スター歌手と彼女のモノマネ歌手の出会いからはじまり、複雑な関係性とドロドロとした人間模様を描いた愛憎復讐劇です。
出生の秘密や謎の死、運命的な出会いと因果な関係などを描きつつ、復讐の為に純愛を捨てる展開も盛り込まれています。
ヒロイン2人がそれぞれに悪女となるのも特徴ですが、憧れの相手の秘密を知り悪女の道を突き進み、2人は財閥の嫁姑関係となります。
しかも、財閥にはチョン・ヘソンさん演じるハルモニや小姑もいて、正にいびられの巣窟といった状況に。
このハルモニは亡くなった社長の先妻にも辛く当たっていたツワモノです。
以上、嫁いびりが激しい姑を演じた韓国の名女優について紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?
韓国の愛憎劇や家族ドラマにおいて嫁いびりは、欠かせない要素となっています。
人気の設定なのは、このシーンを見て共感する女性も多いからなのでしょうか。