何十話にも渡って作られるドラマの世界。一度見始めたら深くハマってしまうこともありますよね。
しかし突然、役者が変わってしまい驚いた経験はありませんか?
同じ役柄でも演じる人によってどうしても雰囲気は異なってしまうため、戸惑う視聴者も多いことでしょう。
今回は、過去にドラマを途中降板した女優を5名ご紹介していきます。
彼女達は一体どのような理由で降板しなければならなかったのでしょうか。
早速ご覧ください。
まず始めは、女優として数々の賞を受賞し、化粧品のプロデュースも手掛けるなど幅広い活躍を見せるイ・ミヨンさんです。
高校1年生の頃に「ミスロッテ」に選ばれ芸能界デビュー。1988年にドラマ「愛の喜び」で女優として活動を始めると、多彩な演技力で百想芸術大賞映画部門女性新人賞や大鐘賞女優助演賞など多くの賞を受賞します。
その後ドラマ「愛に狂う」や映画「純愛中毒」など数々の作品に出演する人気女優となりました。
中でも数年ぶりに出演したというドラマ「明成皇后」では、鉄の女と呼ばれる明成皇后の激動の人生を見事に演じ人気となります。「全100話」として放送開始しましたが視聴者から大きな反響が寄せられたため、より作品を作り込んだ結果「全123話」の超大作ドラマとなりました。
しかしイ・ミヨンさんは物語も後半に差し掛かった80話で途中降板します。主要人物の降板に「作品の雰囲気が変わってしまった」と批判の声も多かったようです。
なぜ、イ・ミヨンさんは人気のあった役を降板してしまったのでしょうか。
実はドラマ出演が決定した当初から80話までの出演という契約を結んでいたのだとか。実際の放送回は想定よりも多くなり、予定していた80話でもまだイ・ミヨンさんの出番は終わりませんでした。
イ・ミヨンさんは「ゴールを決めて励んでいたのに、急にそのゴールが遠くなるとモチベーションを維持するのが難しい」と語り、また次の映画の撮影が控えていたこともあり降板に至りました。
「視聴者からの声で展開が変わる」というのは韓国ドラマ特有の事情ではありますが、数十話長くなってしまうと演じる側も気持ち作りが大変ですよね。イ・ミヨンさん降板後の80〜123話までは「晩年期」とし、後任にはチェ・ミョンギルさんが務めました。
ドラマは成功を収めましたが、視聴者にとっては言葉にしづらい後味となってしまいました。
続いては、2021年最も将来有望な女優として注目されたパク・ヘウンさんです。
学生時代はアメリカで過ごしたというパク・ヘウンさんは大学で美術を専攻していましたが、女優を目指して2018年に帰国しました。2020年にはドラマ「保健教師アン・ウニョン」で生徒役としてデビューし、ミュージックビデオにも出演するなど注目を集めていました。
ドラマ出演2作目となる「夕暮れ」では、新人ながら主演に大抜擢され話題になります。
台本読みや最初の撮影まで進んだある日、突然パク・ヘウンさんの降板が発表されました。
制作陣からは「人気作家の新作という大規模プロジェクトにおいて、新人で主演リーダーを務めるには大きな負担だと判断した」と理由が明かされています。
またパク・へウンさんも自身のInstagramにて「悔しいし複雑で微妙だったけど、ドラマが無事に終えられることを願う」と心境を語り、気遣ってくれたスタッフに感謝を述べました。
降板理由が体調不良や事故ではなく、リーダーとして大きな負担=演技力不足と発表されるのは韓国でもかなり珍しいパターンです。
世間では「新人を起用する時点で 分かっていただろう」「制作陣と揉めたのではないか」などと降板を疑問視する声もありました。本当の理由は分かりませんが、パク・へウンさんと制作陣に縁は無かったようですね。
その後2022年に人気ウェブ漫画がドラマ化した作品「借りた体」の出演が決まり、再び女優として歩み始めたパク・ヘウンさん。
今後の活躍に期待したいですね。
次は、デビュー前から美しい顔立ちで注目を集めていた実力派女優のク・ヘソンさんです。
2002年にCMに出演し芸能界デビューすると、ドラマ「19歳の純情」や「花より男子〜Boys Over Flowers」など数々の作品に出演する人気女優となりました。
2017年出演のドラマ「あなたはひどいです」は有名人気歌手とモノマネ歌手の愛憎入り混じる深い人生模様を描いた作品で、ク・ヘソンさんはモノマネ歌手チョン・へダン役を演じました。
しかし6話までの収録が終わったころ、深刻なアレルギー性消化機能障害を発病したとして途中降板が発表されます。アナフィラキシーショックが原因で消化機能に障害が出てしまい、長期入院が必要なほど酷い状態になったようです。
体調不良によるやむを得ない降板だったため、代役を立ててドラマが続けられることに反対の声はほとんどありませんでした。
その後は女優活動は休業しながらも、映画監督や美術家など多彩な才能を発揮して活動を続けるク・ヘソンさん。
自身のInstagramでも元気な姿を見せており、復帰を心待ちにするファンも多いことでしょう。
4人目は、ミスコリアで2位に輝くほどの美貌と確かな演技力で人気を博したコ・ヒョンジョンさんです。
デビュー直後から数々のドラマに出演し、着実に経験を積んでいったコ・ヒョンジョンさん。1995年放送のドラマ「砂時計」では有名俳優らとの共演が話題となり、ドラマを見るために仕事を早く切り上げて帰宅する「帰宅時計」と呼ばれる社会現象をも巻き起こしました。
また人気絶頂の中、韓国トップ財閥の副社長と結婚したことでさらに話題となります。
トップ女優となったコ・ヒョンジョンさんですが、2018年に出演したドラマ「リターン」ではドラマも折り返しに差し掛かったところで途中降板しました。
所属事務所からは「制作の過程で意見の差があり、隔たりを縮めることができなかった」と発表され、制作陣との間にトラブルがあったことを明かしました。降板発表後よりネットやメディアでは大きな騒動となり「コ・ヒョンジョンさんがスタッフに暴力を振るった」とまで噂され始めます。
実は以前より、様々な作品においてスタッフとのトラブルが絶えなかったようで、プロデューサーや監督が途中降板したことが何度もあるのだとか。
問題が多いと性格に難アリと思われてしまいがちですが、コ・ヒョンジョンさんはいつも良い作品にしたいという熱い思いから、自分の意見もはっきりと伝える性格のため対立してしまうそうです。
実力があることは確かですので、トラブルを乗り越え今後も様々な役を演じて欲しいですよね。
最後は、可愛らしい雰囲気と抜群の演技力で 人気の高いイ・ダヘさんです。
デビュー後しばらくはヒット作に恵まれず、数年の下積み時代を経て2005年のドラマ「マイガール」で大ブレイクします。
その後も順調に女優業に励んでいましたが、2007年に降板騒動を起こしました。
全話平均視聴率25%を超えるなど爆発的ヒット作となったドラマ「エデンの東」で、イ・ダヘさんは主要キャストを演じていました。
しかし、物語が進むにつれて役柄の設定が変わっていきます。徐々に理解することができなくなり、また出演シーンも減ってしまったことからイ・ダヘさんは途中降板を決意しました。
実は以前より「展開がおかしい」と疑問を示す視聴者もいたようで、イ・ダヘさんに同情する声も多く聞かれました。主演を務めたソン・スンホンさんも降板理由については一定の理解を示し、「撮影中も制作陣に修正を求めていた」とイ・ダヘさんが奮闘していた様子も明かしました。
「自分が理解できないのにどうやって視聴者を共感させることができるのだろうか」と語ったイ・ダヘさん。
役に対して誠実な姿勢を見せながらも、途中で降板してしまった事実に対しては厳しい意見もあったようです。
その後も「エデンの東」の人気は衰えることなく、企画当初より長い全56話で幕を閉じました。
大ヒットの様子を見守ったイ・ダヘさんは自身の決定に納得しながらも、精神的に辛くなり体調も崩してしまったようです。それほど色々な葛藤があったのでしょうね。
今回は「途中降板した女優5選」と題して、様々な理由から最終話まで演じきれなかった方々をご紹介しました。
長期間、役に集中し続けることがどれほど大変なことか想像もつきませんが、何があっても「作品が成功するように」という思いは皆同じだったことでしょう。視聴者だけでなく、降板した本人も残念だったはずです。
ドラマの結末を見ることなく去ってしまった5人ですが、次に作品に出演する際には素晴らしい演技を見せて欲しいですね。
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