約20年前に起きた第一次韓流ブームの頃から現在まで、韓国時代劇の人気の高さは相変わらずです。
史劇中心のものからファンタジー要素を加えたフュージョン時代劇というものに流行りの移り変わりはあるものの、その両方に共通しているのが女優さんたちが着る“韓服”の綺麗さと、それを着た女優さんたちの美しさではないでしょうか?
韓国の伝統衣装“韓服(ハンボク)”とは、日本ではチマチョゴリとして有名ですが、実は韓国ではチマチョゴリとは言わずハンボッ(韓服)と呼ぶようです。
着物と同様に韓服も、最近では結婚式などでしか着なくなったようですが、外国人から見て日本の着物がエキゾチックかつファッショナブルに感じるように、日本から見た韓服も女性の美しさを際立てる衣装という認識があります。
今回はそんな“韓服”が似合い過ぎる美人女優たちを紹介していこうと思います。
女優さんたちが韓服を着ている姿を見れるのはやはりドラマや映画。
その中でも時代劇が一番最適なので、今回は女優さんの紹介と共に出演作品とその作品で着た衣装などを紹介していきます。
最初にご紹介するのはパク・ミニョンさんです。
パク・ミニョンさんといえば、ドラマ「ヒーラー〜最高の恋人〜」や「キム秘書はいったい、なぜ?」といった代表作で知られていますが、出世作となったのは男装のヒロイン役を演じた「トキメキ☆成均館スキャンダル」です。
日本でも人気となったこのドラマは、男として成均館に入学する破目になったヒロインが、パク・ユチョンさんやソン・ジュンギさん、ユ・アインさんといったイケメンたちに囲まれながら寄宿舎での生活を送るというもの。
これだけ可愛ければすぐに男装してるとバレそうなんですけどね!
このように普段は男に成り済まして制服のような服を着て生活しているのですが、その姿とたまに見せる韓服姿になった時とのギャップが凄まじいんです!この男装と韓服という2つの衣装が見れるのがこのドラマの見どころの一つとなっています。
このようにパク・ミニョンさんは、“時代劇女神”というニックネームがあるほど時代劇イメージが強い女優さんなんですが、これまでに「Dr.JIN」や「七日の王妃」などの時代劇にも出演しています。
厳密には「幻の王女チャミョンゴ」も時代劇ですが、こちらは古代朝鮮を舞台としたアクションファンタジーなので、衣装自体は豪華ですが韓服とは違うものかと。
「Dr.JIN」は素晴らしいドラマですが、王妃や女官、お嬢様や妓生といった役ではないので、衣装面では地味めですかね。
それと比べると「七日の王妃」は、朝鮮史上在位最短の7日で廃位された王妃の話なので、ストーリーは悲しいものですが様々な韓服を身にまとったパク・ミニョンさんを堪能することができます。
さらに古い作品だと、2008年の「新・伝説の故郷 李王朝暗史・上巻-九尾狐の一族」で九尾狐の血が流れるミョンオク役を演じ、キュートな韓服姿を披露しています。
二人目はハン・ジミンさん。
ハン・ジミンさんは名作時代劇「イ・サン」やファンタジーラブコメディ「屋根部屋のプリンス」などで知られる女優さんです。
最初に時代劇に出演したのは主人公チャングムの友人役を演じた「宮廷女官チャングムの誓い」で、この作品により広く知られることになります。
そしてハン・ジミンさんの代表作の一つである「イ・サン」では、女官見習いからのちに側室になるヒロインを演じています。
300年前からタイムスリップしてきた世子と臣下3人組とのドタバタラブコメディという「屋根部屋のプリンス」では一人二役に挑戦し、朝鮮時代の役柄でマスクをした韓服姿を披露しています。
これ以降の時代劇ドラマへの出演はないものの、映画「朝鮮名探偵 トリカブトの秘密」では妖艶な姿を披露し、
「王の涙 -イ・サンの決断-」ではイ・サンと対立する若い王后役という悪役を演じています。
ドラマ「ストーブリーグ」「恋慕」「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」「無人島のディーバ」とヒット作が続いている人気女優のパク・ウンビンさんは、90年代から活動する子役出身の俳優です。
子役時代も加えると数多くの時代劇作品に出演してきていますが、その中でも印象的なのは息子であるイ・サンを暗殺から守ろうとした母 恵慶宮(ヘギョングン)役を演じた「秘密の扉」でしょう。
名作と名高いこの作品では豪華な韓服姿を多数披露しています。
ヘギョングンは息子のイ・サンを守るために夫である思悼世子(サドセジャ)の命乞いをしなかった鉄の女として描かれているため、比較的硬い表情が多いですかね。
ちなみにこのドラマにはキム・ユジョンさんも出演しており、華やかな韓服姿を披露しています。
そして、次に出演した時代劇は、亡くなってしまった双子の兄の身代わりとして男装の世子となる「恋慕」です。
「恋慕」のパク・ウンビンさんは基本男装しているのですが、気が抜けた時に髪を下ろしたり、ふとした時に表情が緩むのが実に女性的なんです。滅多に見れないからこそ女性姿が印象的に映りますね!
こちらは最終回で身に着けた婚礼服姿でのオフショット。
最後はインスタグラムで公開されたオフショットです!
イ・セヨンさんもパク・ウンビンさんと同時期に俳優をはじめた子役出身女優です。
「宮廷女官チャングムの誓い」にも出演しメインキャストの少女期を演じていました。
2010年代からは大人の女優として活躍しており、「花遊記<ファユギ>」「医師ヨハン」「メモリスト」「カイロス〜運命を変える1分〜」といった現代劇と共に、「王になった男」「赤い袖先」といった人気時代劇にも出演しています。
同名の大ヒット映画をドラマ化した「王になった男」では、心身ともに病んでいく王と距離を置く王妃役を演じ、ある日突然人が変わった王に戸惑いながらも次第に惹かれていくようになります。
奥秘という役柄だけあって色鮮やかな韓服をいくつも披露しています!
イ・サンが愛した宮女役を演じた「赤い袖先」では、身分が違う二人の切ないラブロマンスを披露し、これまでにないイ・サンドラマとして高視聴率を獲得しました。
そして、最新作である「烈女パク氏契約結婚伝」は、200年前の朝鮮から現代にタイムスリップしてきたイ・セヨンさん演じるヒロインが、亡くなった夫と同じ顔をした男性と出会い契約結婚するというもの。
このドラマでは時代劇シーンで韓服姿を披露しています。
キム・ヘスさんは50代になっても主演として活躍している韓国を代表する女優の1人です。
高校時代から俳優として活動しており、数多くのドラマや映画に出演してきました。
代表作にはドラマ「グッキ」「オフィスの女王」「シグナル」「ハイエナ」「未成年裁判」などがありますが、その中でも人気なのが「張禧嬪[チャン・ヒビン]」や「シュルプ」といった時代劇です。
これまで何度も映像化されてきた「張禧嬪[チャン・ヒビン]」では、韓国三大悪女として名高い禧嬪張氏(チャン・オクチョン)ことチャン・ヒビンの生涯を演じ、32%という最高視聴率を記録しました。
それから約20年ぶりに出演した時代劇「シュルプ」では、問題児の王子をまともな国王にさせようと奮闘する王妃役を演じています。
このドラマは王宮を舞台とした教育ママドラマといった内容で、息子たちの教育に関して側室たちと張り合う王妃という他の時代劇では見られない姿を見ることができます。
その衣装は王妃ならではの豪華なものですが、王宮内を駆け廻るにはちょっと暑すぎるようで
リラックスした姿勢で休憩時間を楽しむキム・ヘスさんのオフショットが投稿されていました。
貫禄がありますよね!
最後に紹介するイ・ソヨンさんは悪女イメージの強い女優さんです。
そのイメージを作ったのは名作時代劇「トンイ」で演じた張禧嬪(チャン・ヒビン)によるところが大きいでしょう。
先ほど紹介したキム・ヘスさんの代表作もチャン・ヒビンでしたが、時代劇の巨匠イ・ビョンフン監督によるチャン・ヒビンはこれまでのイメージを覆すもので、これまで感情的に描かれてきたチャン・ヒビンを理論で周りを納得させる人物として描きました。
国王の継妃だけあって衣装は豪華ですし、作中で国王仁祖との婚礼も描かれているため特別な韓服を見ることもできます。
「トンイ」以外の作品でも悪女役を演じていたことから未だに悪女イメージのあるイ・ソヨンさんですが、「Dr.JIN」では魅惑的な妓生(キーセン)役を演じています。
主人公の医師が命を救ったことで医師を慕うようになるミステリアスな女性で、見た目は気が強そうですが将来を見通す能力で主人公を導く味方なんです。
髪型だけ見ると下手な王妃よりも派手な印象がありますが、実はこのかつらは約3キロという重さなんだそうです!韓服もシックでゴージャスですが、やはり髪型に目が行ってしまいますね…。
この傘なのか帽子なのか分からないものもインパクト大です!
以上、韓服が似合い過ぎる女優6人を紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?
日本人からするとコスプレ感が強い韓服ですが、実際にこれほどカラフルで華やかなものだったのかどうかは置いておくとしても、時代劇を盛り上げる重要な要素の一つになっていることは間違いないと思います。