「愛の不時着」は2019年に韓国で放送され、tvN史上歴代最高視聴率を記録し、また2020年には、Netflixで世界190ヶ国にも配信され大ヒットをしたドラマです。
本ドラマが多くの人々の心をとらえたのは、ヒョンビンさんやソン・イェジンさんなどの主役陣は勿論、45人もの俳優が参加しており、脇役陣もとても魅力的だったことがあげられます。
今回は、この中から8人の出演者を選び、その芸歴や近況もご紹介したいと思います。
「愛の不時着」はどんなドラマ？
朝鮮人民軍のエリート軍人と韓国の財閥令嬢の極秘の恋を描く、まさに「現代版ロミオとジュリエット」のような古典的な悲恋物語ですが、爆発的なヒットで韓ドラブームの火付け役にもなった大人気ドラマです。
また、この時ヒョンビンさんとソン・イェジンさんの交際が明るみになったことも話題となりました。
パラグライダー中の事故により北朝鮮に不時着した韓国の財閥令嬢、ソン・イェジンさん演じるユン・セリが、堅物の将校、ヒョンビンさん演じるリ・ジョンヒョクに助けてもらいます。
韓国に戻る方法を探しながら、北朝鮮で素性を隠して過ごすセリは、ジョンヒョクと惹かれ合っていきます。
しかし、二人の間には、軍の陰謀や家族の問題に軍事境界線という大きな壁が立ちはだかります。
本作品の魅力は、ひとつには登場人物たちの凛々しさ、強さ、人間臭さなどキャラクターにありますが、加えて、物語の舞台としては珍しい、北朝鮮の文化を忠実に再現している点も挙げられます。
脚本家は多くの脱北者に取材を行い、現地の生活実態などを細かくヒアリングしたと言われています。
出演者8人の現在は？
それでは早速8人の現在を覗いてみましょう。
ヒョンビン
最初にご紹介するのは、本作で真面目で優秀な北朝鮮の将校リ・ジョンヒョクを演じたヒョンビンさんです。
1982年9月25日 ソウル特別市生まれで、2023年現在、芸歴20年になります。
2003年にテレビドラマ「ボディガード」でデビュー。
チョイ役での出演にもかかわらず、視聴者から｢あれは誰か？｣という問い合わせが殺到し、異例の新人と言われました。
その後、最高視聴率51％を記録した人気ドラマ「私の名前はキム・サムスン」でブレイクし、「シークレット・ガーデン」や「コンフィデンシャル／共助」など数々のヒット作に出演することになります。
ラブコメのヒーローから北朝鮮軍人まで幅広くこなし、次々ヒット作を生み出す長身イケメン俳優ですが、演技に対する並々ならぬ情熱と惜しみない努力が、作品を通して私たちにしっかりと伝わってくるような役者さんです。
最近では、ファン・ジョンミンさんとの共演で、タリバンの人質になった韓国人救出作戦を描いたヒット作「極限境界線 救出までの18日間」に出演し、元気な姿を見せています。
ソン・イェジン
続いてご紹介するのは、本作品中、韓国の財閥令嬢で自身も事業を手掛けるが、家族との深い溝から孤独を抱えて生きる、ユン・セリを演じたソン・イェジンさんです。
1982年1月11日 大邱(テグ)広域市生まれで、2023年現在、 芸歴24年になります。
1999年、化粧品のCMモデルとしてデビューすると、2001年には「おいしいプロポーズ」で一躍スターの仲間入りを果たしました。
更に2004年、日本でも大ヒットした「私の頭の中の消しゴム」でヒロイン役を務めるなど韓国を代表する女優の一人となります。
その後も順調にドラマや映画に出演して、「夏の香り」ではヒロインを好演。人気に拍車がかかり、華奢で清楚なイメージが幅広い視聴者層に支持され、「国民の初恋」]と呼ばれ親しまれました。
ソン・イェジンさんは、過去にも共演歴のあったヒョンビンさんと2022年3月に結婚し、その年に長男が誕生しています。
現在は、広告モデルとして活動を再開しつつ、次回出演作を検討しているようです。
キム・ジョンヒョン
三人目に紹介するのは、セリの元お見合い相手で、セリの兄をだまして金を横領し、北朝鮮に逃亡するク・スンジュンを演じたキム・ジョンヒョンさんです。
本作では、ソ・ジヘさんとのカップルによるサイド・ラブストーリーでドラマを盛り上げました。
1990年4月5日 釜山広域市生まれで、2023年現在、芸歴 8年です。
高校時代に自ら演劇部を立ち上げ、脚本も手掛ける程でしたが、大学の演劇科に進学するも一旦休学して兵役に就きます。
その後、2016年に「超人」や「嫉妬の化身」で、本格的に俳優デビューすると、数々の映画やドラマに出演し、着実にキャリアを積んで、若手実力派俳優の一人と言われるようになります。
しかし、2018年の出演ドラマ「時間」で体調不良による降板があり、「愛の不時着」が復帰作となりました。
そして、2020〜2021年の時代劇ドラマ「哲仁王后」で二つの顔を持つ朝鮮第25代王・哲宗を演じ主演を務めると、tvNドラマ歴代5位となる高い視聴率を記録。
最近では、イム・スヒャンとの共演による、ファンタジー・ラブロマンスドラマ「コクドゥの季節」で元気な姿を見せています。
ソ・ジヘ
四人目に紹介するのは、本作で平壌のデパートを経営する社長の娘で、ジョンヒョクの婚約者であり、学生時代から彼に片思いをしているソ・ダンを演じたソ・ジヘさんです。
1984年8月24日 ソウル特別市生まれで、2023年現在、芸歴 20年です。
高校2年生の時にスカウトされ女優の道へ進み、2003年、ドラマ「オールイン」でデビューをします。
そして2005年時代劇ドラマ「シンドン」で注目を浴びると、数多くのドラマに出演。
美貌とセクシーさを兼ね備え、多彩な役をこなせる実力派女優と言われます。
クールビューティーなイメージが印象的なソ・ジヘさんですが、一方で、「ビールマニア」を公表するなど親しみのある一面も見せてくれます。
また、ドラマ「愛の不時着」で共演したキム・ジョンヒョンさんとはその後も再会し、2020年に主演のドラマ「夕食、一緒に食べませんか」で再び共演をしています。
最近では、2022年12月から韓国で放送が始まった「赤い風船」で主演を務め、親友の夫へ密かに想いを寄せる家庭教師を好演しました。
チョン・グクファン
五人目に紹介するのは、本作でジョンヒョクの父親役を演じたチョン・グクファンさんです。
1952年7月21日 ソウル特別市生まれの2023年現在71歳の、ベテラン俳優です。
朝鮮大学付属高校を卒業後、1973年に劇団中央団員に入り、本格的に俳優活動を始めました。
1995年｢第4共和国」で本格デビューすると、2005年に映画「外出」、2008年 ｢エデンの東｣、2010年 ｢赤と黒」、2011年「パダムパダム」など多くの作品に出演しています。
ドンやフィクサーなどの裏社会に通じるような役柄が多く、低音の渋い声と、ギロリと目で威圧する感じは、重厚な作品に欠かせません。
割と小柄だと思いますが、いつも大きく見えてしまうのが不思議です。
最近では、「アゲイン・マイ・ライフ」や「アイランド」などに出演しており、相変わらず元気な姿を見せています。
チョン・エリ
六人目に紹介するのは、本作でジョンヒョクの母親、キム・ユニを演じたチョン・エリさんです。
1960年8月11日 全羅南道・霊光生まれで、2023年現在、芸歴 48年のベテラン俳優です。
新人タレント公募を受け、10代の時に、1978年のKBSドラマで華やかにデビューします。
また化粧品のモデルを務めるなど、美女ぶりも話題になりました。
初期には演技力不足の評価を受けましたが、徐々に演技を磨き、ドラマ主演の常連として活躍するようになると、ウォン・ミギョンさんやイ・ミスクさんとともに、1980年代の女優トロイカとして芸能界に君臨しました。
1984年のドラマ「愛と真実」で人気を集めた後も、「秋のカノン」や「逆流」そして「愛の不時着」などにも出演しています。
とにかく演技が自然で上手いので、多くのファンがいるようです。
しかし2016年には、突如として卵巣がんの宣告を受け、1年余りの闘病生活を送るなど、決して順風満帆な女優人生ではありませんでした。
現在は、全羅南道霊光郡の多彩な味を探す旅番組で、テレビ朝鮮「食客ホ・ヨンマンの白飯紀行」に出演するなどの活動をしているようです。
ハ・ソクジン
七人目に紹介するのは、友情出演して、ジョンヒョクの兄のリ・ムヒョクを演じたハ・ソクジンさんです。
1982年3月5日 ソウル市生まれで、2023年現在、芸歴18年になります。
19歳の時に軍に服務し、除隊後に演技者としての活動に入りました。
2005年にドラマ「悲しき恋歌」で俳優デビューを果たした後、ドラマを中心に活躍。
2008年にはドラマ「幸せです」で孤児院育ちのボクサーを好演し、SBS演技大賞ニュースター賞を受賞しました。
更に2014年、主演を務めたドラマ「伝説の魔女」が大ヒットし、人気俳優の仲間入りを果たします。
「ツンデレ職人」の異名を持つハ・ソクジンさんは、最近ではコ・ウォニさんなどと共演したグルメ・ラブコメディ「無職の三食」やミステリースリラー「ブラインド」に元気に出演しています。
パク・ヒョンス
最後に紹介するのは、セリの兄ユン・セヒョンを演じたパク・ヒョンス さんです。
1980年12月3日生まれで、2023年現在、芸歴 15年になります。
幼い頃から演技に関心が高かったようですが、周囲の反対で一度は経済学課に進学。
しかし、軍除隊後、演劇科に移り、俳優に挑戦したのが29歳でした。
2008年、ミュージカル「地下鉄1号線」でデビューすると映画「身代金」では強烈な印象を与え、その後、映画「コンフィデンシャル／共助」や「必ず捕まえる」で認知度を挙げていきます。
そして、2017年のドラマ「刑務所のルールブック」では、冷静な原則主義者役で存在感を発揮しました。
ジャンルや役割に拘らず、癖のあるキャラクターで重要なポジションを担った演技を精力的に続けるパク・ヒョンスさんですが、出演作品を見ると不思議にもヒョンビンさんと縁のある俳優さんなのです。
まとめ
いかがでしたか?
今回は約3年前、全世界的に爆発的ヒットを飛ばし、現在でも根強い人気のある「愛の不時着」のドラマを盛り上げた主役陣や脇役陣8名の芸歴や近況を追ってみました。
芸歴20年前後の中堅どころから40年を超えるベテランに、10年前後の若手と様ざまですが、皆に共通するのは本当に演技することが好きで、向上するためのあらゆる努力を惜しまない点にあるようです。
今後も演技に益々磨きを掛け、視聴者に感動を与える活躍をすることを期待したいですね。
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