毎年多くの新人がデビューする華やかで煌びやかな芸能界。
私たちの見えないところでは、人気芸能人たちが数少ない席を争っています。
しかし、激しい入れ替わり合戦を勝ち抜き、人気を継続させるのは容易いことではありません。
以前は毎日のようにテレビに出演していたのに、今はすっかり見なくなったという芸能人も少なくないのです。
今回は、残念ながら消えてしまった韓国俳優を6名ご紹介します。
彼らは現在何をしているのでしょうか。
初めは、俳優や歌手として活躍したリュ・シウォンさんです。
日本では2000年代初めの韓流ブームで人気に火が付き「韓流プリンス」と呼ばれるほど注目されました。
幼いころは美術の道に進むことを夢見ていたリュ・シウォンさん。中学・高校と同級生だった友人が歌手デビューすると、誘われる形で芸能界に入りました。すぐに俳優オーディションに参加し、未経験ながらドラマ「フィーリング」の役を勝ち取ったのです。
その後、演技の勉強をするために大学へ再編入したリュ・シウォンさん。努力家な一面がよく伝わってきますよね。
磨かれた演技力は多くの人に評価され、ドラマ「プロポーズ」や「美しき日々」など数々の作品に出演していきました。
1997年にはレーシングドライバーとして活動も始め、2004年には日本で歌手デビューも果たします。
プライベートでは2010年に元女優のチョ・スインさんと結婚し、子供も授かりました。
しかし結婚から2年後のある日、妻チョ・スインさんは「リュ・シウォンが浮気をした上に暴行や脅迫もされた」「車にGPSを付けられ追跡された」などを理由に訴訟を起こしたのです。
リュ・シウォンさん側は「一部虚偽の発言がある」として妻チョ・スインさんを訴えますが敗訴。
3年半にも及んだ離婚騒動は妻チョ・スインさんが親権を有し、リュ・シウォンさんが慰謝料と財産分与併せて約4500万円、養育費として毎月約27万円の支払いを宣告され終わりを迎えました。
離婚騒動により世間でのイメージは急激に落ち、2012年のドラマ「グッバイマヌル~僕と妻のラブバトル」への出演を最後に俳優活動は休止状態となっています。
現在は、2009年に立ち上げたレーシングチームでレーサー兼監督を務め、国内外のレースで出場しています。
違う世界で活躍しているとはいえ、確かな演技力で人気があったため残念ですよね。
2021年に出演したバラエティー番組では「俳優業は休んでいるわけではなく縁がないだけ。オファーが来ればいつでも取り組める」と前向きな姿勢を見せていましたが、未だ出演オファーはない様子です。
2人目は、元祖韓流四天王ペ・ヨンジュンさんの弟分と呼ばれ活躍が期待されていたイ・フィリップさんです。
アメリカ・ワシントンD.C.で生まれたイ・フィリップさん。
実業家の父の影響でボストン大学、ジョージ・ワシントン大学大学院で経済学を専攻し、実業家としての人生を歩んでいました。
しかしアメリカ在住中にミュージカルに出演したことをきっかけに演技の道に魅了され、一度は企業しますが、2年ほどして韓国へ渡り俳優デビューしました。
初めて出演した作品は2007年放送のドラマ「太王四神記」。元祖韓流四天王の1人、ペ・ヨンジュンさんが主演を務め、映画のようなスケールと映像美が話題となり最高視聴率35.7%を記録しました。一気に人気に火が付き、「男の物語」「シークレットガーデン」と立て続けに出演を果たしました。
2012年に出演した「シンイ-信義-」では物語のキーパーソンを務め、着実に俳優としての地位を確立していきます。しかしアクション練習中に失明の危険があるほどの目の怪我を負い、手術を受けるため最終話を迎える前に途中降板しました。
ファンらは復帰を心待ちにしていましたが、俳優業に復帰することなく実業家としての道を選んだイ・フィリップさん。活躍が期待されていただけに少し残念でしたが、新たな道で活躍して欲しいですね。
続いては、新人ながら人気音楽番組でMCも務めたイ・ソウォンさんです。
高校一年生の頃から俳優を目指し演技の勉強をしていたイ・ソウォンさん。
参加したドラマのオーディションに見事合格し、2015年に「錐」で俳優デビューを果たしました。翌年にはドラマ「むやみに切なく」でmissA元メンバーで女優のぺ・スジさんの弟役を演じ、知名度を一気にあげます。
また所属事務所がパク・ボゴムさんやソン・ジュンギさんらが在籍するブラッサムエンターテイメントだったこともあり、期待の大型新人として世間でも注目を浴びました。
ドラマに出演する傍ら、人気音楽番組「ミュージックバンク」でMCを務め、順風満帆な芸能生活を送ってたイ・ソウォンさんでしたが、ある日を境に状況は一変します。
2018年5月に「音楽番組で司会を務める俳優が女性芸能人に対しセクハラした上、凶器を使用して脅迫した」と報道されます。当初は名前こそ伏せられていましたが、条件に当てはまる人がイ・ソウォンさん以外にいなかったためすぐに特定されてしまいました。
事実が確認されると所属事務所からは謝罪文が公開され、間もなくイ・ソウォンさん公式SNSのアカウントも全て削除となりました。また事件発生から報道までの約1か月間、何事もなかったかのようにドラマ撮影に参加していたことにも批判の声が集まり、報道後約3時間ほどでドラマ降板が決定します。
起訴内容に対し、すべてを認めたイ・ソウォンさんは21歳という若さで芸能界を引退しました。
韓国では性犯罪に対しかなり厳しい見方がされており、今後芸能界に復帰することはほぼ不可能だと言われています。期待されていただけにショックを受けたファンも多く、未だに復活を期待する声も寄せられています。
4人目は、映画やドラマに多数出演し、高貴な役からコミカルな役まで様々なキャラクターを演じてきたチェ・チョロさんです。
20歳に演劇デビューすると初めこそヒット作に恵まれませんでしたが、1999年の映画「三陽洞精肉店」では主演を務め、2002年にはドラマ「野人時代」で一気に知名度をあげました。
順調に見えた矢先、2010年に暴行騒ぎを起こします。お酒の席で口論となり同席していた女性に暴行を加えたと報道されたのです。当初は否定していましたが、女性に対して暴行する様子がカメラに映っており、また目撃証言があったことから後にすべてを認め謝罪しました。
撮影中だったドラマは降板し、謹慎処分を受けたチェ・チョロさん。
約1年半後の2012年にはドラマ「ヒーロー」で復帰しますが、2018年以降俳優としての活動が無くなってしまいました。
2020年に出演したドキュメンタリー番組で、事業の失敗などから多額の借金を背負い、日雇い労働で生計を立てていることを明かしました。厳しい生活ぶりや真面目に働く姿に、視聴者からは応援の声が寄せられます。
その後、少しずつ俳優として映画やドラマに出演が決まったチェ・チョロさん。
果たして返り咲くことはできるのでしょうか。今後も要注目です。
次は、ミュージカル界で活躍したソン・スンウォンさんです。
2009年にミュージカルでデビューして以来、抜群の歌唱力と演技力で人気となりました。
2014年にはドラマ界にも進出し、「ヒーラー~最高の恋人~」や「甘い秘密」などいくつもの作品に助演として出演していきます。
2018年には「ウラチャチャ My Love」で主演を務めるなどこれからの活躍が期待されていた中、交通事故を起こし逮捕されました。
泥酔状態のまま運転し、対向車に衝突。痛みを訴える怪我人の救護もせずに逃走を図りました。
検挙された時には血中アルコール濃度は免許取り消し水準をはるかに超え、さらには事故を起こす前に2回もの飲酒運転ですでに免許は取り消された状態だったのです。
飲酒運転、無免許運転の上、救護せず逃走したソン・スンウォンさんに対し、裁判所は懲役1年6か月の実刑判決を下しました。当然、世間でも厳しい批判の声が相次ぎ、出演中だったミュージカル「ランボー」も途中降板。築いてきたキャリアもすべて失くしてしまいました。
退所後にはSNSにて写真が公開されましたが、現在はアカウントが削除され、事実上の引退となっているようです。
最後は、愛らしいルックスで子役時代から大活躍したオ・スンユンさんです。
内気だったオ・スンユンさんは母の勧めで演技を始め、5歳の頃にドラマ「塩サバ」で子役デビュー。
「マジックキッドマスリ」では主人公マスリを演じ、「火の女神ジョンイ」では少ない出演シーンながら子役時代から培った演技力で話題となりました。
デビュー以来、多忙な日々を送っていたオ・スンユンさんでしたが、2019年に飲酒運転ほう助の疑いが発覚します。当時運転していた女性が飲酒していたにも関わらず止めることができなかったとして書類送検されたのです。放送予定だったバラエティー番組では出演シーンがカットされ、ドラマも降板となりました。
「止められなかったのは自分自身の責任」として反省したオ・スンユンさん。
活動休止中に入隊し、2021年に満期除隊しました。「今後はより誠実に、恩返ししていきたい」と前向きな姿勢をみせ、復帰作となるドラマ「クリーニングアップ」も決定したことを明かしました。
ベテランながらまだフレッシュで勢いのあるオ・スンユンさん。
今後の活躍も期待したいですね。
今回は、消えた韓国俳優を6名ご紹介しました。
様々な理由で俳優業から離れてしまった彼らですが、残してきた功績は消えてしまうわけではありません。
過去作品をもう一度見返してみるのも、彼らへの応援になりそうですよね。
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