界という華々しい世界で活躍している芸能人のみなさんですが、デビュー前は貧しい生活を送っていた方が数多くいます。貧困時代を過ごした日本の芸能人として、タレントのアンミカさんや、バラエティやドラマなどで活躍する二階堂ふみさんなどが有名ですよね。
今回は、深刻な格差社会が問題となっている韓国で苦労人から大成した芸能人5人をご紹介します。
ご紹介する韓国芸能人達が貧しい生活を経験した理由は、一体何だったのでしょうか。彼らがトップスターになるまでの道のりも合わせて調査していきます。
まず初めにご紹介するのは、歌手や俳優として活躍するRainさんです。
Rainさんは1982年、一男一女の長男として生まれます。幼少の頃にお父さんの事業が失敗したため、長く赤貧生活を余儀なくされました。
「幼い頃は貧しさのあまり、5日間食べられないこともあった。経済的な理由だけで病気を治せずに母を亡くし、誰も助けてくれないという辛さは言葉では言い表せない。」と当時の苦しい心境を語っています。スターの仲間入りを果たしていたRainさんからは想像できない過去に、ファンのみならず世間を驚愕させたのでした。
では、Rainさんはどのようにして貧しい生活から脱却し、スターへと昇り詰めていったのでしょうか。
高い歌唱力とともにキレのあるダンスにも定評のあるRainさんですが、ルーツは公園などで踊っている人たちだったのだとか。ダンスを見ることで学び次第にスキルを身につけていったようです。
1998年、ダンスグループFan Clubのメンバーとして韓国歌謡界デビューしますが、ヒットには恵まれずすぐに解散してしまいます。しかし、JYparkさんの元でソロデビューに向けてトレーニングを重ね、2002年に「さよならと言うかわりに」で音楽チャートで初めて1位を獲得したのです。
歌手として人気になると、CM出演や音楽番組のMCもこなし、Rainさんの幅広い活動が始まるのです。
2003年、ドラマ「サンドゥ、学校へ行こう!」で主演を務めると、KBS演技大賞新人賞を受賞し、役者としての頭角を現していきます。2004年の大ヒットドラマ「フルハウス」ではアジアのトップスター役を演じ話題になりました。
その後は、歌手と俳優で活動しながらもK-POPグループのプロデュースを手がけるなど多彩な才能をみせていますよね。プライベートでは、CM共演をきっかけに交際していた女優のキム・テヒさんと2017年に結婚し2児の父となっています。
Rainさんは、エイズの子供たちを救う活動をはじめ、小児がんの子供達のためのチャリティコンサートなどを積極的に行っています。キム・テヒさんも、東日本大震災の際には多額の義援金を寄付しており、結婚前ですが夫婦そろって慈善活動をしていたことがわかりますね。今後も優しい2人の応援をしていきたいですね。
続いてご紹介するのは、俳優そして歌手としても活躍しているパク・ボゴムさんです。
パク・ボゴムさんには、10歳年上のお姉さんと9歳年上のお兄さんがおり、3人兄弟の末っ子として生まれました。
最初に試練が訪れたのは、パク・ボゴムさんが小学4年生の時、長年病気を患っていたお母さんが亡くなってしまいます。まだまだ甘えたい盛りの子どもにとってはとても悲しい出来事ですね。
お母さんが亡くなられて以降は、4人での生活が始まります。
そして、パク・ボゴムさんがまだ15歳だった2008年頃、お父さんは事業に失敗し消費者金融から3億ウォンものお金を借り、その際の連帯保証人をまだ未成年だったパク・ボゴムさんにしたのです。
結局、事業はうまくいかず借金は8億ウォン(約8,000万円)まで膨れ上がってしまいます。お父さんは借金の返済ができず、連帯保証人だったパク・ボゴムさんに責任が向けられてしまいました。
しかし、当時はデビューして間もないパク・ボゴムさんは多額の借金を返すことができずに22歳で自己破産を申請します。芸能人であることから返済能力があると裁判所が判断し、3,000ウォン(約300万円)の支払いを命じられましたが、それ以上の返済は免れました。
知らない間に多額の借金を背負ってしまい、どん底を経験していたパク・ボゴムさんですが、すでに高校2年生の時に人生大逆転劇が始まっていたのです。
インターネット上にピアノの弾き語りを公開したところ注目を集めます。その動画を見た芸能事務所にスカウトされ、2011年に映画『ブラインド』ではデビュー作ながら迫真の演技を見せたのでした。
2015年、若手俳優の登竜門となった「応答せよ」シリーズの第3弾「恋のスケッチ〜応答せよ1988〜」に出演しブレイクを果たします。
同年5月から1年間、Red Velvetのアイリーンさんと共に音楽番組「ミュージックバンク」のMCも務め、2016年、主演ドラマ「雲が描いた月明り」が最高視聴率25.3%を記録するなど華々しい結果を残します。
さらに、CM起用社数もトップになるなどスターの座に上り詰め、「国民の彼氏」と呼ばれるほどの人気に。
また、歌手としても「愛しい人」で 日本のiTunesのK-POPチャートで1位を獲得し、日韓で注目を集めるアーティストとなりました。
幼少期から家庭の事情で苦労してきたパク・ボゴムさん。年の離れたお姉さん、お兄さんが母親代わりになってくれていたと言います。苦労を共に乗り越えた分、家族との絆も深いのかもしれませんね。
近年では、パク・ボゴムさんが児童福祉施設に出向き、プレゼントの準備からゴミの処理まで行う姿が公開され話題になりました。まさに「美談の自動販売機」の名に相応しい人柄ですね。
続いてご紹介するのは俳優のウォンビンさんです。
ウォンビンさんは1977年に生まれ、幼少期は昔ながらの小さな家で家族と肩を寄せ合って暮らしていました。なんと、蛇を捕まえて売るお小遣い稼ぎもしていたそうですよ。
美しい顔立ちであったため、周囲から「芸能界に入ったらいい」という声をたくさん聞いて育ちました。そしていつしか本人も芸能人になることを夢みるようになったのです。写真からもとても美少年だったことがわかりますね。
大人になってから上京し、新聞配達や工事現場などのアルバイト生活を始め端役でドラマに出演することになります。その後はコツコツと下積みを重ね俳優の道を歩み始めました。
1996年にケーブルテレビ局のオーディションに合格し、それを見ていたファッションデザイナーのアンドレ・キムさんの目に止まり芸能界デビュー。2000年のラブロマンスドラマ「秋の童話」が大ヒットしブレイクを果たします。
2002年の日韓合作ドラマ「フレンズ」の主演を務めると、日本での知名度も上がりましたよね。韓流ブームの立役者の1人とも言われるほどの人気で注目を浴びました。
ウォンビンさんが大スターになってからも、ご両親は変わらず山の中の小さな村で、農業をやりながら生活しているそうです。「皆ウォンビンのことを凄いと褒めてくれるが、私がみるからにそうでもない。」と飾らないお父さんの姿が話題を呼びました。今までと変わらない家族関係は素敵ですよね。
プライベートでは、2015年に女優のイ・ナヨンさんと結婚]し、第1子となる長男が誕生しています。
現在は、俳優としての仕事を行っておらず、CMやイベントなどの活動をしています。理由の1つとして、家族や子どもとの時間を優先しているのだとか。いつかまた、ドラマで活躍するウォンビンさんが見られるといいですね。
続いてご紹介するのはシンガーソングライターで女優のIUさんです。
1993年 にソウルで生まれました。
IUさんは幼少期、一般的な生活を送っていましたが、お母さんが知人の保証人になってしまったことをきっかけに生活が一遍してしまいます。両親の喧嘩が増え借金の取り立てもあったことから、弟と共にしばらく祖母の家で暮らします。しかし、食事はジャガイモだけなど、その生活もかなり苦しいものでした。
親戚の1人から「お前が歌手になれば大富豪になれる」と言われたことから「歌手になってこの生活から脱却したい」と思い始めるようになりました。
歌手になるために数々のオーディションに挑戦しますが全て落選してしまいます。時にはオーディション詐欺にあうことも。しかし、持ち前のハングリー精神で練習を重ねていくうちに現所属事務所のプロデューサーの目に止まり、ついにオーディションに合格したのでした。
16歳で「迷子」でデビューし、次第にIUさんの歌唱力に注目が集まります。当時は「すごい新人が現れた」と話題になったのです。
2010年「Good Day」が大ヒットし、SBS「人気歌謡」やKBS「ミュージックバンク 」Mnet「エムカウントダウン」で1位を獲得する快挙を成し遂げます。IUさんの「3段ブースター」には驚かされましたよね。高い実力と共に「国民の妹」と呼ばれるほどの人気を博しました。
大スターとなったIUさんですが、チャリティー活動も積極的に行っています。
セウォル号沈没事故の被害者や遺族のためにコンサートを開催して寄付をしたり、貧困家庭に育った子供などに対し様々な支援を行っています。
辛い経験をされたIUさんだからこそ困っている人達を支援したいという気持ちが強いのかもしれませんね。
現在は、是枝裕和監督作品の「ベイビーブローカー」で初の母親役に挑戦し演技の幅も広がっています。今後のIUさんの活動にも期待したいですね。
最後にご紹介するのは、モデル出身の俳優、キム・ヨングァンさんです。
キム・ヨングァンさんが小学6年生の時に、ベトナム戦争時の後遺症によりお父さんが亡くなり、その後はお母さんとお姉さんの3人家族で暮らしていました。お父さんが亡くなったことで、キム・ヨングァンさんの家庭の生活は苦しくなってしまったのです。
キム・ヨングァンさんは家計を支えるため12歳の時にアルバイトを始めました。
初めてのアルバイトはチラシ配りで、その後中学・高校生の時はガソリンスタンドやコンビニなど様々な仕事をしていたそうです。
アルバイトを続けていた19歳の時、スカウトされたことをきっかけにモデル活動を始め、2006年にソウルコレクションでデビューします。なんと9頭身もあるというキム・ヨングァンさん。かなり目立っていたことでしょうね。
モデルとして活動しているキム・ヨングァンさんですが、俳優としても才能を発揮しています。
ドラマ「グッド・ドクター」では恋に不器用な研修医役を務め人気を集めましたよね。また「ピノキオ」では、デパート経営一族の御曹司を演じ新たな顔を見せてくれました。
スカウトに応じたきっかけは、「ファミレスに連れて行ってくれたから。毎日ステーキを食べさせてあげると言われたから。」と軽い気持ちで始めた芸能活動ですが、キム・ヨングァンさんの好奇心旺盛で負けず嫌いな性格で一躍スターへと昇り詰めたのでした。
現在は、新ドラマと映画の撮影中だと明かしています。またお目にかかる日も近いかもしれませんね。
いかがでしたか?
今回は、貧しい生い立ちを経験した人気韓国俳優5人を紹介しました。
皆さん第一線で活躍している方ばかりで驚きましたよね。
辛い過去や困難を経験しているからこそ、努力を惜しまない強い心を持っているのかもしれません。また、手を差し伸べて支援する優しい一面を持つ素敵な方ばかりでした。
これからも、家族を大切にしている皆さんの活躍を応援していきたいですね。
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