突然ですが、日本の15歳から34歳までの死亡原因第1位は何かご存じですか?
正解は、自決です。
残念ながら、病気や事故ではなく自ら死を選ぶ人が多くいます。
日本の芸能界でも、竹内結子さんや三浦春馬さんなど、大活躍している芸能人の相次ぐ死に日本中が悲しみにくれました。
今回は、韓国の芸能界で大活躍していたチョ・ミソンさんがこの世を去った真相、そして遺作などをご紹介していきたいと思います。
チョン・ミソンさんは、1970年12月7日生まれ、京畿道安養市出身です。
デビュー前の高校1年生の時に、演技学院に遊びに行ったことをきっかけとして、代役でドラマ「浜辺の村」に出演をしたと言われています。
1989年にドラマ「土地」で本格的に女優デビューを果たしました。
デビュー後、数々の作品に出演し実績を重ね演技を磨き上げていきました。
女優として、徐々に知名度を上げ出演作も増え始めた1990年後半に体調を崩し少しの間芸能活動を休む時期もありました。
休養後は2000年頃から少しずつ仕事に復帰し、数々のドラマで高い演技力をみせ「千の顔を持つ女優」と呼ばれるようになります。
亡くなる直前まで、ドラマや舞台など様々なジャンルで活躍する女優でした。
大ヒットドラマに数多く出演し、主役では無いものの演技力の高さで存在感のある女優として評価されました。
続いては、芸能界で活躍したチョン・ミソンさんの遺作をご紹介します。
「製パン王キム・タック」は2010年に放送され、瞬間最高視聴率50%越えを記録する歴史的大ヒットドラマです。
このドラマは、1970年~80年代の町のベーカリーを舞台にしており、パン作りを通して友情や親子愛が描かれている部分もあれば、人間の醜いドロドロした部分も描かれており、幅広い層から共感を得て大ヒットに繋がりました。
予想できない展開に引き込まれる視聴者が多く、社会現象を巻き起こしたドラマです。
ドラマ内でチョン・ミソンさんは主人公キム・タックの母親キム・ミスンを演じました。
ミスンはキム・タックを時には厳しく、時には優しく接する愛情深い母親で、「タック オンマ」という愛称で視聴者に親しまれました。
「製パン王キム・タック」は韓国のみならず日本でも放送されており、ドラマ内でのチョン・ミソンさんは人気を集め、認知度も高めた作品と言えます。
続いてご紹介するのは2016年に放送され人気を集めた「雲が描いた月明かり」です。
このドラマは、借金を返済するため男装し働く少女ホン・ラオンと一途でツンデレ王子イ・ヨンの禁断の恋が描かれたラブストーリーです。
ストーリーももちろん面白いのですが、イケメン俳優が沢山出演するということで女性視聴者がSNS上で盛り上がりを見せました。
チョン・ミソンさんは純祖の側室で、ヨンウン翁主の母である心優しいスギを演じました。
美しく端正な顔立ちのスギは、生きる希望を無くし無気力な純祖を温かく見守り、世子である主人公イ・ヨンにも息子同様、時には息子以上の愛情を注ぎます。
イ・ヨンも実の母のようにスギを慕っていました。
スギは自分の体が弱いにもかかわらず常に周りのことに気を配る人柄に、視聴者から愛される存在でした。
見事にスギを演じ切り、ベテラン女優としての地位を確立させてました。
続いてご紹介するのは2012年に放送された「太陽を抱く月」です。
このドラマは朝鮮王朝を舞台にしており、初恋の人を思い続ける若き王と、記憶を失くした巫女との切ない恋物語になっています。
ミステリアス要素もあるラブストーリーで、意外な展開で視聴者を虜にしました。
チョン・ミソンさんは星宿庁の巫女で朝鮮最高の霊力を持つ、チャン・ノギョンを演じました。
霊力を持つチャン・ノギョンはその力を利用され、圧力を受けながら大妃の指示により気に入らない相手を呪いにかけ、死を偽装するなどの危険な橋を渡らされるといったストーリーのカギを握る人物です。
迫真の演技に視聴者は圧倒され、この役はチョン・ミソンさんにしか出来ないと言われるほどの適役でした。
最後にご紹介するのは2006年放送された「ファン・ジニ」です。
16世紀の朝鮮時代が舞台となっており、最高視聴率29%越えの人気ドラマです。
厳しい男女差別を受けながら偏見を乗り越え逆境に立ち向かう、実在した朝鮮最高の名妓ファン・ジニの生涯を描いています。
チョン・ミソンさんは、精神的ショックから両目の視力を失った、妓生ヒョングム役を演じました。
この演技が高く評価され、KBS演技大賞にて助演女優賞を受賞し注目を集めました。
数多くの大ヒットドラマに出演し、ドラマには欠かせない存在になっていたチョン・ミソンさん。
2006年12月には映画監督パク・サンフンさんと結婚し、男児を出産しています。
挙式後に「キム・スンヒョン、チョン・ウナの良い朝」に出演したチョン・ミソンさんは「サンフンさんと交際一週間目でこの人だ!とインスピレーションを抱いた」と明かしました。
また「酔っ払った状態で夫と初キスをしたが、初キスを夫は覚えていなかった。夫は少量のお酒で記憶を飛ばしてしまうので」と笑いを誘いました。
女優業そして妻、母、女性として全ての幸せを手に入れたように見えたチョン・ミソンさんですが2019年6月29日にホテルの一室でこの世を去りました。48歳でした。
この日は出演する舞台のため、全州市内のホテルに宿泊していたチョン・ミソンさん。
マネージャーがチョン・ミソンさんに電話をかけたところ繋がらず心配になり、部屋を訪れたところトイレで倒れている姿を発見します。
すぐに病院に搬送されましたが助かりませんでした。
亡くなる4日前には舞台の制作発表会に元気な姿を見せており、世間のみならず芸能界にも衝撃を与えました。
明るくみえていたチョン・ミソンさんですが、実の母親が病気で闘病しており、実の家族の1人が亡くなるなど精神的に追い込まれていたようです。
これらが原因でうつ病を発症していました。
特にうつ病の治療を受けておらず、症状が悪化し最悪の結末となりました。
チョン・ミソンさんの遺書などは見つかっていません。それだけ精神的に追い込まれていたのかもしれませんね。
この突然の訃報に「とても素敵な演技をしていた、チョンミソンさん… 悲しい。ご冥福をお祈りします。」
「チョンミソンさん、今までたくさんの素晴らしい演技、作品をありがとうございました。ご冥福をお祈りします。」などたくさんファンから悲しみの声が聞かれました。
またドラマで親子を演じたユン・シユンさんやパク・ソダムさんなど数多くの芸能人が弔問に訪れ、芸能人の列が絶えなかったそうです。
みなさんから愛される存在だったことが分かりますね。
いかがでしたか?
今日は韓国で「千の顔を持つ女優」と呼ばれるほど親しまれた女優チョン・ミソンさんをご紹介しました。
華々しい芸能界で活躍されたチョン・ミソンさんの死は韓国のみならず日本でも多くのファンが悲しみにくれました。
新しいドラマには出演できませんが、チョン・ミソンさんが残してくれた遺作はどれも素晴らしい作品ばかりです。みなさん機会がありましたら是非、見てみてくださいね。