皆さんは韓国芸術総合学校という名門校を知っていますか?
ソウルにあるこの芸術学校は国策により設立された4年制の国立大学で、音楽院や演劇院、映像院、舞踊院、美術院、伝統芸術院などが揃った実技専門教育機関です。
創立してからまだ30年という新しい学校ですが、国内トップレベルの芸術学校として人気が高く、演劇院の卒業生に人気実力派俳優が多数いることで知られています。
その中でも2010年に入学したメンバーは豪華なもので、キム・ゴウンさん、パク・ソダムさん、イ・サンイさん、イ・ユヨンさん、アンウンジンさん、キム・ソンチョルさんといった有名俳優が同期として名を連ねており、伝説の「10学番生」と呼ばれるメンバーはバラエティー番組等で度々紹介されています。
というわけで今回は、韓国芸術総合学校出身の芸能人9名について紹介していきたいと思います!
最初に紹介するのは1994年に入学したイ・ソンギュンさんです。
残念ながら2023年12月に48歳という若さでお亡くなりになってしまいましたが、数多くのドラマや映画に出演し主演を務めてきた名優です。
そんなイ・ソンギュンさんですが、2001年にミュージカルでデビューするも、20代は無名の日々を送っており、ブレイクしたのは2007年の「白い巨塔」以降となります。
その後は、持ち前の低音ボイスを活かして、ナイスガイから俺様シェフ、温和で善人なキャラクターに汚職刑事など様々な役を演じ、国内外でその演技力が高く評価されました。
代表作にはドラマ「コーヒープリンス1号店」「パスタ〜恋が出来るまで〜」「マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜」、ホン・サンス監督作品、映画「最後まで行く」「パラサイト 半地下の家族」「キングメーカー大統領を作った男」などがあり、世界的にも有名な韓国俳優の1人として知られています。
次に紹介するのは、2009年に入学したキム・ジョンヒョンさんです。
今や大ヒット時代劇「哲仁王后〜俺がクイーン!?」や「コクドゥの季節」、映画「秘密」での主演と大活躍中のキム・ジョンヒョンさんですが、その活動歴は学校在学時からで、早くから映画などに出演し、兵役を終えた後、本格的に俳優デビューしています。
ドラマ初出演作となる「嫉妬の化身」ではヒロインの弟役を演じ、続く「逆賊-民の英雄ホン・ギルドン-」では新人賞を受賞、若手の登竜門とされる学校シリーズ「恋するレモネード」でドラマ初主演するなど順風満帆な活躍を見せますが、睡眠・摂食障害によりドラマを降板し、その後1年5ヶ月ほど治療休業することとなります。
しかし、復帰作となる「愛の不時着」が世界的にヒットしたことにより一躍ブレイクし現在に至ります。
Netflixドラマ「イ・ドゥナ!」の主演として知られる人気俳優ヤン・セジョンさんも2012年に入学した卒業生の1人です。
ヤン・セジョンさんのドラマ初出演作は人気シリーズ「浪漫ドクターキム・サブ」の第1弾で、新人ながらキム・サブと対立する院長の息子で、ユ・ヨンソクさん演じる若手医師のライバルという難しい役を演じ注目されることに。
その翌年には「愛の温度」で主演を務め、その後も「30だけど17です」「私の国」で主演し、兵役を挟んで「イ・ドゥナ!」で復帰を果たしました。
続いては2008年に入学したチョン・ソミンさん。
演劇院に首席で入学したことで周りから注目されたとバラエティ番組で語っているチョン・ソミンさんは、デビュー作「赤と黒」でいきなりメインキャストの1人に起用されるなど早くから注目されており、
同年には韓国版「イタズラなKiss〜Playful Kiss」のヒロイン役に抜擢されています。
その後もドラマや映画のヒロイン役をいくつも演じ、「この恋は初めてだから」「空から降る一億の星」「還魂」といった代表作で知られる人気女優となりました。
数多くの演技賞受賞歴で知られるイ・ジェフンさんも2008年に入学しています。
ただ、イ・ジェフンさんの入学の経緯は少し変わっており、最初は高麗大学で生命工学専攻だったそうですが、俳優となるために退学し芸術総合学校に入学し直したんだとか!
そんな意気込みもあってか在学中から映画やドラマに出演しており、映画「高地戦」や「建築学概論」といったヒット作で主演を務めています。
兵役後にはドラマ「秘密の扉」「シグナル」といった名作で主演し押しも押されぬ人気俳優となります。
その後も映画とドラマを行き来し、数多く賞レースで演技賞を受賞したイ・ジェフンさんですが、近年はドラマ「模範タクシー」シリーズや「ムーブ・トゥ・ヘブン: 私は遺品整理士です」が高く評価されています!
Netflixドラマ「ザ・グローリー〜輝かしき復讐〜」で悪女役を演じ大ブレイク中のイム・ジヨンさんも2009年に入学しています。
実はイム・ジヨンさんは、映画「情愛中毒」でソン・スンホンさんの相手役を演じ高く評価され、ドラマ「吹けよ、ミプン」ではヒロイン・ミプン役を演じるなど華々しい活躍をするのですが、残念ながら大ブレイクするには至りませんでした。
そんなイム・ジヨンさんが大ブレイクしたのが、強烈な悪女役を演じた「ザ・グローリー」で、悪役初挑戦ながらもその演技力が高く評価され、第59回百想芸術大賞でTV部門助演賞を受賞します。
ブレイク以降もドラマ「庭のある家」「国民死刑投票」、映画「リボルバー」と出演作が続き、この活躍はまだまだ収まりそうにありません!
名バイプレイヤーとして様々な作品に出演しているキム・ソンチョルさんは、冒頭で紹介した伝説の「10学番生」メンバーの1人です。
数多くの名作ドラマに度々特別出演しているキム・ソンチョルさんですが、実はミュージカル俳優としても人気が高く、これまでに数々の賞を受賞してきました。
そんなキム・ソンチョルさんの代表作といえば、ドラマデビュー作となる「刑務所のルールブック」や「その年、私たちは」、映画「長沙里9.15」「82年生まれ、キム・ジヨン」などがあります。
2021年12月に甲状腺乳頭がんの手術を受けたことを公表し復帰を果たしたパク・ソダムさんも「10学番生」メンバーの1人です。
在学中にいくつもの映画作品に出演しており、2015年には映画「京城学校:消えた少女たち」でパク・ボヨンさんと共にメインキャストを務め、ドラマ初主演も果たすなど早くから活躍してきました。
有名なドラマ出演作は「ビューティフル・マインド〜愛が起こした奇跡〜」「シンデレラと4人の騎士」「青春の記録」などですが、ドラマよりも映画出演の方が多く代表作「パラサイト半地下の家族」以外にも
「ベテラン」「王の運命 -歴史を変えた八日間-」「プリースト 悪魔を葬る者」などに出演し数多くの演技賞を受賞しています。
最後に紹介するキム・ゴウンさんは、「10学番生」を代表する人気女優です。
2012年には映画「ウンギョ 青い蜜」で濡れ場に挑戦し、新人とは思えない体当たり演技によりその年の演技賞を総ナメにしたキム・ゴウンさん。鮮烈なデビュー作以降も「その怪物」「コインロッカーの女」「メモリーズ追憶の剣」などで映画女優として活躍していきます。
ドラマに進出すると、「恋はチーズ・イン・ザ・トラップ」や一大ムーブメントとなった「トッケビ」出演により大ブレイクし人気女優の仲間入りを果たすこととなります。
その後のキム・ゴウンさんは、ドラマ「ザ・キング:永遠の君主」「ユミの細胞たち」「シスターズ」、映画「破墓」に出演するなど現在も大活躍中です。
いかがでしたでしょうか?
ある学校出身の俳優たちが活躍しているという話は日本では聞いたことがありませんが、その出身者がなかなかの実力派揃いで正直驚きました。
特に同期に有名人が揃っている「10学番生」は今後のさらなる活躍に期待ですね!