18年前、「春のワルツ」で一躍有名になり、爽やかイケメンで日本でも人気のあるソ・ドヨンさん。
しかし、「四季シリーズ」出演の他の俳優陣が、韓流スターとして華やかな活動を続ける一方で、ソ・ドヨンさんには目立った活動の噂が聞こえてきません。
今回は、そんなソ・ドヨンさんのプロフィールや出演作品と近況など深堀してご紹介します。
ソ・ドヨンさんは、1981年4月14日 大邱広域市生まれの43歳(2024年現在)。
少し横に広がった鼻と大きな目で、少年のような純粋さと憂いを表し、またファッションモデルもつとめるスタイルのよさが持ち味の人気俳優です。
兵役を終えた2003年に、ソウル・コレクションでモデルデビューを果たします。
その後もグッチやアルマーニなどのファッションショーに次々と出演。
翌2004年には、ドキュメンタリー「シングルズ・イン・ソウル2」にモデルとして出演しましたが、俳優になるための演技の勉強も怠りませんでした。
俳優デビューは、2005年のドラマ「オー!サラ」ですが、続いて出演した時代劇「海神」で、ユン・ソクホ監督の目にとまります。
そして、四季シリーズの完結編「春のワルツ」の主役に抜擢されました。感情を表に出さない若きピアニスト役を演じ、相手役の女優のハン・ヒョジュさんと共に純愛ラブストーリーを描き出しました。
当時、ユン・ソクホ監督は、彼を主演に抜擢した理由について、「春の新しいイメージに対する期待を満たすことのできる新鮮かつ、神秘的な雰囲気を持つニューフェイス。また演技者としての基本的な資質と可能性を持っており、人生に対する真剣な姿勢と情熱が強く感じられた」と語っています。
翌2007年の「止められない結婚」は、全140話でこれ以降、長編とミニシリーズ(16話〜20話程度)を行き来するようになります。
そして2015年の「秋のカノン」以降はすべて100話以上の長編で主演を務めています。
また2010年のドラマ「夜叉-ヤチャ-」では、それまでのソフトな印象を脱ぎ捨てて、男らしさを演じました。
更に2018年の「江南スキャンダル」では、非の打ち所がない完璧ナイト役を演じて、「2019年・SBS演技大賞」の長編ドラマ部門で最優秀演技賞に輝いています。
ソ・ドヨンさんが出演した人気ドラマから、おすすめの三作品を選びご紹介します。
一作目は、2006年公開の「春のワルツ」です。
「秋の童話」、「冬のソナタ」、「夏の香り」に次ぐ「四季シリーズ」の最終作。
ユン・ソクホ監督が、風光明媚な海外ロケや凝った映像と感情を揺さぶる音楽で描き出す、美しくも悲しい4人の男女の愛の物語です。
デザインコンテストで優勝した、ハン・ヒョジュさん演じるウニョンは、ご褒美でオーストリアへ行き、レコード会社のイ・ソヨンさん演じるイナ、世界的ピアニストのソ・ドヨンさん演じるジェハ、マネージャーのダニエル・ヘニーさん演じるフィリップと知り合います。
イナが初恋の人ジェハと会うのは15年ぶりでしたが、再会したジェハは別人のように冷たく、イナが提案した韓国進出の話も断わりました。
一方、ジェハとウニョンは最悪の出会い方をしますが、コンサートで彼が弾く懐かしい調べに、ウニョンは遠い過去を思い出します。
それは故郷の島へやってきた少年スホとの楽しい日々と、その後に起こった悲しい出来事でした。
ジェハも封印していた過去を思い出し、ウニョンに会うために韓国進出に同意します。
その後、フィリップの提案でウニョンはジェハ専属のドライバーとして働くことになり、二人は次第に親しくなり、過去を忘れて愛し合うようになります。
すでに認知度のある俳優を主役に据えた前3作とは異なり、本作は主人公二人に新人俳優を起用したことでも話題になりました。ヒロインを演じたのは、その後、「トンイ」で人気女優の仲間入りを果たしたハン・ヒョジュさん。
そして主人公を演じたのは、愛憎劇やホームドラマで活躍しているソ・ドヨンさんでした。
当時はまだ新鮮だったモデル出身俳優で、その手足の長さは今見ても驚きます。
身長は、187センチ。ハン・ヒョジュさんも170センチあるので、高身長でスタイルのいい二人は遠目からでもよく映えました。
二作目は、2010年公開の「夜叉-ヤチャ-」です。春のワルツ」のソ・ドヨンさんと「憎くても可愛くても」のチョ・ドンヒョクさん共演によるアクション時代劇。同じ女性を愛してしまった兄と弟が、それぞれに背負った使命と愛情の狭間で苦悩する姿を描きます。
製作費30億ウォンをかけて制作され、ケーブルドラマとしては異例の高視聴率を記録したことでも話題となりました。
朝鮮王朝時代、宮廷内の争いが増す中、若き王シジェは、政敵を排除するための暗殺組織「黒雲剣」を作り、王権回復の機会をうかがっていました。
その組織の首領を任されたのは、王が幼い頃から兄のように慕っていた、チョ・ドンヒョクさん演じるベンノク。王は、宮廷の中で大きな権力を持つ、左議政カン・チスンの暗殺を命じます。
しかし、屋敷でベンノクと剣を交えることになったのは、出世のためにカン・チスンの娘婿となったベンノクの弟、ソ・ドヨンさん演じるベッキョルでした。
そして、その酒の席には、かつてベンノクとベッキョルに愛されながらも、妓生に身をやつした、チョン・ヘビンさん演じるチョンヨンも居合わせていました。
互いの守るべきもののために刃を向け合うベンノクとベッキョル。
すれ違う兄弟たちの、時代の波に翻弄され、哀しい運命の歯車が回り出します。
凛としたたたずまいや品格の良さ、鍛え挙げられた肉体と、ソ・ドヨンさんの、春のワルツとはまた違った、時代劇の姿に感動します。
三作目は、2019年公開の「ちょっと味見しませんか?」です。ヒロインを巡るロマンスと、4つの家族が繰り広げるドタバタ模様を描いたホームドラマです。
ソ・ドヨンさんは本作で、SBS演技大賞の最優秀賞長編ドラマ部門で、シム・イヨンさんと共に最優秀演技賞を受賞しました。
料理上手な、シム・イヨンさん演じるへジンは、弟の友人であるソ・ハジュンさん演じるジンサンにアタックされデキちゃった結婚します。
時は流れ7年後、へジンのサポートで大学に入ったジンサンは青春を謳歌する学生たちに囲まれ、早すぎる結婚を後悔します。
一方へジンも舅のとんかつ屋を切り盛りし、義理の妹からはこき使われながら、毎日必死に働き娘の面倒を見ていました。
しかしジンサンの浮気が発覚、へジンは離婚を決意します。そんな中、へジンは近所に住むドラマ脚本家の、ソ・ドヨンさん演じるデグに出会います。
妻に出て行かれ、男手一つで息子を育てるテグと、夫に裏切られたへジン。反発しつつも2人は次第に惹かれ合っていきます。
家庭でのトラブルは暗い内容ですが、それでも明るく解決しようと奮闘する主人公には、パワーを貰えますし、ユーモアも多いドラマですので最後まで楽しく見れます。
ドロドロ系が多い韓国のホームドラマにしては、意外にアットホーム感のある作品です。
「春のワルツ」では主演したものの、近年では脇役出演も多いためか、メディア露出が自然と減っているようです。
ソ・ドヨンさんは、自身の認知度の低さについて質問され、「俳優として有名になることよりも、自由な生活の方が良かった。だけど、結婚して家族をもってからは、家長としての責任感を感じ、もっと名前を知ってもらわないとと思う気持ちが大きくなった」と語っています。
そして更に「俳優で居続けることが何よりもありがたいので、主役でなく脇役専門俳優でもいいから俳優業を続けていきたい。」ともコメントしています。
2017年には、東京の目黒雅叙園でディナーショーを開催し、日本のファンとの交流もはかりました。
また、2018年「江南スキャンダル」や、2019年の「ちょっと味見しませんか?」の出演でSBS演技大賞を受賞するなど活動を活発化させています。
ソ・ドヨンさんは、友人に教会で紹介された一般人女性と、約1年半の交際を続けた後、2012年12月に結婚しました。お相手女性については、教職に就いている同い年の一般人女性で、「知性と美貌を兼ね備えた女性」と発表されています。
また、挙式前のインタビューでは「魅力が多すぎて簡潔に言うことができない」と発言しており、相当な惚れ込みようで結婚に至ったことが伺われますね。
結婚から2年後、第1子となる長女が誕生し、名前を「イナ」ちゃんとしたことが発表されました。
またその後、2017年1月に、第2子となる息子「ハラン」くんが誕生したことが公開されています。
ソ・ドヨンさんは、「今までは”娘バカ”だったけれど、新たに”息子バカ”も加わりそうだ」と話し、インスタグラムにお子さんとの写真を公開し、子煩悩ぶりを披露しています。
いかがでしたでしょうか?
最近はその動向がなかなか掴めず、心配もされていたソ・ドヨンさん。
近年は、主に日本の昼ドラに相当する長編物に出演し、韓国のお茶の間を賑わせているとのことで安心しました。
顔とスタイルだけが売りのスターではないソ・ドヨンさんには、コメディはもちろん、文芸大作やサスペンスに時代物など、これまでのイメージに捕らわれず挑戦し、演技の幅をいっそう広げてもらいたいと祈るばかりです。