超学歴社会の韓国は教育熱が高く、学歴がその後の人生を左右するといわれています。
そのため芸能人といえども大学に進学するのは当たり前で、高学歴芸能人が数多く存在します。
今回は、美男美女の芸能人が多いことで有名な中央大学について、第一弾として7名の卒業した芸能人をご紹介します。
1916年設立の「中央大学」は、ソウル特別市と京畿道安城市に二つのキャンパスを持つ私立総合大学です。韓国の財閥「斗山」が学校経営に参加し、日本の中央大学とは協定校の関係にあります。
芸術・体育系・新聞放送・広告宣伝系などに強い大学でしたが、現在ではソフトウェアの人材育成に力を入れており、理工系とIT系で多くの人材を輩出しています。特に政府主導事業では、IT分野で多数選定されるなどの成果を出しています。また経営経済系では、毎年多数の公認会計士合格者を輩出していることでも有名です。
更に、演劇科・演劇映画科・声楽科などがあり、将来芸能関係の仕事を目指す学生たちが多く通い、「芸能関係に強い大学」と言われています。
卒業生には、俳優のヒョンビンさん、カン・ハヌルさん 、ハ・ジョンウさん、ヨ・ジングさん、また女優のキム・ヒエさん、チャン・ナラさん、パク・シネさんなど多くのスターがおり、俳優にとっては憧れの大学と言えます。
最初にご紹介するのは、元「Wanna One」のメンバーで、少女漫画から出てきたようなルックスが人気で「ウィンク王子」とも呼ばれるパク・ジフンさんです。1999年5月29日 馬山合浦区生まれの25歳(2024年現在)。
幼い頃から教科書のモデルや、子役としてミュージカル、テレビドラマ、CMなどに出演。
子役デビュー作は2006年、7歳で出演した時代劇「朱蒙(チュモン)」でした。順調に子役として経験を積んでいきましたが、中学生になると一転、アイドルを目指します。
そして2017年に「Wanna One」としてデビュー。キラキラ輝く大きな瞳や、中性的で整ったルックスから、「ビジュアル担当」、「少女漫画から出てきたようなルックス」との呼び声も高く、また、ダンスが得意分野であるジフンさんは、リードダンサーとして活躍します。
さらにボーカルでは、持ち味である優しい歌声を活かせるバラードを得意としており、ラップパートも出来るオールラウンダーとして知られました。
その後、Wanna Oneの契約が終了した後の2019年にソロデビューすると、子役時代以来の俳優活動も再開します。ドラマ「コッパダン」の主演を皮切りに、精力的に俳優活動を行いました。
そして、2020年のドラマ「恋愛革命」でブレイクすると、「遠くから見れば青い春」や、「弱いヒーロー Class1」と立て続けにドラマ主演作が続きました。
そんなパク・ジフンさんは、随時試験に合格して、2018年に19歳で、中央大学・公演映像創作学部・演劇専攻の新入生となりました。また、中央大100周年の広報大使にも任命されています。
続いてご紹介するのは、天性の演技力で視聴者の目を釘付けにする期待の若手俳優チョン・ギョンホさんです。1983年8月31日 京畿道クァンミョン市生まれの41歳(2024年現在)。
2003年にKBS公採タレントとして芸能界入りすると、2004年の「知ることになるさ」でデビュー。2005年公開の「私の生涯で最も美しい一週間」に主役級で映画デビューも果たします。
そして、2007年のドラマ「犬とオオカミの時間」で注目を集め、2009年には時代劇「幻の王女チャミンゴ」や、ホームコメディ「あなた、笑って」等話題のドラマに続けて出演し、演技の幅を広げていきました。
その後、除隊後の2012年に、映画「ローラーコースター」で仕事復帰すると、2013年の「ハートレスシティ」でドラマ復帰も果たしました。以降、主演クラスの実力派俳優として様々なジャンルのドラマや映画に出演しています。
そんなチョン・ギョンホさんは、京畿道の名門校に通っていた高校生のときに、当時中央大学の学生だったハ・ジョンウさんの舞台を見て、同大学の演劇映画科に進学しています。
三番目にご紹介するのは、日本語が堪能な「少女時代」の長身メンバー、スヨンさんです。1990年2月10日 ソウル特別市生まれの34歳(2024年現在)。
2002年から2003年まで、日本でアイドルデュオ「route0(ルート・ヨン)」として活動していたため日本語も堪能。その後、韓国に戻り芸能事務所の練習生となります。そして2007年、「少女時代」のメンバーとしてデビューしました。
グループの中でも、スタイルの良さは抜群で、経験と練習期間が長いため、メンバーの中心的な存在。ダンサーとして主に活躍しています。また同年、ドラマ「止められない結婚」に出演しました。
2012年のドラマ「第3病院 〜恋のカルテ〜」や、2013年のドラマ「恋愛操作団: シラノ」に出演。更に2016年のドラマ「元カレは天才詐欺師 」に、ソ・イングクさんやマ・ドンソクさんらとともに出演しています。
そんなスヨンさんは、2009年に、貞信女子高等学校を卒業し、中央大学の演劇映画学部に入学しますが、国内外の活動の為に休学し、2013年に復学しました。
そして、2016年、女優のパク・シネさんや、同じ少女時代のユリさんと共に卒業しています。またその際、中央大学芸人広報大使として活躍した功労を認められ、福士功労賞も受賞しています。
四番目にご紹介するのは、「少女時代」のメンバーで、映画やドラマにMCなど多岐に渡り活躍するユリさんです。1989年12月5日 コヤン市生まれの35歳(2024年現在)。
2001年にSM青少年ベスト選抜大会ダンス部門で本賞を受賞し、約6年の練習期間を経て、2007年に「少女時代」のメンバーとしてデビュー。また、2009年から2010年にかけて、バラエティ番組「青春不敗」にサニーさんと共に出演しました。
その後、2012年のドラマ「ファッション王」、2013年の映画「ノーブレッシング」に出演。
更に2016年、スペシャルドラマ「恋するシャイニング スター」で主演しています。
そんなユリさんは、2009年、中央大学演劇映画学部に合格し、2010年度の入学生となり、2016年に卒業しています。
五番目にご紹介するのは、子役のころから活躍し、近年も視聴率が取れる若手実力派俳優と言われるヨ・ジングさんです。1997年8月13日 ソウル特別市生まれの27歳(2024年現在)。
2005年、8歳の時に映画「サッド・ムービー」に出演しデビュー。以降は子役として、主に映画・ドラマの主人公の子供時代を演じます。2008年のドラマ「イルジメ」や、2012年のドラマ「太陽を抱く月」でも主人公の子供時代を演じましたが、子役とは思えない集中力の高さが評価され、演技大賞の最優秀子役賞を受賞しました。
演技者としての転換点は、2013年の映画「ファイ 悪魔に育てられた少年」で主役を演じたことにあったと思われます。その後は子役ではなく、一人前の演技者として認められるようになり、2013年のドラマ「じゃがいも星」では実年齢よりも8歳上の成人の役柄を、あるときはコミカルに、あるときはシリアスに演じています。
そんなヨ・ジングさんは、2015年に18歳で中央大学演劇映画科に合格し、2016年度の新入生になりました。その際の面接審査では、自身の出演作ではない作品を選んで、自由演技を披露したというエピソードがあります。
六番目にご紹介するのは、「新韓流四天王」の一人と言われ、どの出演作もハズレがない俳優キム・スヒョンさんです。1988年2月16日 ソウル特別市生まれの36歳(2024年現在)。
2007年のドラマ「キムチ・チーズ・スマイル」で芸能界デビューすると、2010年のドラマ「ジャイアント」で存在感を表し、2011年のドラマ「ドリームハイ」で一躍注目を浴びました。
そして2012年、二番目の主演ドラマ「太陽を抱く月」では、40%超えという記録的な視聴率を獲得し一躍その名を広めます。更に、2013年の「星から来たあなた」でアジア中を虜にしたキム・スヒョンさんは、「韓国芸能界を揺さぶる爆発力を持つ俳優」と言われるようになりました。
そんなキム・スヒョンさんは、高校生時代、延世大学の学生会館で寝泊まりしながら、延世劇芸術研究会の学生たちと一緒に演技練習に励んでいましたが、演技映画専攻科のある中央大学への進学を希望します。そして、三年間という長い大学浪人生活の末、2009年に中央大学に入学します。
学校生活に愛着を示し、行事にも頻繁に参加しますが、芸能活動と学業の両立は不可能と判断し、入学1年での休学も経験しています。
最後にご紹介するのは、ミュージカル界のアイドルとして、人気を博した実力派俳優カン・ハヌルさんです。1990年2月21日 プサン広域市生まれの34歳(2024年現在)。
2006年にミュージカル「天上の時計」で俳優デビューを果たすと、数百回のミュージカル公演を経験し、ミュージカルのアイドルと呼ばれ人気を博します。
また、ドラマでも「花ざかりの君たちへ」や、「相続者たち」といった学園ドラマで広く知られるようになり、2014年のドラマ「ミセン-未生-」では、エリート意識の高いチャン・ベッキ役を演じてブレイクを果たしました。
その後、2019年に除隊後の復帰作としてドラマ「椿の花咲く頃」に出演。コン・ヒョジンさんと主演を務めたこの作品で、百想芸術大賞・男性最優秀演技賞を受賞しました。
そんなカン・ハヌルさんは、2006年、ソウル国楽芸術高等学校・音楽演劇科在学中にミュージカルで役者デビューすると、演劇の名門といわれる中央大学・演劇学科に進学しました。また、2008年には、大学の創設50周年記念ミュージカルでハムレット役を演じ、新入生にして主演を務める異例の快挙を成し遂げています。
いかがでしたでしょうか。
今回は、中央大学卒業の芸能人をご紹介しましたが、キム・スヒョンさんが苦労したように、入学することは並大抵のことではありません。
芸能人の特例入学を認めておらず、入試では演劇専攻の学科は競争率が高く、最高で200倍になるそうです。
また、入学後も芸能活動と学業の両立は大変ですから、本当に卒業した芸能人は、尊敬に値しますよね。