「IRIS-アイリス」は、2009年に韓国で莫大な制作費をかけ、最高視聴率50%を叩き出したモンスタードラマです。イ・ビョンホンさんが6年ぶりに主演したことや、共演陣もキム・テヒさんやチョン・ジュノさんなど一流の俳優陣が勢ぞろいしたことで注目を集めました。
今回は、この中から6人の出演者を選び、その芸歴や近況をご紹介します。
「IRIS-アイリス」はどんなドラマ？
韓国と北朝鮮を股にかけ、諜報員達が暗躍するハラハラドキドキのスパイサスペンスドラマ。
総製作費が200億ウォンという巨大なスケールで制作され、韓国でも10年に一度の超大作と言われた作品です。
特殊部隊の精鋭隊員、イ・ビョンホンさん演じるキム・ヒョンジュンと、友人であるチョン・ジュノさん演じるチン・サウは、諜報要員選抜として訪れていた国家安全局(NSS)の目に留まります。
そこで過酷なテストを受けた結果、国家諜報要員として働くことに。
そしてそこで初めて出会った上司、キム・テヒさん演じるチェ・スンヒとヒョンジュンは恋に陥ります。
また友人サウは、その二人に対して自分の気持ちを抑えながら暖かく見守ります。
そんな中、ヒョンジュンは北朝鮮の最高人民委員長の暗殺を命じられることになりますが、謎の陰謀や友人の裏切りによって、幸せだった人生の歯車が突如狂い始めます。
本作品は、韓国のみならず、日本の秋田やハンガリーなどでも長期のロケが敢行され、様々な国でど迫力のアクションシーンや銃撃戦が撮影されました。
そのためドラマの進行と共に次々と国や場所が変わり、視聴者としては飽きずに楽しめます。
一方、ド派手なアクションシーンのみならず、ドラマの背景に流れる、「真実の愛」を追い求める主人公の姿が感動を誘います。
出演していた6人の現在は？
それでは早速出演者6人の現在を覗いてみましょう。
イ・ビョンホン
最初にご紹介するのは、国家安全局(NSS)最精鋭要員で、上司であるスンヒとは恋人同士であるキム・ヒョンジュンを演じたイ・ビョンホンさんです。
1970年7月12日 京畿道城南市生まれで2023年現在、芸歴 32年です。
1991年にドラマ「アスファルト、我が故郷」で俳優としてデビュー。 1990年代は主にテレビドラマで活躍し、映画デビューは1995年に2作に出演し、映画賞の新人賞を受賞しました。
そして2000年、当時、韓国の観客動員数記録を更新した映画「JSA」で韓国軍兵士を演じ、主演男優賞を受賞。
2005年に主演した「甘い人生」はハリウッド進出のきっかけとなり、3つの主演男優賞を受賞しています。
また、 2009年に6年ぶりとなるドラマ「IRIS-アイリス-」に主演し、KBS演技大賞の最高賞など、テレビドラマ関連の賞を多数受賞しました。
演技力に加え、あらゆるキャラクターを演じられることから、「千の顔を持つ俳優」と称されたり、「韓流四天王」として日本でも大変な人気を博しました。
現在では、活動の場をハリウッドに広げ、「G.I.ジョー(2009)」や「ターミネーター：新起動／ジェニシス(2015)」などのハリウッド大作にも多く出演しています。
最近では、新作パニック映画「コンクリートユートピア(公開2023. 8月)」で主演したり、「イカゲーム:シーズン2(撮影は2023年の夏開始)」への出演も決まっています。
キム・テヒ
続いてご紹介するのは、プロファイラーでNSS対テロ室チーム長であり、ヒョンジュンとサウの上司にあたるチェ・スンヒを演じたキム・テヒさんです。
1980年3月29日 釜山直轄市生まれで、2023年現在、芸歴 23年。韓国で最も美しい女優とも称されます。
2000年、テレビ・コマーシャルで芸能界にデビューすると、2002年の映画「新都市人」から本格的に演技活動を始めます。
有名になったのは、2003年の人気ドラマ「天国の階段」で、ヒロインのチェ・ジウを苦しめる悪女役で視聴者に鮮烈な印象を残しました。
2004年には「九尾狐外伝」で最優秀新人賞を、また「ラブストーリー・イン・ハーバード」で最高人気賞を受賞しました。
そして2009年、4年ぶりのドラマ出演となった「アイリス」では、KBS優秀演技賞を受賞。
最近では、2023年8月公開の、実力派女優の共演と衝撃的な展開が話題のサスペンススリラー「庭のある家」に3年ぶりにドラマ出演しています。
チョン・ジュノ
三人目に紹介するのは、ヒョンジュンの親友であり、スンヒに片思いをしている諜報要員チン・サウを演じたチョン・ジュノさんです。
1970年10月1日 忠清南道礼山郡生まれで、2023年現在、芸歴 28年です。
1995年のドラマ「同期間」で芸能界デビューすると、2008年のドラマ「ラスト・スキャンダル」では、最優秀主演男優賞とベストカップル賞を受賞しています。
ラブストーリーの貴公子役からシリアスな悪役に、そしてユーモアたっぷりのコメディーまで様々な役柄をこなす俳優ですが、司会進行も得意で、様ざまなイベントや親しい俳優の結婚式の司会まで担当することがあります。
また、ボランティアやチャリティーに福祉活動にも熱心で、障害者のために2億ウォンを寄付したことがあります。
更にハワイのオアフ島にあるハワイアナホテルを経営したり、芸能プロダクション代表も務めるなど俳優業以外にも多彩な活動をしています。
最近では、2018年に社会現象ともなった大ヒットドラマSKYキャッスルに出演したり、2022の映画「おんぶ」に、約2年ぶりの映画復帰を果たしています。
キム・スンウ
四人目に紹介するのは、北朝鮮の警護チーム長パク・チョリョンを演じたキム・スンウさんです。
1969年2月24日 ソウル生まれで、2023年現在、芸歴33年です。
1990年の「将軍の息子」で俳優デビュー。当初はアクション俳優としてのイメージが強かったですが、愛嬌のある顔立ちと甘い声で、誰からも愛されるロマンスの男優として人気が出ました。
私生活では、1995年に女優イ・ミヨンと結婚するも2000年に離婚、2005年に女優キム・ナムジュと再婚しています。
また俳優活動はもちろん、これまで様々なバラエティ番組で存在感を発揮し、優れたMC能力を披露してきました。例えば「2020 アジア太平洋 STAR AWARDS」の単独MCに選ばれたりしています。
最近では、2022年、初の演出作となるドラマ「ザ・ドライバー」を編成し、彼と親しい俳優たちが大勢出演しました。
キム・ソヨン
五人目に紹介するのは、北朝鮮の工作員で、チョリョンの右腕となるキム・ソンファを演じたキム・ソヨンさんです。
1980年11月2日 ソウル特別市生まれで、2023年現在、芸歴 29年です。
1994年にドラマ「恐竜先生」で女優デビューすると、2009年の「アイリス」の出演では、KBS演技大賞・人気賞を受賞しました。
更に、2016年に放送された連続ドラマ「ハッピー・レストラン」における演技が評価され、TV長編ドラマ・女性最優秀賞を受賞。
最近では、2020年放送の連続ドラマ「ペントハウス」における演技も評価され、翌年に百想芸術大賞・TV部門女性最優秀演技賞を受賞しています。
また、2023年5月に放送されたドラマ「九尾狐伝1938」で、美しく老けないが刺々しい「元西の山神」を好演し、ファッションマガジンでそのグラビアを公開しています。
チェ・スンヒョン
最後に紹介するのは、ヒョンジュンを狙う殺し屋、ビックを演じたチェ・スンヒョンさんです。
1987年11月4日 ソウル特別市生まれで、2023年現在、芸歴 17年です。
韓国の人気グループ「BIGBANG」の最年長メンバー「T.O.P」としてラップを担当。
2006年のデビュー以来、活躍の場をアジアに広げ、2008年には日本に進出します。
翌2009年にシングル「MY HEAVEN」で日本デビューを果たすと、日本レコード大賞最優秀新人賞など数々の新人賞を受賞しました。
また音楽活動と平行して、本名の「チェ・スンヒョン」で俳優としても活躍し、2010年、映画「戦火の中へ」の主役で数々の映画祭新人賞を受賞します。アイドル歌手出身の俳優の初受賞ということで話題となりました。
更に、日本でも話題を呼んだ「アイリス」では、2009年のドラマ版に続き、劇場版「アイリス- THE LAST-(2010年)」にも出演しました。
その後も、数々の映画で主演を務め、役者としての評価も高めました。
最近では、メガヒットスリラードラマ「イカゲーム:シーズン2」に、最狂のデスゲームをさらにパワーアップさせる新キャストとしての出演が決定しています。
まとめ
今回は14年前、莫大な制作費と超一流の俳優陣で、10年に1度の超大作と言われたドラマ「IRIS-アイリス」と、それを盛り上げた出演者6名の芸歴や近況を追ってみました。
現在では多くが俳優歴30年前後と、ベテランの域に入ってきていますが、それでも近年話題のドラマに元気に出演しているので、さすがと思いました。
また男性陣の場合、単なる俳優業のみならず、歌手や司会に、監督や実業家など活動の幅を広げ、多彩な能力を発揮しているのが頼もしく思えます。
そんな彼らをこれからも応援していきたいですね。
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